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あやしの診療所―のんのん先生とぼく―  作者: みどりりゅう


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アチラのお医者さんとなぞの玉1の5


「なんと言いますか……そう、彼らは『異世界』……つまりこのわれわれが住む宇宙とは、まったくべつの時間と空間を持つ世界からきたものたちです」


 異世界からきたもの!

 なにそれ、インベーダーってやつ?

 この世界を侵略しに来たの!?


「いえいえ。けっしてリトル・グリーンにはそんな害意はありません。彼らはむしろ気の毒なものたちでねぇ。彼らがもと住んでいた世界はいまはもうすっかり崩壊して、なくなってしまったんですよ」


「崩壊って……世界って、そんなにかんたんにこわれるものなんですか?」


「うーん。まあ……ちょくちょくありますかね。創造主の気まぐれ、とかいろいろ理由はあるみたいですけど、わたしもよくは知りません」


 なに、その「本日のシェフの気まぐれサラダ」みたいなノリ。そんなので壊れちゃうの?

 この世界はだいじょうぶ?


「まっ、だいじょうぶじゃないですか?世界の終末についての話はむかしからたくさんありますけど、ぜんぶガセみたいですね。そもそも、そんな考えてもどうにもならないこと心配するより、毎日楽しく生きることの方が大事ですよ」


 自分が言うから、心配するんじゃない。


「とにかく、彼らリトル・グリーンは崩壊からまぬがれてこの世界に移住してきた……いわば異世界からの難民です。かむのに来た当初はこの世界の暮らしになじめず苦労をしていましたが、今はもうすっかり溶けこみましたね」


 へえ、苦労したんだ。

<i|30660>

「じゃあ、そのリトル・グリーンが大事にしてる宝っていったい?」


 先生は首をかしげると

「さて、見当もつきません。わたしも、彼らのことについてはよく知らないんですよ。リトル・グリーンもたまに体調が悪いと診療所うちに来るんですが、なにせこっちの世界と成分がまるで異なるから、体もどこが良くてどこが悪いんだかさっぱりわからなくてね。だいたい『ちがう世界をまたいだ副作用でしょう』と言って、ごまかしてるんです」


 うわぁーっ、いいかげん。


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