エピソード 3ー7 報い
「くははっ! なんだ、嬢ちゃん。そんな華奢な体で、俺と戦おうって言うのか?」
秘薬――恐らくは麻薬っぽいなにかを服用して高揚しているのだろう。高笑いをするミゲル目掛けて、ソフィアが無言で飛び掛かった。
上半身を沈め、地面の上を滑るように接近。身を翻した瞬間、スカートの下に隠していた短剣を引き抜きざまに振るう。甲高い金属音が連続で響いた。
「はっ、中々早いじゃねえか。だが、非力だな!」
短剣二刀の連撃を受け止め、ミゲルがお返しとばかりに剣を振るう。ソフィアはそれを短剣で受け流し、大きく飛び下がった。
俺はそれを見て、軽い驚きを覚えた。
なぜなら、ソフィアは相手の心を読んで、そこ隙を突くことにたけている。そんなソフィアの初撃を危なげなく受け止める。そんな相手を見たのは初めてだからだ。
「……ソフィア、大丈夫か?」
「平気だよ。心がぐちゃぐちゃで読みにくいけど、それだけだから」
「あぁ、それでか」
ソフィアの近接戦闘力は俺を遥かに上回っている。けど、それは恩恵で相手の心を読んで、隙を突くことが出来るからだ。
理性を失った相手は、逆に戦いにくいのだろう。
純粋な剣技だけなら……それでも俺よりは上なんだけどな。恩恵を封じられたソフィアに、一人で戦わせるのは危険かもしれない。
なんて考えているあいだに、ソフィアは再びミゲル目掛けて飛び掛かった。
地を這うように詰め寄り、すれ違いざまに足の健を狙う。それは先ほどとまったく同じ攻撃。それは当然のように防がれる。
だけどソフィアはそこで止まらない。
短剣を持った手をクロスして地面についてロンダート。体操選手がバク転の前なんかにするあれだ――で即座に反転し、ミゲルの背後から襲いかかる。
「させるかよっ!」
とっさに振り返ったミゲルが、その反動を利用して長剣を横薙ぎに振るう。その一撃は、今まさに襲い掛かろうとしていたソフィアを切り裂いた。
――と、ミゲルは思っただろう。だが、実際には誰もいない空間を切り裂いただけ。ソフィアは既にその場から退いている。ミゲルの振り向きに合わせて、更に回り込んだのだ。
「ソフィアが非力だって言ったけど……おじさんは遅すぎだね」
そう言い終えるより早く、ソフィアは左右に持つ短剣を閃かせた。ミゲルは両手両足の腱から血をまき散らし、なすすべもなく崩れ落ちる。
…………ええっと。恩恵なしなら、俺より少し上って言うのは過去の情報だったっぽい。今のソフィアの動き、精霊魔術ありでも対処出来るか分からない。
「リオンお兄ちゃん、ちゃんと殺さず無力化したよ」
「そ、そうか、ありがとう」
ソフィアは淡々と言ってるけど……両手足の腱を切断。この世界の医療技術だと、二度とまともに動けない気がする。
……い、いや、怒り狂っていたことを考えれば、比較的平和な結末――
「それじゃ、これから拷問だね」
――と考えるのは早計だったようだ。
「いやいやいや、拷問なんてしないから。と言うか、させないからな!?」
さっきのセリフは本気だったのかよと、慌ててツッコミを入れる。なんというか、平然と残酷な言葉を口にするのがすっごく狂気じみている。
だけど――
「リオンお兄ちゃんは、この人の心を読んでないからそんなことが言えるんだよ」
ソフィアが抑揚のない声で言い放つ。その意味を理解し、俺は言葉を失った。
たぶん、ソフィアの言う‘俺を傷つけた’は、物理的な意味だけじゃなかったのだろう。
つまりは、村人を殺された俺はショックを受けた。そしてきっと、これから知るであろう事実で、俺は更にショックを受ける。だからソフィアは、我を失うほどに怒り狂った。
……少し落ち着こう。
俺は詳しい話を聞くために、まずはミゲルとその部下らしき男の武装を解除。更には縛り上げて、部屋の隅に並べる。
それから外の様子をうかがおうとすると、ちょうどエルザがやって来た。
「エルザ、外の方はどうなった?」
「合計十八人。全てアリスさんが無力化しました。いま、家の前に集めているところです」
「そうか。なら、そっちを手伝ってやってくれ。こっちは今から話を聞くところだ」
「かしこまりました」
エルザが一礼して戻っていく。それを見届け、俺はソフィアへと向き直った。
「ソフィア、教えてくれ。なにを知ったのか」
「……聞かない方が良いと思うよ?」
「そうなんだろうな。でも、ソフィアにだけ辛い思いはさせたくないんだ。妹に護られるだけなんて、お兄ちゃん失格だろ?」
「リオンお兄ちゃん……分かったよ。……さっきも言った通り、この村の住人は皆殺しにされてる。そしてそれは、この村の住人に成り代わって、宿泊した客を襲うため、だよ」
「そうか……」
宿場町に到着することなく行方不明になったと思われていた馬車はみな、この村で襲われていた。そして犯人は、カリーナの言う優しい家族ではなかった。
だって彼ら自身も、既に殺されていたのだから。
「お前、どうしてそこまで知っている?」
話を聞いていたミゲルが、少し焦った様子でソフィアに問いかけた。
「知ってるんじゃないよ。ソフィアは、貴方の心を読んでるだけ」
「まさか……っ、お前も心を読む恩恵を持っているのか!?」
「……ふぅん? なにか隠そうとしてるね。この期に及んで知られたら困るようなことがあるんだ? それがなにか、教えてもらおうかな」
ミゲルに触れて、心を読むつもりなのだろう。ソフィアはミゲルに向かって歩き始める。だけど、そんなソフィアの表情が、急に驚愕に変わった。
「お兄ちゃん、この人、毒を飲んだみたい!」
「――なっ!?」
言われてミゲルの元に駆けよる。ミゲルは泡を吹いて苦しみ始めていた。
「さっきの秘薬とか言う奴の副作用か?」
「うぅん。それとは別に、毒を口に含んでたみたい」
「自害用かっ」
解毒剤は――持ってる訳ないな。エリーゼさんにしたのと同じように、胃の洗浄をすれば間に合うか? 分からないけど試す価値はあるだろう。
「ソフィア、俺がアリスを呼んでくるから、ソフィアは可能な限り情報を引き出してくれ」
「分かった、出来るだけやってみるよっ」
ソフィアの返事を聞くやいなや、俺は外に飛び出してアリスを呼ぶ。それからすぐに部屋へと戻ったのだけど……ミゲルは既に事切れていた。
「ソフィア、なにか情報を引き出せたか? ――ソフィア? どうした、大丈夫か!?」
座り込んでいるソフィアの額に脂汗が浮かんでいる。それに気づき、俺は慌てて駆け寄ってその華奢な身体を抱き寄せた。
「大丈夫、だよ。精神がおかしくなってる相手の心を読んだから、少し気持ち悪くなっただけ、だから……」
「そう、か。ごめん、無理させて」
ソフィアの心を読む恩恵は強力だけど、精神が引きずられるというデメリットもある。
容易に読んでくれなんて頼むべきじゃなかった。そんな風に後悔する俺に向かって、ソフィアは力なく――けれど、俺に穏やかな微笑みを向ける。
「良いんだよ、リオンお兄ちゃん。ソフィアは、リオンお兄ちゃんの役に立てるのが嬉しいんだから。それに、毒を用意してるのに気付かなかったのは、ソフィアの責任、だから」
「……いや、ソフィアは悪くないよ」
ソフィアが倒してから拘束するまで、毒を飲む素振りなんて見せなかった。だとしたら、毒を口に含んだのはその前だろう。もし気付いたとしても、手遅れだったに違いない。
「取り敢えず、分かったことを教えるね。ミゲルの目的は、技術を盗むことだったみたい」
「技術を? でもうちの技術は全部公開してるはずだ」
「うん。だから、どういうことか探ろうと思ったんだけど……」
間に合わなかったと言うことだろう。残念ではあるが、仕方のないことでもある。俺は「馬車で少し休んでてくれ」とソフィアを抱き上げた。
「ふわぁ……お姫様抱っこだ。このままベッドに連れて行ってくれるの?」
「……それだけ元気なら、自分で歩いてくれても良いんだぞ?」
「えへへ、もう言わないから、お姫様抱っこで運んで欲しいなぁ」
「はいはい、お姫様」
ソフィアは甘えている様子だけど、その表情はいまだに苦しげだ。たぶん俺を心配させないように気遣っているのだろう。
だから俺は笑って、ソフィアを外に止めてある馬車のところへと連れて行く。
「ところで……リオンお兄ちゃんはどうするの?」
「俺は他の連中の尋問をするよ」
「それなら、ソフィアも手伝うよ」
「いや、最後に必要だったら呼ぶよ。だから、それまでは休んでてくれ」
今まで、ソフィアの恩恵が尋問に便利だからって頼り過ぎだった。非常時じゃない限りは、普通に尋問をして、後で確認してもらう程度にするべきだろう。
という訳で、俺はソフィアを馬車へと送り届けた。
その後、俺は尋問をするために、捕らえた連中を村の広場へと集めた。もちろん、毒を所持していないかなどは確認した上で、だ。
ぽつぽつと降る雨の下、俺は彼等の尋問を始める。
「さて、お前達の飼い主は誰だ?」
俺はミゲルと一緒にいた男に向かって尋ねる。彼はミゲルが服毒自殺したことを目の当たりにしたからか、酷く怯えた様子だった。
「お、俺はなにも知らない」
「隠しても無駄だぞ。こっちに心を読む恩恵の持ち主がいるのは分かってるだろ?」
「それは……な、なあ、あんたはグランシェスの伯爵様なんだろ?」
「だったらなんだ?」
「正直に話すから、罪を軽くしてくれ」
「――そんな言い分が通ると思っているのか!?」
横に控えていたエルザが声を荒げた。俺の会話を遮るなんて珍しい――と言うか、初めてかもしれない。それほどまでに腹を据えかねているのだろう。
その気持ちはよく分かるし、俺も同じような気持ちだ。だけどあえて、俺はエルザに控えるように命令した。そうしてあらためて尋問相手へと視線を戻す。
「協力的になるなら、慈悲を与えると約束しよう」
「……本当だろうな?」
「ああ。約束は守る。グランシェス家当主の名に懸けて誓おう」
「……分かった。それで、なにが聞きたいんだ?」
素直なのはありがたいけど……あんまり期待出来そうにないな。もしこいつが色々と知っているのなら、こんなに口の軽い奴を残して、ミゲル一人が服毒自殺なんてしないだろう。
とは言え、それでも判ることはあるはずだ。まずは正直に話すつもりがあるか、確認の意味を兼ねて、判っていることから聞いてみよう。
「まずは……そうだな。お前達の目的はなんだ? どうして交易馬車を襲った?」
「知らない。俺はただ、ミゲルの旦那に従っていただけだ」
「知らないってどういうことだ。お前らは仲間じゃないのか?」
そう思って詳しく聞いてみる。どうやら彼等は、スラム出身のごろつきで、ミゲルに雇われて命令に従っていただけらしい。
やはりというべきか、黒幕と繋がっていたのはミゲルだけだったようだ。
「――だから、俺達はミゲルの命令どおりに動いていただけだ。なにも悪くねぇ!」
その言葉に同調するように、他の連中からもそうだそうだと声が上がる。もちろん、そんな訳あるか――と思ったけど、話を聞き終えるまではと拳を握りしめて我慢する。
「交易馬車を襲ったのも、レールを盗んだのもお前らなんだな?」
「ああ、そうだ。ミゲルの命令でな」
「それで、戦利品はどうしたんだ?」
「人はもういらないって話だったから全員始末した。馬車は解体して、別の馬車に乗せて、他の積み荷と一緒に運び出した。行き先は知らねぇ」
「そう、か……」
村人を皆殺しって時点で覚悟してたけど、やはり生き残りはいない、か。ソフィアが言いたがらないはずだ。ホントに気分が悪い。
「な、なぁ。これで知ってることは全部話したんだ。俺達の罪は軽くしてくれるんだよな?」
「そうだな……その前にもう一つだけ聞かせてくれ。お前達はどうして、こんな仕事を引き受けたんだ? いくらもらったか知らないけど、捕まったら終わりだって分かってただろ?」
「それは……仕事をするのが、グランシェス領だったからだよ」
酷く嫌な予感がする。だけど、聞かない訳にはいかない。そんな葛藤に苛まれながら、俺はその意味を尋ねた。
果たして――
「グランシェス領が、他の領地よりも罪人に対する扱いが甘いからだ」
告げられた言葉は、嫌な予感を現実のモノにする言葉だった。
「ここでなら悪事を働いても罪が軽くなる。そう思ったんだな?」
「ああ。このあいだだって、犯罪奴隷を解放したんだろ?」
「……そうだな」
それは、ギャレットさん達のこと。
彼等を解放したことに後悔はない。彼等には情状酌量の余地が十分にあったし、それ相応の恩に報いた結果だからだ。
でも、締めるべきところは締めるべきだった。少なくとも、情状酌量の余地がない重犯罪人に対しては、確固たる態度であたると宣言しておくべきだった。
今回の件は……俺の甘さが招いた結果だ。
俺は自分の浅はかさを呪い、無言で空を見上げる。降り始めの雨は徐々に勢いを増し、いつの間にか土砂降りへと代わっていた。
「な、なあっ、言われた通り全部話しただろ! だから罪を軽くしてくれ!」
自分勝手を捲し立てる。そんな男の声を耳に、俺は目元を濡らした雨粒を払う。そうしてゆっくりと、罪人達に視線を向けた。
「……そうだな。約束どおり、慈悲を与える」
俺の言葉を聞き、皆の顔に安堵の表情が浮かぶ。
だから俺は、そんな彼等に向かって無慈悲に言い放つ。「犯罪奴隷として死ぬまで使い潰されるか、それとも安らかな死を受け入れるか、好きな方を選ばせてやる」――と。
「な、なにを言ってるんだ?」
「俺が視察した領地で、鉱山を掘るための人員が不足していてな。本来であれば、そこで死ぬまで働いてもらうところだが……お前達は俺の尋問に協力的だった。だから慈悲のある死を選ばせてやると言ってるんだ」
「ふっ、ふざけるな! それじゃ約束が違うだろ!?」
「違わない。お前たちの罪を考えれば破格の対応だ。それともなにか? なんの罪もない人々を何十人も殺しておいて、それがすべて許されるとでも思っていたのか?」
「そ、それは……だ、だが、グランシェス領は、罪人に対して甘いと……」
「なにを勘違いしているのかは知らないが、俺は犯罪者に対して甘いつもりはない。俺はただ、犯罪者だからという理由だけで非道な扱いをしないように心がけていただけだ」
この世界の罪人に対する扱いは大雑把だ。ギャレットさんのような、生きるために仕方なくおこなった盗賊行為と、こいつらのような無慈悲な強盗殺人。
捕まえた後の処遇にたいした違いはない。
だから俺は、事情によって扱いを変えていただけ。なんの罪もない村人や商人を皆殺しにしたこいつらを、ギャレットさん達と同じように扱うつもりなんて欠片もない。
「さあ選べ。ここで安らかな死を迎えるか、死ぬより辛い生を選ぶか」
……結局、死を選んだのは三人だけだった。
その程度の人数なら、後の尋問にも差し障りがないだろう。そう判断した俺は、降りしきる雨の下――三度長剣を振るった。
それは、俺が自分の手で人を殺した、初めての瞬間だった。
罪人達は近くの宿場町まで輸送し、ミューレの街に早馬を走らせて応援を要請。次の日に駆けつけた騎士達に罪人を預け、俺達は一足先にミューレの街に戻ることにした。
街道を騒がせていた犯人を捕らえ、俺の目標に大きく近づいた。とは言え、手放しで喜ぶ気にはなれない。俺の気持ちが重いのは、降り続く雨のせいだけじゃない。
罪人とはいえ、三人もの命を自分の手で奪ったからだ。
伯爵家の当主として、間接的に罪人の命を奪うことはいままでにもあった。だから、いつかはこんな日が来ると思っていた。
だけど本当にいきなりで、剣を振るったときの感覚がいまだに消えてくれない。
「リオンお兄ちゃん、大丈夫?」
「正直、ちょっと辛い」
「……辛いのなら無理しなくて良いよ。もしお兄ちゃんが耐えられないのなら、次からはソフィアが引き受けてあげるから」
一瞬なんのことか分からなかった。だけど、それが先ほどの断罪についての話だと理解して俺は目を見開いた。
「なにを言い出すんだ。そんなこと、させられるはずないだろ」
「ソフィアだって、出来れば人を殺したくなんかないよ。でも、だからこそ、殺さなきゃ。代わりに殺されるのが、大切な人かもしれないから」
「それは……」
たしかにその通りかもしれない。いや、その通りだった。今回の一件は、俺の甘さが招いたと言っても過言じゃないだろう。
そしてその結果、カリーナの故郷が滅ぼされた。次はリアナやティナの故郷かもしれない。それどころか、彼女達自身の可能性だってある。
人が人を罰することが正しいのか、許されるのかどうかは分からない。だけど、悲劇を繰り返さないためには必要なことだった。それが正しいかどうかは関係ない。
……なんて、そんな風に割り切れたら楽なんだけどな。少なくとも、必要なことだったからと割り切ることは出来そうにない。
だけど……急使を走らせてカリーナに事情を伝えたところ、彼女は泣き崩れたらしい。そんな彼女のことを思うと、本当に申し訳ない気持ちになる。
俺が毅然とした対応を取っていれば防げた悲劇。だから繰り返す訳にはいかない。なにより、俺が弱音を吐いていたら、ソフィアはきっと本当に代わりをする。
アリスやクレアねぇもきっと同じだ。
だから、あれは必要なことだったのだと、自分に言い聞かせる。それを繰り返していると、ソフィアとは反対側に座っていたアリスが俺の手をぎゅっと握りしめた。
「……アリス?」
「リオンは一人じゃないんだよ。だから、一人で苦しまなくて良いんだよ」
「――ソフィアもいるよっ」
ぎゅーっと、ソフィアが抱きついてくる。そして向かいの席に座っていたリアナが「わ、私もいます」と控えめに続く。
「……ありがとう、みんな」
一人で苦しむ必要はないと言われて、少しだけ心が軽くなった。それに……大切な誰かを失う悲しみに比べたら、こんなのはなんでもないからな。
――とまぁ、俺は少しだけ気を取り直した。そうして帰ってきたお屋敷の前。降りしきる雨の下で、ティナがずぶ濡れになってたたずんでいた。
「……ティナ? そんなところで、一体どうしたんだ?」
「リオン、様。実は……クレア様が。クレア様が――」
雨音に消されそうな声で呟く。
ティナが告げたのは、俺の精神に追い打ちをかける――信じられない言葉だった。
新年あけましておめでとうございます。
活動報告に、新年のショートや今後の予定など書いておりますので、よろしければご覧ください。
次話は六日を予定しています。






