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02-27-21
路傍の石ころでいる事が、悔しくて堪らないのだ。涙が出るほどに。
汗まみれの努力が、血まみれの我慢が、道行く人々にとっては数秒も視界に入らない石ころの色程度であるというその事実が、吐き気を催す程に耐え難い劣等感となって襲いかかる。生き甲斐なんて要らないのだ。街の建造物の建設に貢献しただの、この現場はしんどかっただのと曰って有り難がる心の余裕は持ち合わせていない。為すべき事全てが虚無に感じられる中で、人生などいかに自分を騙せるかでしかなく、故にこの仕事では自分を騙し切れないと感じているから悔しさを覚えるのだ。




