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厳選短編集

悪役令嬢を全く知らない私が作品を書いてみたら……

作者: 白夜いくと

※決して「悪役令嬢」を馬鹿にしているわけではありません。軽いノリで見てください。

【悪役】……芝居で、悪人の役。比喩的にも使う。 

【令嬢】……娘を敬って言う語


ってことは、


【悪役令嬢】…悪人の役をする娘?


なんじゃらほい☆

でも何やら物語が始まるよ~パチパチー!

(個人的なイメージで物語が進んでいきます、注意)



 

 ここはあるオフィスの一角。そこには美人で仕事のできる、あんという娘がいた。周囲の男性も、彼女が居るだけで仕事の能率がぐんぐん上がるのであった。

 しかし、それをよく思っていない女が一人。それは社長の令嬢、りんである。彼女はわざと杏が書いた企画書をイジり、「ここ!間違ってるわよ」と怒鳴りつけた。

 

 「すいません。しかしそこは確か……」

 「口答えしない!!」


 凛は社長の愛娘。誰も杏をかばうことはできなかった。


 しかーし、そこに王子様が現れたのである!


 それは超絶イケメンの営業マン、たかしであった。彼は凛に向かって、「そんなに怒らないであげてください」と言ったのであった。周囲はシンと静まる。しかし、凛の鼓動はバクバクと高鳴った。


 (めっちゃかっこええーーー!)


 凛はその日から隆に恋をした。

 そして、今度は「杏からいじめられている自分」を演じようと目論んだ。

 

 「あなたでしょ、私の靴に松ぼっくりいれたの」

 「私は何もしていません……」


 「影で私の悪口言ってるって噂があるのよ」

 「そんなこと聞いたことありません」


 「私のこと今ブスって言ったでしょ」

 「言っていませんよ」


 日に日にエスカレートしていく被害妄想攻撃に、杏は溜息をついた。そんな彼女に、缶コーヒーを差し入れたのは隆である。


 「大変そうだね。大丈夫?」

 「ええまあ、皆さんのおかげで」

 「どうして凛さんは杏さんにしつこく絡むんだろうね」

 「わかりません。私を辞めさせたいのかしら」

 「僕は辞めてほしくないな」

 「え?」


 「君が好きだから」


 隆のプロポーズを彼女は受け入れた。いわゆる社内恋愛というやつだ。しかし、当然凛はそんなことなど許さなかった。「徹底的にいじめぬいてやる」ジェラシーが彼女を悪魔に変えた。


 〔社内恋愛禁止!!〕


 オフィスの掲示板にデカデカとそれは貼られていた。明らかに隆と杏に向けてのメッセージだ。「見つけ次第クビよ!」凛は社訓の後にそう付け加えた。

 そして、杏に対するいじめも酷くなっていった。資料のコピー数を偽って伝えたり、わざと足を引っ掛けて転倒させたりなどだ。そして、わざと隆と杏のシフトが合わないように父に頼んでもらったりもした。

 

 「おほほほほ、パパの娘に生まれてよかったわ!ざまあみろ、杏!!」


 しかし、そんな凛の生活も長くは続かなかった。


 「もうすぐ破産……?」


 世の中は不景気に陥っていた。それは凛の会社にも響いていたのだ。それを悟った社員たちは続々と会社を辞めていった。残った社員も、以前のように凛に従順ではなく、口を利くようになった。社内にはいつも愚痴や不満が飛び交っていた。

 

 そんな中、笑顔でいつも通りに仕事をする杏の姿を見て、凛は心が打たれた。


 (彼女は心が綺麗なのね)


 「ねぇ杏。今までごめんね」


 彼女は今までしてきたことを反省し、杏に謝罪の言葉を述べた。彼女は悪魔から人間へと戻ったのである。しかし、帰ってきた言葉は



 「隆さんって、○○家の御曹司らしいの。近々結婚することになったからよろしくね、”クソ女”」


 今度は、杏が悪魔へと豹変したのであった。

※続きません。

「令嬢」という言葉について大きな誤解があったようです。今後このような作品を作るときは気をつけます。

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― 新着の感想 ―
[一言] これなかなか面白いですっ! 短いスパンで、くるくる立場が入れ替わるテンポの良さ、リズム感がいいですね! オチもシニカルで好きですね~。
[一言] ヒューマンドラマですね。 悪役令嬢、ざまぁ系って感じですかね? (どちらもようしらんけど)
[気になる点] 他人の娘の尊敬語ではなく他人の娘を敬っていう語では?令嬢そのものは尊敬語でなく娘という者への敬語。尊敬語は目上の人に対する言葉、敬語は尊敬語、丁寧語、謙譲語の総称です。目上だろうが同列…
感想一覧
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