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今更ながら憲法記念日の話を

 GWには憲法記念日なんてのがあった。


 ヤフーブログをやっていた頃には毎年のように記事アップしていたもんだよ。


 で、憲法ナンチャラの話をしたいのだけど、どうにも話を飛躍したり、トテモではないが論理破綻した希望的観測ばかりが飛び交っている事実に、呆れやら諦めしか湧いてこないのが現状なんだ。


 まず、9条を変えたら自衛隊が「戦える」なんてのはもはや魔法と現実の区別がついていない子供の妄想ですらない。


 何故か?


 ちょっとウクライナ侵攻を見てほしい。


 あれは戦争かね?



 もし、ここで「戦争だ!」と答える様なら、言葉もない。



 昨年の今頃だっけ?


 岸田内閣は早々にウクライナ支援を表明し、防弾チョッキまで供与しちゃった。


 ヤホーコメ欄でもそれを支持する声多数で、反対した共産党が叩かれていたが、ホンマにコイツラ大丈夫か?


 戦争だという認識で資金や防具の提供を行うのは明らかな参戦行為に他ならない。


 その認識すらないだろう?オマエら。


 そんな認識でロシア下院議長だったかが北海道侵攻を口にしたことを批判した。


 アホちゃうか。あっちの戦争だという認識の御仁からすれば、参戦表明した日本への攻撃を口にするの当然だろう?違うのか?


 戦争には中立義務というモノが存在し、交戦当事者への武器や資金の提供は中立義務違反に当たる。一方の当事者から見れば参戦表明だから、当然ながら対抗措置に違法性はない。


 ケンポー9条で交戦権を放棄した我が国が参戦表明をするのって、それは違憲じゃないのかね?


 感情論や判官贔屓によるウクライナ支援が国際法に照らして妥当かどうかなど全く精査せず、単に右へ倣えや正義感から行ったならば、もはやケンポーなんてのは何の意味も無い死文という事。


 ついこの間のTime誌の表紙タイトルへの抗議など、噴飯ものだよ。


 なにせ、すでにへーワ主義などかなぐり捨てて参戦表明している国が、平和主義だの専守防衛だの周辺国への誤解などとは、チャンチャラ可笑しい話ではないか?


 事ほど左様に国際法の理解がない。単なる自己中による一方的な押し付けをやっているに過ぎないんだが。


 幸いにして日本がウクライナ側参戦国としてロシアから攻撃されていないのは、プーチンがウクライナ侵攻を戦争だと認めていないからに他ならない。



 これ、今の日本には非常に重要な事実なのをどれだけ分かっている?


 もし、ウクライナ支援の感覚で、まるで違う状況になるであろう台湾有事に対処すれば、いくら中国側が日米の参戦を避けようとも、日本側の無理解による衝突は起こり得る。


 とても機敏で微妙なグレーゾーンを歩いているウクライナ支援の実態がまるで見えていないよね。



 ま、そんな訳で、とてもケンポーの話を出来る気分でも無ければ、今の日本の雰囲気、空気というヤツに対して、マトモな話が通じる可能性を期待すらしていない。



 まあ、それはそれとして、憲法記念日に前後して改憲ナンチャラって記事をいくつも見たわけだが、とても残念な事に、核心の話を誰もしないね。したくないのかな?



 で、以前気球の話の時に出した2008年の「任務遂行」やら、それを実現させたあの解釈変更について、ちょっと深掘りしたい。



 あの話は気球ってワン・イシュー化されてしまったが、今後もっとも懸念されるのは気球ではなく、任意に台湾周辺を飛行するドローンというヤツになるのは明白だ。


 

 これに関しても、ロシアが黒海で接触、墜落させたアレを批判する人らには苦笑いしかないんだが。



 2008年の自民党防衛賊による「任務遂行」話が報道された際にブログ記事にしたのだが、とても任務遂行で実現可能な話ではない。


 黒海での事件もナニカ腕の悪いパイロットが米帝偵察機と戯れてミスって落とした風に認識されているが、オイオイ。



 ここに、最初にあげた戦争と中立義務の話が出てくる。


 プーチンは戦争と認めていないから、公海上空を飛ぶ第三国の機体を攻撃する権利を有していない。

 もし、戦争と認めているならウクライナへとクリミアや黒海のロシア艦艇に関する偵察情報を渡す米国は参戦国にほかならず、攻撃する権利が認められる。


 プーチンが戦争だと認めていないから、米国は堂々と非武装低速なドローンなんてモノを悠々飛ばせる。仮に参戦国であったなら、まずはロシア空軍を排除しなきゃ、偵察ドローンなんて飛ばせないんだから。



 そう、日本の防弾チョッキ供与なんて比にならない参戦行為をやってるんだよ、米国は。プーチンが戦争と認めないから、その弱点をついて露骨に挑発している。


 当然、ウクライナ軍が本来なら得られないハズの偵察情報を堂々と収集されたら妨害するのは当然ではないか。



 これ、台湾有事で日本に対して中国がやって来る事態も普通に考えられる。



 さて、そんな場合、このドローンどうするね?



 この問が2008年の自民党の笑劇にも当て嵌まるんだよ。



 もし陸上であれば、壁やゲートを設けて阻止すれば済む。バルト三国がカリーニングラードへの鉄道通行許可をカードにしているソレの様に。



 もし海上であるなら、冷戦中から行われているように体当たりで進路妨害すれば良いし、より強硬にやるなら拿捕してしまえば良い。



 しかし、空でそうした妨害や制止行為は、つまりは撃墜な訳だが。


 相手の行為が自国に不利益な場合、陸上や海上ならば妨害行為だけで追い返せたり、拘束·拿捕という手段が取れる。

 が、こと空の上では相手が素直に従わない限り、拘束(強制着陸)という手段は取れず、一足飛びに撃墜へ至るしかない。


 あの事件、単にロシアを批判して忘れ去って良いほど軽い話ではなく、明日は我が身って事にどれほどの人が気づいてるのかな?


 今の解釈変更だけではとても対処出来ないし、もし現状でヤルなら、パイロットを犯罪者に仕立て上げる事になる。


 軍事行動における行為が免責になるというのは、最高責任者がその行為を「ヤレ」と命じているからに過ぎない。


 ネガティブだポジティブだと騒いでいるが、ヤッて良いか悪いかの判断をするのは最高責任者。民主国ならシビリアンコントロールによって政治の命令に免責権限がある。現場の勝手な判断で「合法」などという事にはならない。


 ここ、ちゃんと分かっているのかな?



 解釈変更したから大丈夫って、んな訳ないからね?



 それは憲法や法律もそう。


 改憲しました。改正しました。ネガティブリストです。


 いやいや、そうじゃないから。



 まあ、現状はその政治がとても信用ならないのだからどうしようもない。



 同じ事は過去にも起きている。



 別に戦前のアレコレの話をしたいのではない。ホンの10年ばかり前の話。


 2010年に何があったか?


 有名なのは尖閣諸島での衝突事件ではないか?


 アレ、突然中国が牙を剥いたと考える人しか居ないと思うが、中国はそこまでアホではない。当時の菅内閣がポンコツ過ぎたから起きた結果だ。


 あの事件は結果として起きたに過ぎない。


 その原因はちょうどあの年の今頃だったか、はじめて中国艦隊が宮古沖縄間の海峡を抜けて太平洋へ向かった。


 そのニュースをブログ記事として上げたのだが、タイトルだっけか解説だったかに、「中国から新冷戦の招待状が届いた」と書いている。

 私にしたら、「とうとうその時が来たんだ」って思ったよ。ただ、空き菅内閣だからマトモに対処出来るかは未知数だった。


 結果は初夏に日米艦隊による合同演習という「日本は米国側で参加します」って返信な訳で。何処か安堵したのを覚えている。

 スッカラ菅内閣だから、メッセージに気付いて巧妙な先送りを弄する知恵すら無かったのかも知れないがね。



 だが、中国だってそれは心配したんだろう。結果があの衝突事件だったのではないか?と。


 まあ、しかし、やりすぎだよバ菅内閣は。


 2004年に起きた上陸騒動では不法入国者として即刻退去の対応が取られた。

 もし、衝突事件を穏便に済ますなら、酔いどれ船長の飲酒運転として、さっさと強制送還すればよかった。


 仮に、米国側の参戦国として対応するなら、事件は事件として立件はしても、通常の密漁事件の様に保釈金による釈放でよかった。



 いわば、強制送還はジャブの回避。保釈はガード。


 しかし、アッケラ菅内閣が行ったのは、留置だった。


 つまり、全く無自覚にカウンター放っちゃった訳で。


 今の尖閣問題って、中国が侵略的意図を持ってとか、日本に対する攻撃的な考えの元って話ではなく、単にトンチン菅内閣がカウンター放って紛争始めちゃっただけなんだよ。


 たしかに、それまでの対中融和が冷めきった、覚まされた事はよかった。が、それだけなら保釈金による釈放ってガードだけでも達成出来る話ではなかったか?


 カウンター決めて紛争勃発させる必要性が何処にあったか。



 こうして、平成の日華事変を無自覚に始めちゃった結果が今。



 「新たな戦前」というフレーズが注目されたりしているが、日華事変は今も昔も日本が計画的にはじめた訳では無い。

 ルーピー近衛やアッケラ菅が無理解、無自覚に「空気を読もうとして」泥沼にはまってるんだよ。


 ウクライナ侵攻についても、アレを戦争と見るなら、もっと国際法を理解して慎重に動かなければならない。三国同盟みたいに「バスに乗り遅れるな」でヤラカシて良い訳がない。



 こうしたユー賢者や政治家の現状を見れば、確かに戦前で間違いない。


 日華事変に何の利益もないんだから、適当に線引して止めれば良かったのに、メディアや国民が騒いで止めるという声を消し飛ばした。

 ウクライナ侵攻でも同じ事が起きている。



 その特効薬を改憲やネガティブリストに期待するなど、もはやファンタジーですらない夢物語だよ。ホントの意味での夢想、妄想の類。


 漁船衝突の様に事態をボー菅してカウンター放ってみたり、中立義務を全く考慮せずに防弾チョッキ供与してるようじゃね。


 2人とも、発言と行動が真逆。


 まさに、戦前の悪霊ルーピー近衛と変わりない。



 そんな状態で改憲どうしたなんて、語るに落ちるだけなんだよ。

 

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― 新着の感想 ―
[一言] 国際法をねじ曲げて自分にとって都合良い解釈してモノを語ったり、戦争や武力行使を外交の延長だと理解してないから、ああいった突拍子もない選択をするし、町人どもが無知の知で寝言を垂れ流す。 つく…
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