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あやしの診療所―のんのん先生とぼく―  作者: みどりりゅう


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208/428

アチラのお医者さんとなぞの玉3の4

 まっさかさまに地面にたたきつけられそうになったぼくらだったが、

 そのとき


「キァ――――ッ!」


 するどい鳴き声とともにあらわれて、救ってくれたのは大きな黒い影!


 カラス女のクロハさんだ!

 その大きなかぎづめででのんのん先生とぼく(ついでにジェームス)をひっつかむと、高速飛行のまま、その場を逃れる。


 そのあざやかな手際に、さすがのリトルグレイも念動力を発動させるひまもなく、ただ見送るかたちになった。 

挿絵(By みてみん)


「――ああ、あぶなかった。たすけてもらってありがとうございます」


 コーポまぼろしからはなれた小さな公園で下してくれたクロハさんに、ぼくはまず礼を言った。

 なにせ、ぼくが彼女に助けてもらったのはムラガリチスイコウモリにおそわれそうになったとき以来、二回目だ。


 先生は初めての飛行だったらしく、ちょっと目をまわしてたけど

「……いや、ほんとそうです。たすかりました」

 眼鏡をかけなおして礼を言った。


 カラス女は体をくねらせると

「あら、なんてことありませんことでしてよ……それより、あぶのうございますわ、先生。なにせ『あれら』はよそから来たものですもの。あたくしどもとは異なることわりで生きております。いかな先生がお持ちの『加護』でも、守り切れないかもしれませんでしょう?」

 警戒した口調で言った。


「そうですね。彼らはわたしたちと根本がちがいますからね」


 ヨシノさんとか、ほったらかしみたいになっちゃったけどだいじょうぶかな?


 ぼくのことばに先生は

「まあ……そんなにひどいことはしないと思うんですけどね。リトル・グレイは基本的には紳士ですから」


 紳士?あれが?地面にたたきつけられるところだったよ。


「あんな『首だけ女』どうなったって死にやしませんわ。それよりもいまはあの大事な玉が狙われているということが問題ですわ」

 カラス女はどうやらリトル・グレイになみなみならぬ警戒を持っているようだった。


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