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神は貴方のそばで見ています。

ああ、とうとう、書いちゃった。

母が、探索者生活を卒業した、翌日の振り替え公休日、俺にはひとつ気になる事に少し考えていた。


母が昨日、称号とスキルを、てに入れた時、母は『臆病者』を、手に入れたと話したのだ。

昔から英語や横文字や最近の流行ものが苦手だった母だが、チキンハートの意味を教えると思い出したのか不機嫌になった。


考えてみると確かにおかしい、別に『チキンハート』ではなく『チキン(chicken)』が正解なのだが、俺は精肉部門で働いていたから、チキンといえば鶏肉を思い浮かべるてしまう。


もしかして、頭の中の声の主は、俺たち探索者個人が理解できる単語を使用しているのではないだろうか?

考えて見れば、地球上には様々な言語が存在するわけだし、同じ言語でも場所や時代でも、違う意味で、捉えられる事もある。

そういえば魔法だって、『アイテム・魔法・レベル・壱・ 収納』と、俺の未熟な横文字英語と日本語の組み合わせの訳だし・・・。


これって、


もしかして、


もしかして・・・


つまり、


・・・・


つまり、どうゆう事?


やめやめ、あんまり哲学的な事を考えていると、頭が痛くなってくる。結局、俺は私服に着替えて、11階層からの情報収集の為、遊びを兼ねて大平山ダンジョンに向かう事にした。

一応どんなモンスターなのかは、ホームページで知っているけど、『幻想星2』の様な攻略は、ゲームだけで通用する話だし、戦略を建てるには情報収集は基本中の基本、かつての歴史的な戦いだって、重要視されてきたじゃあないか、ロープレだって攻略本のあるとなしでは、全然、難易度が変わってくる。

やっぱり人生、効率かつ安全第一だね。


ダンジョンの入り口のゲートの係員の人に、目的を告げて内部空間に入り、休憩や待ち合わせをして暇を持て余していそうな、探索者の人達から、世間話がてら情報収集をしてみると、やはり同世代の人達は、スライムエリアでスクロール待ちの探索者達だった。やはり魔法を得てから、11階層から下を目指したい人達が多く、普通の人はやっぱり安全第一で考えている人が多かった。

高卒以上の18歳から探索者免許証を持っている、若い20代前半の若い人たちや、20代後半から30代前半の独身者の多くは、すでに11階層からの小動物エリアを攻略をはじめていて、レベルアップを優先して、フロアモンスターやボスモンスターからの、スクロールのドロップ待ちだそうだ。

彼らから実際の小動物モンスターの情報や感想を、一通り聞きながら、何食わぬ顔で、スライムエリアで『チキンハート』の名を伏せて、スキルを取ったかどうか聞いて廻ったのだが、取った人を聞いたことがない。との事だった。

おそらく、『チキンハート』の取得条件は、『地下1階層のみで、レベル0からレベル10にレベルアップする事』でないかと俺は思った。


そろそろ昼飯を食べに家へ帰ろうかと思い始めた頃、突然、内部空間の中央に、周囲の壁と並行して地下空間への階段を囲むように、中空にSF映画に出てくるようなモニター画面が浮かんでいた。


やがて、そこには再現VTRの様に、若い5人の探索者達が俺と同世代の2人を、羽交い絞めにして殴り、残りの若い奴が、二人組の荷物から鉱物資源を奪って、再び二人を殴って逃げる様子が、音声込みで写し出されていた。

しかも、左下には被害者の、右下には加害者の現在の様子が、現在位置は特定出来ないがテレビ番組のワイプの様に映し出されていた。


気が付けばビデオカメラを持った、係員が真剣な面持ちで、怒った顔で真剣に録画をしていた。


俺は、被害者たちに同情し安否を気使い、加害者たちに怒りを覚え、犯罪の抑止に安どを覚えた


そして俺は、確信した。


これらを作りだした意思が存在に、


俺が気が付いたのだから、頭の良い奴はもっと大勢の人達が気が付いたはずだ。


俺達よりも遥に高い場所で観ている存在。


世界中から鉱物資源を取れなくし。


ダンジョンを亜空間に創りだし。


鉱物資源を餌に人間たちを誘い込み。


探索者の命をいとわない冷酷さを持ち。


加害者には断罪を。


被害者には慈悲を。


それらを人間に託し。


俺達人間では理解できない。


『高位次元知性体』。


『神』の存在に。





あんまり先を深く読まないでください。



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