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あやしの診療所―のんのん先生とぼく―  作者: みどりりゅう


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ゴブリンのなぞとき脱出ゲーム13

 ――今から言うことは、混乱のあとしおれきったジョーンズに聞かされたことだ。


 今さらだけど、今回ぼくらに仕掛けられた脱出ゲームは、ジャックの墓参りに来たぼくたちをただ返したことに面目ないと思ったゴブリンたちが、ぼくらを楽しませるためにわざわざ用意してくれたものだった。

 本来は、3つの部屋をぬけた段階でゲームは終了。通路をぬけた先で待つなぞの怪人X (ジェーン)が正体をあかして大団円となったあと、ちょっとしたレセプションという段取り……のはずだった。


 そう。最後にあった4桁の数字をたずねる問題のことなど、ジェーンたちはなにも知らなかったのだ。


 実は今回、ゴブリンたちはわざわざ外部のイベント業者に脱出ゲームづくりを発注していたのだが、最後の問題は、その業者が発注元であるゴブリンに黙って用意したものだった。

 なぜ業者がわざわざそんなことをしたか、それはぼくがさけんだ数字に理由がある。

 なんと、その数字「4387」こそが、ゴブリンがこの地下居住空間の一番奥に隠し持つ秘密の宝物庫の扉を開ける最後の鍵……パスワードだったからだ。


 そう。イベント業者は、実はゴブリンの宝を狙う窃盗団の一味だったのだ! 

 ゴブリンは、脱出ゲームの運営にかまけているうちに、大事にしている宝を盗まれてしまった!!


 ……いまどき4桁の数字を暗証番号にするなんて軽率すぎるという指摘は、しないでやってほしい。なにせジョーンズの話だと、最後の暗証番号を打ちこむ前に生体認証とかいろんな障壁があったのに、それもみな乗り越えられちゃった上でのことらしいから……かわいそうに、彼は警備担当として責任を感じて、すっかり老けこんでいたよ。

挿絵(By みてみん)


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