自分探しの海外旅行→夢と希望の冒険ファンタジー⁈
2019年新たなことにチャレンジしようと、初めて投稿します。
ぜひ生暖かく見守っていただければ幸いです。
よろしくお願いします。
7年間耐えに耐えたお役所気質な職場のパワハラに嫌気がさしてついに会社を辞めた。
最後の週末ということで、職場のメンバー15人ほどでキャンプに来ている。
職場のアウトドア同好会の自称プロキャンパー主導の下、送別会をしてくれると言う事だったので、日頃お世話になった人達も呼んでテラス付きのコテージで今流行りのグランピングをしようということになり、ちょっとリッチな1泊2日のキャンプがはじまった。
今回のメニューはちょっと手の込んだものにしようということで、前菜、スープ、メイン、デザートと食後のコーヒーという豪華さ。
前菜はガーリックとクリームチーズ、サーモンとクリームチーズでカナッペ、生ハムサラダ、キノコとエビのアヒージョと、フランスパン1本に切り込みを入れ、ガーリックバターを塗り、アルミホイルでくるんで火の端に放っておくだけのガーリックフランス、隣にカマンベールチーズの上部をくりぬいたものをアルミホイルで包んでとろけさせればお手軽チーズフォンデュの出来上がり。
ガーリックフランスを好きな大きさに切ってチーズフォンデュしたり、アヒージョに付けたり、これだけでビールがすすむ!
スープは簡単にダッチオーブンにキャベツを丸ごと一個芯をとって十文字に切れ込みを入れ、ベーコン、コンソメで味付けし、最後に適当にお塩で整えて出来上がり。冬のキャンプには暖かいスープが定番。
メインの肉料理はビア缶チキンにローストビーフ、Tボーンステーキ、スペアリブに伊勢海老の炙りマヨネーズ、アクアパッツァにダッチオーブンでパエリア、焼きおにぎりも醤油と味噌の2種類、プロキャンパー佐々木のピザ窯で『絶品』手作りピザ!
佐々木さんは自称プロだけあってあっという間に粉から生地を作り、アウトドア初参加の若手女子社員達と鼻の下伸ばしながらキャッキャとハート形や、星形などの変形ピザを次々焼いている。
デザートは焼きパイナップルとリンゴのシナモンがけ。
パイナップルとリンゴを入れたダッチオーブン の上に置いた炭でマシュマロを炙ってスモアにしてもよし。
今回はアウトドア同好会メンバーが大半だからダッチオーブンや、便利器具が多くて楽しい!
人数が多いからキャンプファイヤーで暖をとりながら飲むお酒は最高!
素人さんの『ただ焼くだけ』に一手間加えた程度だが、見た目も華やかになるし、BBQしてるぞ感が増すので是非これを機に皆んなにはアウトドアを好きになってもらいたい。
「遥さん本当にやめちゃうんですねー。寂しくなりますー。」
「先輩いないとあのヅラ部長捌ける人いなくなっちゃう!」
「そーそー!しかもハルさんが最後にやったプロジェクトもなんだかんだでヅラとお局の手柄になってるし!絶対あいつらこれからまたのさばるよ!」
「そういえば、今日は来てないようだけど、企画部の彼は辞めるの引き止めなかったの?」
「あー…一昨日別れた。
去年あたりからサバゲーにハマり出しててさ、私も最初は付き合って一緒にやったりもしてたんだけど、最近道具とか妙に凝り始めてて、限定の電動ガンとか、散弾銃で撃たれても割れないゴーグルとか、グローブとか服も見た目重視の選んでたりで、ちょっとおかしいなぁと思ってたらどんどん金遣いも荒くなっててさ、しかも、私の愛車までサバゲー用にカスタムしてるし!
ま、決定打は『私の愛車』のダッシュボードから出てきた女物のピアスと開封済みの避妊具だね。
信じらんないよね、私の車だよ?自分で買え車!って感じだよ。
しかも、あきらかに浮気の証拠だろうにヤツは下手な言い訳で言いくるめようとしたから追い出してやったわ。
奴からしたら私が仕事辞めるんでホッとしてるんじゃないかな」
「サバゲーって、佐々木さんもやってるよね。なんか知ってる?」
「……黙秘で。」
目を泳がせながら自作の燻製機からナッツを取り出そうと手を伸ばし、その手は動揺の為か素手。当然、アチ!と火傷してる。
「いいよいいよ言っちゃって。
証拠のピアスで相手の目星ついてるんだし」
あまり面識無かったのに、いきなりヤツと同じ企画部の松田さんに片割れのピアスを見せられて『このピアス、とっても大好きな人にプレゼントされたんだけど、どこかに片方落としてしまって、見かけていませんか?』ってトイレでアピールされてるしね。見た目プードルみたいにかわいい顔していい性格してるよね。
「…ぉおぅ…多分、企画部の派遣の松田さん。
石井の補助役でいっつもくっついてて、サバゲーにも夏くらいから来るようになったんだよね。
いやね、うちのサークル、同じ会社のメンバーが数人居るから安藤さん来ない時の人数合わせだと思ってたのよ?
いつも行きも帰りも車でみんな送ってくれてて2人きりになってなかったからさ。」
火傷のせいかちょっと涙目だ。
「えー!てゆうか、人数合わせなら男誘えよ!石井もよく職場に彼女いるのにさらに同じ会社で女に手を出そうと思ったよね。ちょっと見てくれいいからってナメてんでしょ」
「そーなんだ…ゴールデンウィークの合戦のときには、私にサバゲーが上級者向けになったからってお誘い無くなってたよ。
ヤツはガチで狙ってたんだね。
しかも夏って、車買った時だし!
私が車種で迷ってる時にミニバン一択って押し切ったのはそんな下心あったからか⁈
んなら自分の金で買えっーの!うがーまた腹立ってきた‼︎
車もそうだし、テントとか、共同で使うのほぼ私が買ってたんだよ?しかも、上級者じゃなくても参加できるのは誘うからとか言っててその後、一回も誘われてないんだけど⁈
しかもしかも私の愛車を勝手に改造してるし、私が休日出勤で居ないのをいい事にドライブデートとかしてたんだって!
私の愛車でナニしてくれてるの⁈
慰謝料がわりにヤツが自慢しまくってた50万したってミニガンぶんどってやったけどもっと貰っとけばよかったわ!
むしろ自慢げに毎分3千発打てるって言ってたからヤツに叩き込んでおけばよかった‼︎」
一息に言い切り、ぜはーっと肩で息をする。
「いやん、ハルちゃんカ・ゲ・キ❤︎
石井のことはうちらに任せといてね❤︎」
情報戦略部のお姉様が魅惑的にニッコリ微笑んでくれたけど、背景に阿修羅像が見えるのは私だけかな?
その微笑みを見てちょっと落ち着けた。
むしろプルっちゃった…。
「ハハハ、ありがとう、でもほっといていいよ。きっとそのうち天罰が降るだろうからさ。
まだヤツにはイラつきあるけど、ちょうどいい区切りにはなったよ。」
女子ネットワークではあまりいい噂のない松田さん、真の姿を知って後悔すればいいさ。
仲の良いメンバーにアルコールの力を借りて愚痴をぶちまけたらなんだか思ったよりスッキリした。
「そう言えば、安藤さんいつからフランスに行くの?
大学の時の友達だっけ?
あのいきなり『パン職人に俺はなる!』的にある日突然大手企業辞めてフランス行っちゃった人に会いに行くんだよね?」
「えー!ハルさんフランスに行くんですか?
いいなぁ〜何泊ですか?
お土産はル○タンのピガールでいいですよ!サイズは23.5センチです!」
「随分と高額なもん言ってくれるわねぇ。あのレッドソールは私も欲しいわよ。
明後日の朝の便で行ってクリスマスと新年をゆっくーり異国の地で迎えて『新生・安藤 遥』として生まれ変わってくる予定。
ひと月行ってくるから実は昨日のうちにマンション解約して必要な家財道具実家に送ってあるんだ。
部屋に残されたヤツの私物も処分したし、スッキリしたよ。
もう部屋には旅行関連と、かわいい甥っ子達へのクリスマスプレゼントしかないがらんとしたもんだよ。
おかげで明日はヤツご自慢のマイナス40度でもあったかいっていう寝袋で寝るんだけどね。
あ、サバゲーグッズ、車に積んできたから欲しい人いたら持って行って!
ちなみに、フランス行った友達は、女の子だからね。『俺』じゃないからね。
はぁ、フランスで中も外も情熱的なイイ男見つけたいなぁ〜」
今思えばモテるためにアウトドアやってたようなヒョロヒョロとは別れてよかった!
次は頼れるガチムチマッチョ!もしくは金髪碧眼王子様!!って、ちょっと鼻息あらくなっちゃったかな…
「おー。遥さんスペアリブかじりながらその発言、僕たち縮みあがりそうっす……。」
「しかも日程が強行軍で男前っすね」
「縮みあがりそうな山口君は受付のマイちゃん口説き落としたらしいじゃん。しかもクリスマスはホテルディナーだって?」
「えー!マイちゃんってあのふわっとした可愛い子だよね!うちの部署でも狙ってたヤツいるよ!」
「俺もマイちゃん狙ってたんだよー!なのに山口ずりーの!いつのまにか朝の電車調べてて毎朝一緒に会社来てんだよ!」
佐々木さんは可愛い子は全員狙うという数撃ちゃ当たる戦法の強者だ。…今のところ全敗のようだが…。
「「「ストーカー?」」」
「ち、ちがうからー!
たまたま同じ時間の電車ってだけで、わざとじゃない!
遥さんそんな冷たい目で見ないで!」
「山口君…犯罪はいかんよ… 」
「遥さ〜〜ん…… …… 」
楽しいBBQを終え、いよいよクリスマスイブイブからひと月のフランス旅行のために愛車の黒いミニバンのミニーちゃんで出発する。
早朝の気持ちのいい空気と爽快なBGMで愛車を走らせ、 空港へ向かう。
途中、とくに渋滞に巻き込まれることもなく高速トンネルを抜けたら……競馬場のようなところに出た……。
ダートコースのような地面に時速100キロほどで突っ込んでいった私はとてつもなく動揺していていつもは絶対にやらない急ブレーキ、急ハンドルで盛大にスピンしていた。
強い遠心力と衝撃で停車し、破裂しそうな心臓に反して引いていく血の気。
脱力感で震えて力の入らない体で恐る恐る顔を上げる。
あたりを見渡すと、少し離れた所にある厩舎のような建物から、明るい髪色の、まるで中世の騎士のようなお揃いの制服に剣を腰に装備した者が、馬、もしくはそのまま駆けてくる。
その奥にはガイドブックで何度も見たベルサイユ宮殿のような白い建物が優雅に聳えていた。
漠然と今の自分の状況のありえなさに思考が停止していく。
私は、いつの間にフランスへ来てしまったのだろうか…… 。
それともどこかの撮影所に迷い込んだのか…⁈
ありえない…… 。
夢でも見ているのだろうか…… 。
仕事を辞め、彼氏とも別れ、心機一転旅に出ようとしていた安藤 遥におきた不思議な体験談のはじまり、はじまり…… 。
初投稿なのに連載作品に挑むのは無謀?
とりあえず作りためているものを順次アップ予定ですが、不慣れな点が多いので、アドバイス、誤字報告など、よろしくお願いします。
何卒、辛口評価はマイルド転換でおねがいします。




