表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あやしの診療所―のんのん先生とぼく―  作者: みどりりゅう


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

417/428

ゴブリンのなぞとき脱出ゲーム3

「ククククク。ちがうぞ、あたしはなぞの怪人Xだ!」

 

 どうやら、なぞの怪人という設定らしい。


 ジェーン……いやなぞの怪人Xは、取れかかったつけひげをおさえながら

「キキキキキ。おろかな人間どもめ。よくもこの悪の組織のイミツ基地に侵入したな!基地のありかを知られたからには、オメエらを生きて帰すわけにはいかん」


 秘密基地と言いたいんだろうな。……侵入って、招待されたから来たんだけど。


「とはいえ、あたしもオニではない」


 鬼じゃないんだ。ツノがあるけど。


「おまえたちに、わずかではあるが生きて帰るチャンスをやろう!」

 見得を切ると

「あたしが出す謎に答えて、脱出するのだ。もしそれができなければ、そのときはククク……おまえたちが二度といのいかりを浴びることはないのだ!」


 「日の光」と言いたかったんだろうな。

 ――ああ、そうか。これは、いわゆる脱出ゲームだな。ぼくらがなぞを解いてこの部屋から出ることができたらゲーム・クリアというわけか。前回、遊びを用意するって言ってたけど、ひどく大掛かりに用意してくれたんだな。

 ぼくはこういう謎解きイベントに参加するのは初めてだから、たのしみだよ。


 でも、となりの少女は

「……なんてひどいやつらなの。これだから、アチラモノはきらいよ」

 吐き捨てるように言う。

 真顔だ。この子は真面目だから冗談が通じにくいんだよな……まあ、たしかにガスを吸わせて意識を失わさせるとか、やりすぎだとは思うけど。


「あの……ヨウコちゃん。これは遊びだよ。こないだ来たときジェーンが『用意する』って言ってたじゃない」

 ……と突いて出かけたことばを、喉の奥でとどめた。

挿絵(By みてみん)


「おのれ!とっとと謎を解いて、あなたたちの首をすっとばしてやるわ!」


 と盛り上がっている少女に水を差すまねはやめようと思ったのだ。せっかくだから、ヨウコちゃんには設定に乗っかったままで、脱出ゲームのハラハラドキドキを楽しんでもらおう。


 ジェーンも

「カカカカカ。威勢だけはいっちょまえのコムスメめ。せいぜいあがくがよい」

 と悪役を楽しんでいる。


(小娘って、きみのほうがずっとちっこいよ)


「それでは第1ステージだ。以下の問いにこたえて、てきとうなことばを打ち込め」

 画面の下に、4つの問題が出た。

挿絵(By みてみん)

 ……うーん、いかにもなぞときだなぁ。


 ヨウコちゃんは、問題をじっと見ると

「……あたしは、こういう頭を使うことニガテなの。ホウイチがいて」


「えっ、ぼくだけで?」


「そう。まかした」

 最初の勢いはどこへやら、少女はあっさり丸投げしてきた。


 まかされてもなあ……まあ、ぼくはもともと謎解きとかきらいじゃないからね。挑戦してみよう。




読者の方もよかったらなぞときに挑戦してみてください。解答は次回に載せます


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ