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10-30-19

ペンを取ったが、文字が出てこない。だから、この夜を罵ってみる。こんな無意味な夜なんて、って、馬鹿みたいなやつあたりして。

考えが頭から逃げて行くから、真夜中でも走り出さなきゃいけないような気になって、どうせ追い掛けても追い付けない彼を、夢のように虚空に逃した。忘れた夢のように手放した。もう戻ってこないって喪失感も離れていってしまうのだ。

大事な事だったのかもしれない。僕の根幹に近い成分であったかもしれないのに、僕はなんて馬鹿なんだろう。もう二度と過去の自分ではいられない。毎秒移り変わる脳内の色。

ああ、言葉に表せたならばどんな音色が似合うだろうか。単調、曖昧、テンポ遅めのメトロノームとベースギター。語った口に耳は無し。


眠気だ、眠気だ、睡魔のお通りだ。抗えない目蓋の奥から力込める。

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