俺には功夫(カンフー)が足りない
何このエピソード?全然知らない予定にはなかったエピソードじゃん。
気がついたらキーボードで書いていた。
20階層をクリアしようと思ったが、フロアモンスターとの戦闘を思い出して見ると、もう少しレベルアップする必要があるのではないかと考えた。
というもの20階層のボスの特性を考えて見ると、フロアモンスターの攻撃を余裕で躱して、無傷で20階層のフロアモンスターを全滅させる位の実力がないとマズイと思うんだ。俺は一旦ダンジョン攻略を休んで、丸1日掛けて付け焼刃を図ることにした。
俺は朝早くから、物置の2階の奥に埃で埋もれている、小学校時代に親から買ってもらった本を探すことから始めた。
ほどなく『武術入門』、『太極拳入門』の懐かしい2冊の本が出てきた。著者の松本先生は昔たしか、日本の報道番組でどこかの大学で発頚や浸透頚を、科学的に検証して証明して見せた。
学生時代にその番組を見て感動した記憶が懐かしく感じ。バブルがはじけて数年後、社会人になった俺はポリゴン格闘ゲームが流行った時には、確か松本先生は八極拳の使い手の名手だった事を、懐かしく感じた事を思い出した。
小学校の時にある武術歴史映画が世界中で流行った時、当時の俺の様に世界中の子供達が、武術にはまって社会問題になった、俺にとっては小学校時代の黒歴史の封印を解くことにした。
小学校の時には、家の前で武術の型で鍛錬していると、今は誰もいない前の家から丸見えなので、恥ずかしいからやめなさいと祖母から怒鳴られたので、当時は家の母屋の裏で静かに鍛錬していた。
さすがに44歳にもなって、訓練とはいえ武術の型をやっていれば、母から白い目で見られてしまう。そこでダンジョンの内部空間で鍛錬をする事にした。
武術入門には長拳、形意拳、螳螂拳が書かれていて、太極拳入門には太極拳と八卦掌の一部が書かれていた。
その頃の俺はガキだったので、映画で見る跳んだり早く動いたりするアクションにあこがれていた。だからどうしても前者の本が鍛錬に夢中になっていた。
しかし、あれから30年大人になった俺は浅くとも長い半生を生きてきた。
自分の身分や力のなさ才能のなさには人一倍自身がある、そこで俺が選んだのは柔拳・太極拳である。
本来なら長い年月を掛けて極める武術だが、相手の攻撃を受け流し・躱しそして相手の力さえ利用する、これはぜひ1日で付け焼刃とはいえ、身に着けたいものである。
『雀を手の平の乗せて飛び立つ瞬間に、一瞬てのひらを下げて飛び立たせなくする。』
俺はすぐに庭先にいた雀を走り寄って素手で捕まえて、地上内部空間でスキル使用してみた、気配感知と聴覚感知は実に優秀なスキルだ、雀の飛び立とうとする瞬間が文字通り、手に取るように分かるではないか、実に素晴らしい!ダンジョン限定とは言え、まるで何十年も武術を鍛錬した様ではないか。
『丹田に力を籠め口で吸って鼻でゆっくりと静かに吐く、そして丹田から発せられる内気を感じ練り上げ、さらに自身の周りにある外気を感じ宇宙と一体になる。」
俺は内部空間で松本師匠のお言葉に従って、本に書かれた太極拳の動作で、両手の掌を吸うときは掌を上に向けてあげる、吐くときは掌を下に向けて下げる、この動作を続けて自身の中にある魔力に目を向けた、魔力は最初は石の様に堅かったが、30分も続けているとゆっくりと魔力が動き始めた。
そこから昔、師匠が幼い子供番組でカンフー体操を子供達に教えているのを思い出しながら、市街地にある図書館で太極拳入門というビデオを借りて館内のビデオデッキで見たの思い出しながら、師匠の本の書かれている太極拳の型を朝からお昼をはさんで何回も続けた。
そして気が付いた時には魔力はまるで水の様にゆっくりと全体に動いていた。30分程早い3時の休憩を10分程はさんで、4時を廻った頃には、俺の体の形で中を動かせるまで様になって太極拳の終わり型を終えた。するとわずかではあるが内部空間に漂う魔力の様なものを感じた、その時突然、
『スキル 魔力感知』をてにいれました
俺が静かに目を開けたその先には、
お母ちゃんが心配そうな顔をして変な目で見てた。
翌日20階層おフロアモンスターの兎共を相手にしたのだが、色が違う奴の攻撃が左腕にわずかに掠ってしまった。ダンジョン限定とは言え武術を極めるのは俺では無理かもしれません。師匠。
何だかキャラクターが勝手に動き出してるような感じがする。
フローチャートからはずれていないから良いけど
他の作者先輩先生でもあるあるなのかな?




