07-14-20
少し胸が騒つくんだ。重低音が頭の上で浮かんで震えている。
言葉が尽きた。から、補充するように思考して、書き損ねた文字に僕は心を握られる。強く、血液が止まるまでの瀬戸際、意識が朦朧としてくる。
閃光の速度で不安が過ぎって、視界の端に痕を引く。こんな痕が重なって世界ごと狭まるよう。続かない言葉に年齢を感じる。
人生に感けているのだ。忙しいから頭が働かない。僕は雁字搦めに縛られる。強い感情を忘れていずれ抗えなくなる。
やはり現実は現実として、心は心で、隔離されて悠々と泳がせるべきだったのだ。現実世界に心を慣れさせた結果がこの憂鬱だ。この感情の麻痺は屁理屈が正論に根負けした事に起因した。
たった数ヶ月でここまで麻痺するとは誰も思えまい。振り翳された正論は人をここまで変えた、これはある種の暴論と呼ぶには相応しい因果関係。僕は正論の、延いては現実世界の被害者である。
こういう被害妄想は時にクリエイティビティに直結した。失いたくなかったのはそれであるのに対し、一番手放してしまいたかったのも被害妄想である。矛盾を抱えて苦しくなったのか、一辺に傾倒することが道とされたものだから、どちらかを選ぶしかなかった。




