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俺の異世界姉妹が自重しない!  作者: 緋色の雨
第四章 過去の想い

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クレアリディルの登場人物纏め! 【第四章の部】

 さてさて、毎度おなじみとなった人物紹介も四回目。ここではあたし――クレアリディルが四章で登場したキャラクターの紹介や、裏話なんかを紹介していくわ。

 いつも言ってることだけど、四章のネタバレなんかもあるから注意よ。

 キャラの紹介は何度もやってるから、四章終了時点でのあたしの感想なんかを交えた紹介をしていくわね。


『リオン・グランシェス』 前世の名前:『雨宮 裕弥』

 最初に紹介するのはもちろん、あたしの弟くん。

 三章のラストでアリスと結ばれたから、次はいよいよあたし――と思ったのに。思ったのに! そこでどうしてソフィアちゃんなのよっ!?

 ……まぁ、ね? ソフィアちゃんはエリーゼさんの件で落ち込んでたし、可愛くて少し危なっかしい。そんな彼女を護りたくなるのは分かるわ。

 それにあたしにとっても可愛い妹だから、弟くんとくっつくのはもちろん歓迎よ?

 だけどね。そこはお姉ちゃんも混ぜるべきでしょ? あたしだけ仲間はずれとか寂しいじゃない。そろそろ拗ねるわよ?



『アリスティア』 前世の名前:『雨宮 紗弥』

 続いてアリス。ハイエルフの証である虹彩異色症の持ち主。

 相も変わらず自重してなくて、今回また新しい技術を増やしていたわね。対象にだけ生地が透明に見える紋様魔術と、感覚共有の力を利用した二人で行使する精霊魔術ね。

 特に精霊魔術がとんでもないわ。元々単独で遠心分離器のような役割が出来る訳だし、極めれば合金なんかも作れるんじゃないかしら?

 もっとも、弟くんにとっては対象にだけ見えない生地の方が重要みたいだけど、ね。



『クレアリディル・グランシェス』

 緩やかなウェーブのかかったプラチナブロンドに縁取られた小顔には、翡翠のような大粒の瞳が収められている。胸が大きくて包容力のある、とっても綺麗なお姉ちゃん。

 つまり――あたしのことよ。

 弟くんに甘えて欲しくてあれこれ頑張るんだけど……弟くん的には、そうやって甘やかされるのが、ダメ男になりそうって理由で嫌みたいなのよね。

 あたしとしては膝枕をして耳かき――とかしてあげたいんだけどなぁ。

 ちなみに、あたしは今年で十七歳。この世界では既に結婚して子供がいてもおかしくない年齢よ。それでお見合話も増えてきたし、そろそろ弟くんを振り向かせたいわね。

 ちょっと、本気で動いてみようかしら――なんてね。



『ソフィア・スフィール』

 ソフィアちゃんは……相変わらず可愛いわね。

 華奢なのに戦闘力が高い。幼いのに胸が大きい。純情なのに色々と知っている。しっかりしているのに、どこか危ういところがある。

 そういうアンバランスなところが、弟くんのツボみたいね。

 とはいえ、最近のあれこれはちょっと行き過ぎな気がするんだけど。大丈夫なのかしらねぇ……色々な意味で。


 ちなみに今回、さらっと薬師の知識をコピーしているわ。つまりは同じ方法で、各種専門家の知識を身につけることが出来るということよね。

 知識だけじゃなくて、感情とかが引っぱられたりするという欠点があるから、無差別に知識をコピーすることは出来ないけど、十分にとんでもない能力よね。


 気付いた人がいるかは分からないけど……

 ソフィアちゃんがアリスと弟くんのあれこれを読み取って夜の技術を――と言うのは、薬師の知識をコピーして、すぐに使いこなせるという伏線になってたりするわ。

 もう少しマシな伏線の張り方はなかったのかしらと言いたくなるような内容よね。



『ロバート』

 あたしや弟くんのお父さん。

 今回、弟くんを心から愛していたと言う事実が発覚したわ。発覚したわ……って言っても、外から見てたらバレバレだったのかしら?



『ミリィ』

 弟くんのお母さん。相変わらず弟くんと仲良しで羨ましいわ。

 ちなみに、弟くんが羨ましいのと、ミリィさんが羨ましいの両方の意味よ。――なんて、最近はあたしも、実の娘のように可愛がってもらってるんだけどね。

 あたしがミリィさんをお義母さんと呼ぶ日は近いはずよ。



『ミシェル』

 あたしの育ての母親的存在で、今はミューレ学園の教師をしているわ。

 ミシェルは今年で三十二歳。

 十二歳から結婚出来るこの世界では、行き遅れも良いところよ。といっても、ミューレ学園の教師と言う地位にあり、容姿もいまだ若々しくて綺麗。

 もらい手には困っていないのだし、そろそろ結婚しても良いと思うんだけど……最近の口癖が「クレアお嬢様が幸せになるまで、私も結婚いたしません」なのよね。

 さり気なくプレッシャーをかけるのはやめて欲しいわ。そういうのはあたしじゃなくて、弟くんに言うべきよね。



『ティナ』

 忘れてる人もいるかもしれないけどミシェルの妹よ。

 普段はあたしの補佐役なんだけど、あたしが領地を空けているときは、当主代理の代理をしているわ。かなり優秀なのよ。

 みんな知ってることだけど、弟くんに想いを寄せていて、いっつも弟くんのためにクッキーを焼いているわ。食べてもらう機会は少ないみたいだけどね。



『リアナ』

 同じくミューレ学園の卒業生。最近はティナより出番が少ない感じね。

 ただ、学園では生徒からかなり好かれてるみたいね。あたしの情報によると、このあいだも生徒に告白をされたらしいわ。リアナ自身は弟くんに一筋だから、全員振っちゃってるみたいだけどね。

 ちなみに、五章ではそこそこ出番があったりするわ。



『エルザ』

 グランシェス家の騎士隊長で、主に弟くんの護衛を務めているわ。

 彼女が護衛をすると賊に襲われるというジンクスがあったんだけど、今回はフラグを立てなかったから襲われなかったわね。



『エリーゼ』

 ソフィアのお母さんで、あたし達の親を殺したカルロスさんの妻にして共犯。

 ちなみに、作者の中では不死鳥的な位置付けだそうよ。

 というのも、一章の最初のプロットでは、カルロスさんと一緒に殺されるのは執事のレジスではなく、エリーゼさんだったのよね。

 その後、全員死ぬパターンや、エリーゼさんとレジスが死ぬパターンなんかがあったんだけど、最後の最後でエリーゼさんだけが生き残るという構成に変更されたんだって。

 理由はもちろん、過去のしがらみであれこれトラブルの起きる話を作るためよ。

 そして作られた今回のお話。エリーゼさんは助からないというのが最初の構成だったんだけど――



「ソフィア、ごめん」

 エリーゼさんの亡骸に縋りつき、ずっと嗚咽をもらしている。そんなソフィアを見ていられなくて、俺は思わず声をかけた。

「……リオンお兄ちゃんは悪くないよ。精一杯助けようとしてくれたのは分かってるから。ただ……ね。少しだけ考えちゃうの。ソフィアはどうして、お母さんの気持ちを読み取らなかったんだろうって。……ねぇ、リオンお兄ちゃん。お母さんは、ソフィアのこと……どう、思っていたのかな?」

「それは……」

 エリーゼさんはソフィアのことを大切にしていたと思う。それは心から言える。だけど、『思う』であって、確証が在る訳じゃない。

 俺がミリィ母さんに言われても信じられなかったように、ソフィアも信じられないだろう。そして、それをたしかめる術は失われてしまった。その疑問を抱き続けて生きるしかない。

 俺は自分の無力に打ちひしがれながらも、ソフィアをそっと抱きしめた。


 後日。エリーゼが暮らしていた離れを整理していたソフィアは、朽ち果てた花の冠を見つけたそうだ。そしてそれは、ソフィアが幼い頃に作り、エリーゼに贈ったものだったらしい。

 ソフィアは間違いなく、エリーゼさんに愛されていた。


 ――的な展開も構想にはあったそうなんだけど、ソフィアちゃんの成長はともかく、弟くんの挫折感が半端ないという理由で生存エンドへ変更したらしいわ。

 という訳で、構成の上でならエリーゼさんは六回くらい死んでいるそうよ。



『エリック』

 スフィール家の現当主で、ソフィアのお兄さん。

 今章では出番がそこそこ多かったんだけど、特筆するような行動ってあんまりしてないわよね。弟くんとアリスが精霊魔術を使うときに、当主らしい発言をしたくらいかしら?

 他の男性貴族が、グランプ侯爵様にフルフラット侯爵様。更には子爵家の息子であるパトリックや同じく子爵家のトレバーと、他が個性的なキャラばっかりだからね。

 一番まともであるがゆえに、地味なのかもしれないわね。



『セス』

 スフィール家に代々仕える薬師ね。

 裏話だけど……彼はなにも知らず、幽閉されているエリーゼさんから聞いて初めて、息子の死やスフィール家の闇を知ったという設定になっているわ。

 ただ、今回のお話のメインはソフィアちゃんとエリーゼさんのあれこれ。

 セスの復讐がメインじゃないから、誰が悪いとは一概に言えないように、セスの過去には触れられていないそうよ。



『クレイン・グランプ』

 学校をつくって自分好みの女の子を育成、自分のハーレム要員を増やしていく。やってることをは弟くんと同じなんだけど……なんとなくアウトっぽいわよね。

 それとも身内補正がかかってるだけで、他人から見ると弟くんも同じなのかしら?

 ちなみに、彼の治めるグランプ侯爵領は、ロリ巨乳好きが妙に多いわ。もしかしたら、グランプ侯爵様は、領民をロリ巨乳好きに変える恩恵を……持ってたら怖いわね。



『マヤ』

 このタイミングで紹介した時点でお察しだけど、とあるお方の娘よ。そしてもちろん、弟くんのシスターズ候補ね。

 引っ込み思案だけど行動力はあると言う、ちょっと変わった属性を持っているわ。

 ちなみに今のうちに宣言しておくわ。五章のオチ担当よ。



『ジョセフ』

 グランプ家の執事ね。ほとんど出番がなかったけど……彼はグランプ侯爵様のあれこれをどう思ってるのかしらね。

 グランプ侯爵様の執事だし、同じようにロリ巨乳好きとか? はたまた実はツルペタ幼女好き。逆にそういう女の子ばっかり見せられたせいで熟女好きとか……色々と想像してみると面白そうな気もするわね。

 なんにしても、苦労だけは絶えないような気がするわ。



『ローリィ』

 グランプ侯爵の義妹。娘ではなく義妹。大切なことだから二回言っておくわね。

 現在は十歳で、ロリ巨乳を体現したような女の子よ。



『サラ』

 見た目は幼女、中身はダメ姉っぽい少女。

 余談だけど、作者がこのキャラの設定を作っていた頃に、ロリババア的なキャラは出ないのかと聞かれたのが切っ掛けで、実は年上という設定が付属したそうよ。

 さすがにロリババアと言うほど、見た目と年齢が離れてはいないけどね。



『ダニエル』

 今回のミスリード役その一ね。

 お節介でそれなりに思いやりのある性格なんだけど……要領が悪くて不器用。

 幼馴染みのサラ一筋なんだけど、サラは幼く見えて、ダニエル自身はかなりの老け顔だから、ロリコンで悪人にしか見えないという可哀想な人よ。

 もっとも、悪人ではないとは言え、善人とも言いがたい性格をしているけどね。



『メリッサ』

 世話焼きなお姉さん系冒険者ね。

 マックスとは幼馴染みで、今は亡きザックス村の出身よ。

 お父さんがギャレットさんで、二章の後半で弟くんに救われた山賊の親分。実に二十五万字越しの伏線回収ってところね。



『マックス』

 メリッサの幼馴染みで相棒ね。

 作中には出てこなかったけど、ギャレットさんと一緒に犯罪奴隷になっている男の一人が、彼のお父さんということになっているわ。



『ルーク』

 レミーやリックのお兄さんね。本編では……名前は出てないかもしれないわね。

 最初は孤児達の集まりで、レミーたちとは血が繋がっていないという設定だったんだけど……いつのまにか実の姉弟になってる気がするわ。



『レミー』

 シスターズ入りの素質はあるんだけど……今のところは候補に入っていないわ。

 性格的に足りないモノがある訳じゃないんだけど……グランプ侯爵領は五章、六章の舞台にならないのよね。という訳で、足りないのは出番よ。

 ちなみにレミーたちが借金をしていたのは、悪徳商人に騙されているからよ。そもそもグランプ侯爵様が罪滅ぼし的な意味で店を与えたのに、借金なんて残るはずないのよね。



『リック』

 かなり向こう見ずな性格の男の子ね。

 相手が弟くんだったから良いモノの、一般的な貴族が相手ならそれなりの罰、パトリックみたいなのが相手なら確実に殺されるような行動を取っているわ。

 ちなみに、貴族を恨んでいるのは、村が見捨てられたせいで両親が死んだから。怖い物知らずなのは、最近まで森の中で暮らしていて、そう言うことに疎いからよ。



『パトリック』

 ロードウェル家を勘当されて、ただのパトリックになった青年ね。

 過去のおこないを考えると許せないのは事実なんだけど……今回は完全な濡れ衣。ミスリード要員その二ね。セスが実行犯で、パトリックが黒幕だと思った人はそこそこいるんじゃないかしら。

 ちなみに作者は、パトリックなら名前をちらつかせるだけで黒幕と思ってもらえるはず! とか考えていたそうよ。


『リーゼロッテ・フォン・リゼルヘイム』

 王位継承権第十二位のお姫様で、あたし達の義妹になっているわ。だから名前も正しくは、リーゼロッテ・グランシェスになるわ。でも、なんだかんだとお姫様としてみられることが多いから、今もリゼルヘイムを名乗っているみたいね。

 歌姫と名高いけど、基本は愛すべきドジっ娘。今日も今日とて、輸送するナマモノに精霊魔術をかけるお仕事をしつつ、なにもないところで転んでいるわ。

 ちなみに、次章ではその職場のシーンが少しだけあったりするわよ。



『エイミー』

 シスターズの一人だけど、最近は出番がないわね。王都で独自のブランドをつくって、ウェルズ洋服店を盛り立ててるみたいね。



『アカネ』

 アカネ商会を取りまとめる少女。

 最初はナマモノの輸送だけに着手していたんだけど、あたし達が便利だって理由で重宝したこともあり、今やミューレの街でもトップクラスの商会になりつつあるわ。

 本音を言えば、一つの商会が大きくなりすぎるのは望むところじゃないんだけど……アカネは他に仕事をまわすなど、力関係を調整してくれるから重宝するのよね。

 最近はリズを必要としない輸送システムの構築に大忙しよ。



『オーウェン・フルフラット侯爵』

 設定には、精悍な中年男性。グランプ侯爵のライバルで、いつもロリは巨乳か貧乳かで争っている。――と書かれているわ。

 なんというか……それが全てよね。

 ちなみに余談なんだけど、彼がグランプ侯爵領に遊びに来ていたのは学校の視察が理由の一つだったわ。

 そして、ギャップ萌えなソフィアちゃんを見て、新しい学科を思いついたそうよ。一体、どんな教育を施すつもりなのかしらねぇ。



『ペタン』

 フルフラット侯爵様の義妹ね。大事なことだからもう一度言うわ。フルフラット侯爵様とは三倍以上歳が離れているけど、義娘じゃなくて義妹よ。

 純粋にして妖艶なソフィアちゃんを見て、「私もソフィア様のようになりたいです。オーウェン兄様、私に色々教えて下さい!」と言ったとか言わなかったとか。

 あたしがいうことじゃないかもしれないけど……少しは自重するべきだと思うわ。



 はい。それじゃキャラ紹介は以上よ。

 次回からは内政再び。あたしと弟くんとの関係が進展するわ。あたしと弟くんの、関係が、進展、するわ!

 ようやく、よね。長かったわ。ホントに長かった。色々と語りたいけど、それは五章のお楽しみと言うことで。またキャラ紹介で会いましょう。

 

 

 次話は11月2日を予定しています。

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