【第17話:蒼の合流と反射】
かすかな光が、裂けた蒼の上層と下層を結ぶ。
げんじつは二重のままだが、影だけが交わった瞬間、
ふたりは同じ方向を見ることができた。
ユウタの手が、霧の裂け目をかすめる。
影はその手の動きに沿い、ゆっくりと光を帯びる。
マリも同じ光景を見ている。
かたちのない影が、まるで手の届かない糸で二人を結んでいるかのようだ。
げんじつの蒼は揺れ、光は影を通して反射する。
「……これ、つながったのか?」
ユウタがつぶやく。
「影だけが、合流してる……」
マリの声も重なる。
蒼の上下に分かれた数字が、一本の影を通じて同期し始める。
ユウタ側: 222 → 223 → 224
マリ側: 218 → 219 → 220
影が数字を連結する。
ふたりの視界に反射として数字が映るたび、世界のズレが一瞬だけ収束する。
そして、裂け目の中心に光が生まれた。
蒼から紫への変換光。
影はその光に染まり、揺らめきながらも一本の線として残る。
「……これで、やっと次に進めるのか?」
ユウタが尋ねると、マリも頷く。
「影がすべてをつないでる……私たち、また一歩前に進める」
数字はさらに変化する。
225 → 226
影の光が蒼から紫へ変わり、
世界は一瞬だけ静寂を取り戻す。
だが、この安堵は長くは続かない。
紫の光の奥に、次の試練――
“記憶の再構築”と“巨大暗号の再連結”が待ち受けている。




