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09-02-19
熱されたアスファルトとひっそり佇む住宅街。自然は無い。木々は居住区の外、余所者顔で風に戦いでいる。車が足早に通り過ぎるのを眺めている。欠伸が出てしまう時間の速度は今、僕の願いに反して遅く流れている。
何処か遠くを望んだら、僕は動けなくなった。夢を見たら現実が押し寄せてきた。人々がかつて願った言論の自由は今、貧困と不自由を声高に叫んでいる。芸術とは現実の写し鏡らしい。だから求めた爆発とは宗教の末端、自爆テロとして姿を現した。政治家のポスターが笑っている。閉店セールとシャッター商店街。嘘が視界を濁すから、もう何処にも足場は無い。