回復魔法を持たないラスボスは大した事はない。
攻撃力や防御力が大きくても回復は重要です。
「予想通りの展開になったな。」
地下100階層でま待っていたのは、銀の鋼の様に輝く幾層の鱗、全長30メートルの体、銀色の爪、牙、2本の角、背中には刃のような巨大な2枚の羽、最強のドラゴンが俺の来訪を待っていた。
メタモル=シルバーメタルドラゴン
レベル99
属性 光
称号 試練を与えし者
『試練を与えし者』か、当然、この後、奴の眼は光って変化・変身するんだろうな。
ホームページお情報だと、このままシルバーメタルドラゴン、レベル99のままだが、どういう訳か、地下80階層、99階層と連続して、ホームページに載っていない変化・変身をして強化してくる。
って考えていたら、これだよ。
ミスリルドラゴン
レベル100
属性 光
称号 試練を与えし者
銀からミスリルかよ。
全くふざけた話だよな、防御力が段違いじゃねーか。
まあ、予想通りの結果だけど、作戦通りに戦うとするか。
耳をつんざく大音響を伴い、超音速のスピードと衝撃波で飛行して、口から吐くブレスは超高熱を帯びた太い白いレーザー、剛腕から繰り出されるミスリルの爪、最小の予備動作から放たれる超音速の尻尾、巨大な魔力で構成された光属性爆裂魔法、と最強・最速の攻撃力、ミスリルの鱗による防御力。
正に最強にして最後にふさわしい魔物。
お前の敗因は己自身が竜種だった事、俺が最強の防御力と攻撃力の装備を持っていた事、俺が偽りの無限に近い魔力量を持っていた事、俺が魔力を使わないで治療・回復する手段を持っていたことだ。
レベル250を超える今の俺は、エルドラシリーズを装備した状態でも、音速を超える攻撃をレベルアップした事前予測とスピードで対応が出来る。
例え攻撃が当たっても、エルドラシリーズのお陰で、全くの傷を受ける事もなく。
自慢のブレスは力の溜めで予測ができる上、ミスリルの体が耐えられる熱に、エルドラの盾に勝てるはずもなく、ミスリルの鱗もエルドラソードで出来る。
空高く距離をとっても、新に得た新アイテム魔法によって、ミスリルに守られたその体も、己が竜であるが故に致命的なダメージは、免れないでいた。
『竜胆』
治療アイテムとしての効果は万能治療薬の最高位レベル5と同じ効果をもつ、そして竜種に対しては致命的な猛毒の効果を持つ。
実際に地下100階層の中型なら即死、大型でも2~3発食らえば身動きが取れずにいた。
アイテム魔法の効果としては、比較的大きい熱を発しない閃光型範囲攻撃魔法で、使用魔力は俺の魔力保有量の20%を使用する。
奴は『竜胆』をすでに7発食らって為、それなりにスピードが落ち、奴自身、飛行をするのも苦しいはずだ。
ドラゴンは地上に降り、俺に『竜胆』を使わせないために、肉弾戦に切り替えて連続攻撃を仕掛けてきた。
明らかにスピードが落ちた攻撃に合わせて、エルドラソードを振るって右前足、左前足の一部を切断した後、奴は全体重を左前足に掛けて、エルドラソードを踏みつけた。
すかさず奴は口を開けて俺に噛みついて来た。
ヤバイ
大きく開けた口にエルドラの盾を盾に挟み込ませ、そのまま前へ進み咥内に入り込み、牙による攻撃を辛うじて防いだ。
巨大な牙の顎の中にいた俺は、その奥から来る鳴動と熱気を感じ、顔を盾に密着させて兜と鎧を操作して、外気との接触部分をなくした。
それと同時にスキル『バリア』を発動させて、防御を厚くして、脱出ではなく敢えて牙の内側へ、盾ごと押し込んだ。
首を縦に振る動作と共に放たれた、高熱のブレスはバリアを貫き、エルドラに守られた俺の体に、致命的なダメージで届く事はなかったが、体にすさまじい痛みと皮膚の大部分を、軽度とは言え火傷となって食い込んだ。
どうやら、装備のどこかに僅かな隙間があったようだと、心の片隅で考えながら、必死に盾を持ちながら、構築していた魔法を、口の天井部分に左手を向けて放った。
『ドラゴンキル(竜胆)』
魔法の効果は口内にいた俺と共に、熱と衝撃がない光の爆発が、俺を中心に口の中を包み込んだ。
その光は俺には傷の癒しを、敵には猛毒の光となって、魔法の効果とって具現化した。
光が鎮まるとともに俺を口にいれたまま、ドラゴンの頭はダンジョンの床にたたきつけられた。
アイテム魔法『マナポーション5』
スキル『回復』 発動
スキル『治療』 発動
3つの魔法とスキルをほぼ同時に発動させ、ドラゴンの次の行動に備えて距離を取った。
押さえつけられた力が弱まったのか、エルドラソードは自動的に主である俺の手が届く位置まで、空中を飛んで停止した。
右手にエルドラソード、左手にエルドラの盾を構え戦闘準備を整えてから、しばらく様子を見ていると、銀色の鎧を持ったドラゴンの体は、見慣れた光の粒となって消えていった。
ダンジョンに入ってから一番に量の多い大量の金や銀、貴重な鉱物資源、バスケットボール大のダイヤモンドらしき宝石と細かい粒の宝石、大量の脳密度の魔石、高値で取引される食糧や薬の原料となる、竜の肉、牙、角、、骨がドロップされていた。
その中には、事前情報にはない金色の巻物がまぎれていた。
単独による『ミスリルドラゴン』の討伐が確認されました。
称号『ロンリードラゴンスレイヤー』をてにいれました。
称号の効果により
スキル『竜の眼』をてにいれました。
スキル『竜の翼』をてにいれました。
スキル『竜の鎧』をてにいれました。
単独による3体の『試練を与えし者』の討伐を確認しました。
称号『試練を乗り越えし者』をてにいれました。
称号の効果により
スキル『セーブポイント間移動限定解除』をてにいれました。
スキル『スキル使用エリア限定解除』をてにいれました。
・・・チョット待て、今、なんて言った?・・・・・・
称号『試練を乗り越えし者』を確認しました。
魔法『アイテム魔法』コンプリートを確認しました。
魔法『収納魔法』コンプリートを確認しました。
スキル『解析』を確認しました。
スキル『アイテム解析』を確認しました。
スキル『観察』を確認しました。
全ての条件が確認されました。
称号『アイテムボックスマスター』をてにいれました。
称号の効果により
アイテム魔法エクストラレベル 『アイテムボックス作成』をてにいれました。
アイテム魔法エクストラレベル 『アイテムボックス複製』をてにいれました。
スキル『収納』をてにいれました。
スキル『排出』をてにいれました。
スキル『アイテム解析』をてにいれました。
神様にインストールされたスキルと魔法の内容を確認した俺は、
深い、とても深いため息を吐きながら、独り言を愚痴った。
「本当になんてことをしてくれるんだよ、胃に穴が開きそうだぜ。
どうやら、今まで通りと言う訳にはいかないじゃないか。
今後の上手い立ち回りを考えなければ。」
全く頭が痛くて鬱になるぜ、マジで。
やっとここでチートになれた。




