鳥は恐竜から進化したって本当だったんだ。(諸説あり)
メタモル=レッドドラゴン
レベル 99
属性 火 聖
称号 試練を与えし者
嫌だなー、また『試練を与えし者』かよ。これで3体目じゃねーか。
メタルモって言う事は、また、なんか変わるんだぜ、今度は何だレベルか?それとも別の何かか?
しかもホームページの情報通り聖属性か、めんどくせー、火属性魔法なんか使う訳ないけどね。
『試練を与えし者』だから、倒した時の見返りは大きんだけど、地下80階にいた『グレート・・・』みたく嫌な奴だったら厄介だぜ。
お!早くも目が光ったな、早速、戦闘開始か?って
「な、なんだと。」
羽根付きの四足トカゲの蝙蝠の羽が、大きくなり前足と同化して鳥の赤い羽根となり、後ろ足は爬虫類の足から鋭い爪を持った鳥の足となり、角付きのトカゲの頭部は、角付きの鳥の頭へと変化し、搭乗部には炎のような鬣をもち、広げた羽根の横幅は20メートルを超えていた。
五行思想の南に位置し、数百に一度、その身を火山の火口の溶岩で焼き尽くし、再び蘇えるという伝説を持ち、朱雀、鳳凰、ファイアーバード、フェニックスと呼ばれる神獣いや魔獣が目の前に姿を現した。
フェニックス
レベル 100
属性 火 聖
酒豪 試練を与えし者
羽ばたき一つでダンジョンの天井高く飛び、あっという間に俺の魔法射程距離外に出てしまった。
俺はすぐさま、レビテーションの応用技、空中走行で追いかけたが、空中では時速250kmしか出せないので俺はすぐさま、通常走行の時速500kmで追いかけた、勿論その間にもフリーズボムで足止めならぬ羽根止めの準備に入った。
奴が転身したのと同時に空中でフリーズボムが着弾すように放った。
フリーズボムは奴にダメージを僅かに与えたが、直撃を躱した奴は俺に向けて、口からファイアーボムクラスの火球を3個を口から放ち、同時に奴から凄まじい魔力の構築が感じられた。
火球は俺の周りに着弾した後、奴が上空を通り過ぎると同時に、俺を中心に一帯が耳をつんざく爆発音を伴う大爆発の炎で埋め尽くされた。
俺はミスリルの盾を上に向けて身をかがめて、熱波をスキル『バリア』で防いだが、マジックバリアとは違い簡易的なバリアの為、完全に防ぐ事は出来ず、熱波は皮膚に食い込む様な痛みとなって、体と精神にダメージを与えた。
レベルアップした今の俺と装備品なら、あの程度の魔法なら即死や破壊はされないが、さすがは本来なら金属をも溶かす、火属性最上位魔法レベル5の一つ広範囲殲滅魔法『フレアバースト』、防いで尚このダメージとは恐れ入る。
しかし、
「ポーション5」
この魔法の言葉で瞬時に、俺の体の火傷と痛みはリセットされた。
俺だって伊達にここまで単独で来たわけじゃあない。
単独での回復魔法なら最高位のレベル4『リザレクション』と同じ効果を持つ、アイテム魔法を3秒で構築・具現化が出来る位にはなった。
もっとも本職の高レベルの回復魔法使いなら、少ない魔力で1秒で出来るとはおもうが、今はそれどころではない。
「マナポーション5」
俺はアイテムボックス内に1個しかないチートアイテムを、アイテム魔法で発動させて、状況を最初にもどした。
俺がわざわざ攻略を中断して、最初からダンジョンの攻略をやり直したのは、この魔力を回復させるアイテム『マナポーション』の最上位『マナポーション5』を作る為だった。
マナポーションは本来55階から60階層に現れる魔物からドロップするレアアイテムだが、ある裏技を偶然にも発見した俺は、マナポーションの素材をホームページに載っていない方法で集めて、素材とポーションを『アイテム作成』で完成させ、『アイテム合成』で最上位アイテムに昇華させた。
アイテム魔法のマナポーション5は俺の魔力を4分の1を消費し、魔力袋に魔力を満タンに回復させる魔法で、俺の魔力量は攻撃魔法はレベル4を10回、アイテム魔法であるポーション5とマナポーション5を各1回、これが俺に使える魔法の数であった。
もう分かったと思うが、マナポーション5を手に入れた俺は、ある意味、疑似的ではあるが、魔力無限を手に入れたに等しいのである。
組合のホームページからの情報と比較すれば、流石に馬鹿な俺でも自覚できる。
俺は俗に言うアイテムチートになった。
アイテムを消費しないで、アイテムの効果を生み出す、これがアイテム魔法の真骨頂。




