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四丁目の廃墟3

―放課後―

俺はあの写真がすごく気になっていた。

授業中もあの写真のことを考えていた。

気になる。ものすごく気になる。

なんで廃墟に行って写真を撮った!?

まぁそんなことはどうでもいい。

気になるのはそっちじゃなくて例の少女だ。

すっげー可愛かった・・・ような気がする!

よし。決めた。今日その四丁目の廃墟とやらに行ってやろうじゃねーか!

なんの根拠も期待もないが・・・期待はあるな。

この目で確かめに行かないと気が済まない!

「夕ー。一緒に帰―」

「わりぃ!俺ちょっと用事あるから先帰る!」

「お・・・おぉ・・・」

そういうと俺は鞄を持って走り去る。

さらばだ親友!


「えーっと、廃墟ってここか?」

地図を片手に四丁目の廃墟らしきとこにたどり着いた。

今の服装は制服にショルダーバッグを背負い、その中には懐中電灯にカメラ、携帯に非常食、そして方位磁針。

方位磁針は余計だったな・・・。

「よし、いくか」

っと、その前に塩をまいとくか。

「よし、次こそ行くか!」

などと独りで呟いてみる。

いいじゃねーか別に!減るもんじゃねーし!

「この廃墟意外と・・・」

そこは廃墟とは言うものの意外と汚くなく、むしろきれいな感じがした。

俺の思っている廃墟はもっとこう・・・瓦礫とか鉄骨むき出しみたいな感じを想像してたんだが・・・。

なんか拍子抜けだなぁ。

「さっさと行って確かめるか」

廃墟の周りには有刺鉄線がぎっしりと貼り付けられている。

「どっから入るん-」

あ、なんか穴みたいなのがある。

よし、そこからは入ろう。

「なんかあっさり入れたな」

とりあえず懐中電灯を出すか。

なんかそれっぽくなってきたぞ~。

廃墟に入ると非常階段のマークが見えた。

あの棒人間が逃げようとしてるマークだ。

「あそこから上に行くか」

さっさと足を働かせ階段を上ってく。

確か写真の柱の近くに階段があったな・・・

言い忘れたがこの廃墟は10階建てだ。

10階も上るのかぁ、しんどいなぁ・・・

そう思いながらも上っていく。

それは4階にあった。

何がって?

柱が。

多分ここが写真と同じところだろう。

俺は懐中電灯で辺りを照らしてみる。

なんか怖ー!

「誰かいますか~」

俺は小さな声で誰かを呼ぶ。

まぁ少女なのだが。

「いない・・・ですよね?」

その瞬間懐中電灯が消えた。

「っ!?」

俺は慌てて懐中電灯の電源を押す。

なんでこんな時に電池切れなんだよ!

・・・?

電池は来るときにすでに新品に変えてるはずだ・・・。

「ちょっ」

次の瞬間何かが身体に触れるのが分かった。

「い―」

口を何かで防がれた。

ヤバいヤバい。これはヤバい。

俺死ぬのか?

まだ何も確かめれてないのに!

「静かにしてくださいっ」

「んん!?」

声?女の?っていうか人・・か?

とりあえずおとなしくした方がいいの・・か?

「んーんー」

「絶対にしー、ですよ?」

口から何かが離れた。

叫ぼうとしたがそこには少女が立っていた。

その少女は学校の制服?っぽい格好で歳は同じぐらいに見えた。

そして黒くて長い髪。

その姿はあの山田の持っていた心霊写真に写っていた少女に良く似ていた。

「あ・・あんた何者だ?」

俺は鼓動が早いのを感じながらも冷静に質問をした。

月下つきした しずく・・・幽霊?です」

その幽霊?少女は月下 雫と名乗った。


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