アチラのお医者さんとなぞの玉3の18
次の日、ぼくがコーポまぼろしに行くと診察室はめずらしく患者……いやお客さんでいっぱいだった。
イスに座ったリトル・グレイがサイコキネシスでリトル・グリーンを宙に浮かべている。
ヨシノさんは昨日の屈辱に不満の目を銀色異世界人に向けてはいるが、診療所スタッフとしてのこだわりだろう。先生が自分ですると言っているのをとどめて、給仕をしていた。
グレイは気にせず、熱い緑茶をすすっている。
窓際の棚には昨日結晶化してしまったガンジロウ(が抱きかかえた卵)が置かれていて、そこにさらに子ザルのシチノスケがすがりついている。
「おじさーん、おじさんってばよう」
なきながら、透明なガンジロウを一心にさすりなめていた。
のんのん先生が子ザルを呼んで事情を説明したのだ。それ以来、シチノスケはガンジロウのそばをはなれない。
透明なガンジロウがだきかかえた中には無数の光の粒が渦を巻いてピカピカうごめいている。
「なんなんですか、あのうずまき?たまごが割れて何が起こったの」
ぼくが問うと、先生は
「だから、これは生まれたての『世界』です。宇宙といってもいいでしょうね。昨日わたしたちが見たのは、いわゆる『ビッグ・バン』ってやつですよ。ガンジロウが見事におさえこみましたから、ものすごく小規模……『リトル・バン』ですみましたけどね」
ビッグ・バン?なにそれ?




