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眩しい朝日がカーテン越しに顔にあたり目を覚ます。体を起こしスマホの時計を確認すると六時半前と予定の時刻まで、まだだいぶ余裕があった。
まだ食度は空いていなないが顔を洗い今日の準備をする、そして昨日途中で読むのをやめてしまった小説を読もうと思いベッドに座ると
「センパイセンパイセンパァアアィイイイ!!!」
聞きなれた声が大声で俺を呼びながら部屋に走ってきた、案の定俺の部屋の前で止まりドアをノックしてきたので、渋々ドアを開けると
「どうした後輩、まだ朝早いのにそんなに焦って」
「センパイ.......」
するとそいつは深刻そうな顔になり俯く、そして
「宿題が終わりません!」
見事な土下座を決めてきた
「よし、わかった。ドンマイ」
「そんな!!見捨てないでくださいよ!!」
「ピーピー喚くな後輩」
いい加減五月蝿すぎるので顔を手で覆い、思い切り鷲掴みにする。こめかみのあたりに指がかかるのでかなり痛くなってるだろう
「タンマタンマ!お願いします!顔がらっきょうみたいになっちゃいます!!潰れちゃいます!!」
「まったく、教えてやるから入れ」
結局いつものように俺が根負けした。
「ありがとうございます、ありがとうございます『パイセン』」
「調子の良い奴だ、この『後輩』め」
目の前のこの金髪で碧眼でちっこくて五月蝿くてポンコツなこいつは俺の後輩の『勇者』。そして、黒髪黒目の俺が人間の『魔王』こいつからは訳あってセンパイと呼ばれてる
これはそんな俺たちが過ごす日常の物語