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11-10-20
楽しんでいる時、人は他人の苦痛に無頓着だ。
その幸福を路傍の石ころが見つめている。日々を日々だと思って過ごさぬ人々は、ただ鉛に貫かれていないだけの戦死者のようにも思える。そう形容され、事実そのように扱われて尚、君は未だに日々を日々と思わない。歩む道を道だと思わないまま、夢想した終わりを目の前に吊り下げて歩いていく。
悲しいことは嫌いだ。嫌いだと言っているのに現れるから、しつこい奴は嫌われると言ってやったんだ。性懲りも無く顔を出しては言った。「これも仕事だ、好きでしている訳がないだろう」と。




