5-1 「黒い羽に届く覚悟」
先週は体調不良の為、休載してしまい大変申し訳ありませんでした。
本日、2話公開予定なのでぜひお目通しいただけたら幸いです。
アンダーグラウンドに戻って、数日が経った。
夜の街は静かで、上の世界のざわめきもここまでは届かない。
崩れた天井から水滴が落ちる音だけが、時間の流れを刻んでいた。
ナユタは黒い羽を黙って見つめていた。
その小さな光沢が、暗闇の中でかすかに揺れる。
手の中にあるのに、どこか遠いもののように感じた。
「そいつの正体を知りたいなら、やることは決まっている」
ルシファーの声が、鉄のように冷たく響いた。
ナユタは息を呑み、拳を握りしめた。
「……やること……何をすれば……」
ルシファーが歩み寄り、ナユタの襟を掴んだ。
そのまま床に叩きつける。鈍い音が響いた。
「グシ……ッ!?」「グフッ……!」
周囲にいた悪魔たちが、突然の出来事に驚くように喉を鳴らした。
肌がざわりと波打ち、低い唸りが重なって広がる。
空気が震えた。
誰も動けなかった。
ルシファーの影だけが、ゆっくりと揺れていた。
「なにするんだよっ!」
ナユタが立ち上がり、怒りをぶつける。
ルシファーは動かず、冷たい瞳で見下ろした。
「はっきり言うが、お前は弱すぎる。」
「そんなこと言われなくても分かってる!」
ナユタは拳を握り、叫んだ。
「でも、だからって投げ飛ばすなよ!」
ルシファーの羽がわずかに広がる。
「それじゃ、その黒い羽には届かねぇ……っ!」
一瞬、声の奥に熱が走った。抑えきれない何かが、言葉を揺らした。
ナユタは息を荒げながら、睨み返す。
「じゃあどうすれば届くんだ!教えろよ!」
ルシファーは視線を落とし、短く言った。
「覚悟しろ。」
「ここから先は、立ち上がる度に痛みを知る。」
「それでも進むなら──教えてやる。」
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