表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/83

予習は十分、準備は万全

新にゲットした2つの金の液体と金の丸薬の内、丸薬の方は予想通りアイテム魔法不可だった。

アイテム鑑定の薬効から、そんな都合の良い話はないとは思ったが案の定という訳だった。

さて、問題の金の液体『竜胆』はアイテム魔法での効果検証だったが、こちらの方は予想通りの結果だった為、早々と地下100回の攻略を開始した。


地下100階層エリアはこれまでとは違い、エリアの範囲が4倍程の広さだったこと、出てくる魔物も中型から大型の竜が中心で、一番弱い魔物ですら地下95回層のボスである紫のベヒモスの劣化版が地上を徘徊して歩いているが、こいつはエルドラソードで瞬殺できるので問題なかった。

問題なのは竜種の上位種には『保有属性魔法吸収』を持った奴がいて、しかも竜種の中には体の色が属性とイコールではない奴もいるので、戦闘前でのスキル『解析』がここで役に立つ、残念ながら鑑定では属性は分からないが、殆どの鑑定持ちは、ここまで来るまでに解析にスキルアップするので、他の高ランク探索者パーティーでも問題無いはずだ。


フェニックス討伐で手に入れた金塊を使い、錬成と条件設定をしてからエルドラに進化させて、顔を除く頭の天辺から足の裏まで、防具を完璧に金色のエルドラで揃え、見た目「どこの成金探索者だよ」となった俺は、油断する事なく最下層を歩いていた。


魔法金属エルドラはミスリルより硬く、熱や冷凍などのダメージ要素をほぼ通さず、耐久性も既存の科学技術でも傷一つ綻び一つ作る事が出来ない。

更に言えば外からの強い圧力や衝撃の力に比例して、その力を防御力に変えている様だった。

条件設定で俺の血と魔力で俺の専用防具にしている為、実験はしていないが俺しか装備が出来ない上、俺の意思に反応して、ある程度形を変えるためフィット感は良く、エルドラソードは、ロングソードであり、槍であり打撃武器に変形する事ができた。

ただし比較的軽いミスリルと違い、金の数倍の重量を持っている為、レベルの低い探索者にとっては、厄介な代物に違いない。

俺が作ったエルドラシリーズは、俺専用の装備のせいかミスリルシリーズと比べても、そんなに変わらない様に思える、むしろ体にフィトする分、扱いやすく感じた。


エルドラシリーズのお陰で、魔法と物理攻撃に余裕が出来てはいたが、相変わらずビビリな俺は油断する事なく、地下100階層の竜種を壊滅・殲滅していった。そん後にはユニークアイテムはドロップしなかったが、高価な竜の肉や牙、鱗、皮、骨、貴重な貴金属や宝石がドロップされ、アイテムボックスの中にはすさまじい数と重量の死蔵品が増えていった。


地下100階層を徘徊する竜種の強さは、フェニクスに戦力や性能では劣るものの、戦い方や魔法のレベルは似た様な感じだった。

音速に匹敵する飛翔、口から吐くブレス、レベル5クラスの魔法、鋭く強力な物理攻撃、これまでの階層とは次元の違う強さと格の違い、そんな竜種を、俺は新に得た力と装備で葬り続けた。

更に、これまでとは明らかに広い最下層を、隅から隅まで探索するのに、約1か月と一番に時間を掛けて探索をし、遂に残すところラスボスのみとなった。

ホームページのラスボスの情報は間違っていないと思うが、地下99回層のフェニクスの件もある。

その時のラスボスは恐らくは、こう変化、進化するんだろうな。




ダンジョンに潜って14か月、45歳となった俺は、最後の敵に挑む。


レベルも250を超え、魔法、装備、戦略、すべて万全に整った。


今、出来る事、やれる事は、全てやった。


さあ、決戦だ!





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ