表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺の異世界姉妹が自重しない!  作者: 緋色の雨
第八章 俺も異世界姉妹も自重しない!
242/242

リオン達の日常

 こちらではお久しぶりです。異世界姉妹を書き始めた頃の目標だった、累計に乗るボーダーの45,000ポイントをいつの間にか越えていました。

 ただし、いまでは累計のボーダーも伸びてて、45,000じゃまったく届いていませんがw


 あと、ブックマークの20,000までもあと少しで、じわじわ増えているので、いつか越えるかもしれませんね。ここまでブックマークを残してくださっている方々、ありがとうございます。


 今回はそのお祝いと、異世界姉妹と同じような世界観の新作の宣伝がてら、どちらかといえば後者がメインですが、久々に間話を書いてみました。

 リオンとクレアのほんわかした会話と、各地の様子をお楽しみいただければ幸いです。


『婚約者が前世の妹で逃げられない ――異世界姉妹と始める領地経営――』

https://ncode.syosetu.com/n0334fl/

 異世界姉妹を読んでいる方に分かりやすく説明すると、クレアねぇとアリスっぽい二人と一緒に、ライバルの兄に負けないように町を管理するお話です。

 一章十万字ほどがちょうど終わる頃なので、良ければご覧ください。

 

 とある貴族の領地。

 最近復興を始めたばかりの町の大通りを俺とクレアねぇは並んで歩いていた。クレアねぇはさっきから上機嫌で、俺の腕を抱きしめている。


「ねぇねぇ弟くん、町の視察とはいえ、一緒に遠出するなんて久しぶりね」

「最近はずっと屋敷でせっせと働いていたからな」

「そうね、せっせと子作りしてたのよね。あたしじゃない誰かと」

「ちょっ、こんなところでなにを言うんだよっ」


 クレアねぇは最近また大人びて綺麗になった。

 そんなクレアねぇに抱きつかれているだけでも注目されてるのに、そんな話を聞かれたら裏路地に引っ張っていかれてしまう。

 シスターズの知名度が広がるにつれ、俺はそんなアイドル達全員に手を出しているプロデューサーとして悪名高くなってしまった。

 ……というか、たぶん意図的にアリス達が流した噂だとは思う。寝屋の中で、自分が育てたアイドルに手を出すなんて……興奮するでしょ? とか言ってくるのだ。


 たしかに、こう……なんかグッと来るものはあるけどさぁ。おかげで、リオンを爆発させ隊の活動が活発なのだ。さすがにこの町にはいないと思うけど。


「それはそうと、この町もだいぶ発展してきたわね」

「あぁ……みたいだな。変化を恐れる領民と、貧困から脱したい領民。どちらの声も大きくて、二者択一の選択を迫られて大変だったみたいだけど……上手く発展させてると思う」


 ここの領主は両方の声を取り入れ、出来るだけ変化を小さく、また変化する部分はどんな風になるのかを皆に説明して、徐々に改革を進めてきた。

 領民の声が大きいだけに大変だったみたいだけど、だいぶ豊かになっているようだ。


「二者択一の選択……ね」


 クレアねぇがぽつりと呟いた。


「なんだよ、どうかしたのか?」

「生きていく限り、そういう選択には直面するのよね。そして、護るものが多くなればなるほど、そういう問題に直面する可能性って増えるわよね」

「増えるだろうな。でもって、凄く悩むだろうな」


 とはいえ、選択の内容にもよると思うのだ。

 実の姉に手を出すかどうかとか、前世の妹に手を出すかどうかとか、意外と一線を越えてしまえば、気にならなくなってしまうような選択もあると思う。

 反面、本当に悩むような選択もあるかもしれないけど。


「でも、急にどうしてそんなことを?」

「うぅん。この町を見てて少し思っただけ。それより、弟くんは知ってる? 最近、色々な領地でアイドル養成学校が作られてるそうよ?」

「よ、養成学校?」

「たとえば、グランプ侯爵領ではLKS48が結成されて、フルフラット侯爵領ではTYS48が結成。レリック子爵領ではトレバーがJMSを育成させられているそうよ」


 ロリ巨乳最高に、ツルペタ幼女最高……かな?

 あと、トレバーは……なんだ? というか育成させられてる? ……あ、実妹最高か。うん、深くは考えまい。大丈夫だ、一度一線を越えてしまえば気にならなくなるから。


「って言うかそれ、絶対枕営業が横行してるだろ」


 なお、枕営業の相手は当然領主様である。

 あいつら、学生を育てて愛人にしたり、人の悪いところばっかりマネしやがって……俺は別にそういう目的であれこれ領地を開発したんじゃないんだぞ。

 ……いや、本当に。


「そうねぇ……でも、平民にしてみれば、領主様の愛人になれて、しかもアイドルになれるのよ。喜んで応募する女の子達が一杯いるみたいよ」

「おぉう……」


 そういえば、前世でも小国の王様が愛人を大々的に募集して、国中の美女がトラックに乗ってやってくるなんてのがあったなぁ。

 ……って、これ、前も言ったっけ。


 って言うか、最近思うんだ。そんなに愛人とかいらないだろ……って。五人も十人もいたら、搾り取られて干からびるだろ。

 それに、その日の気分でしたい相手を選ぶだけじゃなくて、今日は誰々が危険日だから夜に行って上げてくださいとか管理されるんだぞ?


 クレインさんとかはお盛んなのかもしれないけど、正直俺は一杯一杯だ。ぜひ我が家の家訓には、妹は作りすぎないようにってルールを作るべきだと思う。


 なんて、そんなことを考えながら町を歩く。

 しばらく周囲を見て回っていると、待ち合わせの場所付近で怪しげな連中に絡まれているアリスとソフィアを見つけた。


 なにやら争いになっているようで、二人と向き合う男がそれぞれ殴りかかる。それを見た俺はとっさに魔術を構成するが、タイミングがギリギリで介入できるのはどちらか片方だけ。


 アリスかソフィア、どちらを助けるか究極の二択を迫られた俺は――そのままなにもせずに、二人の様子を見守ることにした。

 次の瞬間、アリスに殴りかかった男は投げ飛ばされて地面に叩きつけられ、ソフィアに殴りかかった男は股間を蹴り上げられて悶絶する。


 ……結局、大切なのは二択を迫られる前の行動なんだろう。事前に対策をとっていれば、二択を迫られたときに慌てる必要がなくなる。今回のように。


 ……でも、あえて言うならソフィアの方に介入するべきだったかもしれない。アリスの方の相手は背中を打ち付けただけだけど……ソフィアの方、絶対潰れてるよ。


 俺を見つけ、絡まれていたことも忘れたかのように、笑顔で駆け寄ってくる二人を見て、俺はそんな風に思った。

 

 

 お読みいただきありがとうございました。

 またいつかどこかでお会いできれば幸いです。


『婚約者が前世の妹で逃げられない ――異世界姉妹と始める領地経営――』

https://ncode.syosetu.com/n0334fl/

あと、↑のあとがきでも書いていますが、とにかく妹が欲しいのコミカライズも、タイトルが変更になって始まっています。



悪役令嬢の執事様 ~俺が育てた彼女はとても可愛い~

https://ncode.syosetu.com/n8891fl/

 短編のこちらもよろしくお願いします。短編としてはちょっと珍しいレベルでランキングを駆け上がって日刊総合一位も獲得しました。

 11,000字なので、ちょっとした時間にどうぞっ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【新作】(タイトルクリックで作品ページに飛びます)
三度目の人質皇女はうつむかない。敵国王子と紡ぐ、愛と反逆のレコンキスタ

klp6jzq5g74k5ceb3da3aycplvoe_14ct_15o_dw

2018年 7月、8月の緋色の雨の新刊三冊です。
画像をクリックで、緋色の雨のツイッター、該当のツイートに飛びます。
新着情報を呟いたりもします。よろしければ、リツイートやフォローをしていただけると嬉しいです。

異世界姉妹のスピンオフ(書籍化)
無知で無力な村娘は、転生領主のもとで成り上がる

書籍『俺の異世界姉妹が自重しない!』の公式ページ
1~3巻好評発売中!
画像をクリックorタップで飛びます。
l7knhvs32ege41jw3gv0l9nudqel_9gi_lo_9g_3

以下、投稿作品など。タイトルをクリックorタップで飛びます。

無自覚で最強の吸血姫が、人里に紛れ込んだ結果――

ヤンデレ女神の箱庭 ~この異世界で“も”、ヤンデレに死ぬほど愛される~
精霊のパラドックス 完結

青い鳥症候群 完結

ファンアート 活動報告

小説家になろう 勝手にランキング
こちらも、気が向いたらで良いのでクリックorタップをお願いします。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ