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結果

数週間かけて面接と実技試験が終わった。しかし想定外のことが起きる。

「定員より20人も多く実技試験を合格してるだと。」

「今年は応募する人数も多かったからそうなると思った。」

「ここはまた実技試験を用意して厳選しないと。」

「ベン、その必要はない。」

「何でだ?こんなに人材を入れたら新人育成に時間がかかって仕事が成り立たなくなるぞ。」

「もちろん全員をゲーム推進部に入れるわけではない。数人は他部署に配属すれば良い。」

「そう言えば他の部署はどれくらい応募かかってるんだ?」

「情報部は例年と変わらない。少し定員が増えても問題ない。だからジェイのファンのカタリナ・ロペスを情報部に配属させる。」

「あのセクシーな女か。」

「彼女はかなり観察力がある。実技試験でも他の応募者の様子もよく確認してた。情報部ではかなり力を発揮してくれそうだな。」

「ジェイと会えないのは残念だろうがそれが一番だな。」

「お前以外に出会いを求めるやつがいるとはな。面白い。」

「デイブは合格で良いだろう?」

「そうだな。」

採用担当のケイジとベンはどんどん合格者を決めた。

「多くなったが今年の新入社員は20人だ。」

「何とかしぼった結果がこれか。」

「1人は情報部、3人はシステム部、3人は備品開発部、残りは検討段階だ。」

今回は新入社員がたくさん入って来る。

「あと面接に来た連続殺人犯の移送はどうするんだ?クリスティーナとヘンリー当たりに任せるか?」

ベンがケイジに聞いた。

「それでも良いが奴にはどん底の絶望を味わせると良い。」

会社は新人教育の準備をした。

「ジェイ、お前には引き続き新人教育を頼んだぞ。これからお前の部下になるやつの情報だ。」

情報部から貰った極秘データを見せた。

「デイブ・ハリス。元ハリウッド映画の子役か。その後は平凡な人生と言うわけか。」

「演技力が抜群のやつだ。お前の部下の入江太一のように可能性に満ちた人材だ。」

「これは面白いな。引き受けてやるよ。」

「頼んだぞ。次はクリスティーナのところに行く。」

ケイジはクリスティーナのところに行った。

「今回採用した新人はお前は受け持たない。引き続きヘンリーの面倒見るように。」

「今回はうちの部署に20人も採用したんだって?定員オーバーじゃないの。」

「思ったより実技試験の合格者が多かった。30人も合格したんだ。」

「30人!?私の時じゃあり得ない人数ね。」

「何と言っても今年は応募者が世界各国から300人だったから無理もない。」

「残りの10人は他部署に配置するつもり?」

「そうだ。まだ検討中のやつもいるけどな。」

「ジェイのファンの女性が情報部に入って来るってもう話題になってるわ。カタリナ・ロペスって人ね。」

「何だと?クリスティーナ、誰から聞いたんだ?」

「変態上司のベンよ。」

「あいつまだ関係者以外に合格者の名前を口外するなと言ったのに喋ったのか。こんなにペラペラ喋る採用担当なら社長に頼んでペアを変えてもらうか。」

「それなら私と一緒はどうかしら?」

「社長次第だ。」

「どちらにせよ次からやり方を変えないとね。定員を上げるか試験の方法を変えるかしないといけないわね。」

「その予定だ。それに他の部署の定員も今後もっととるようにする。」

「そのうち色んな事務所が出来るわね。」

ゲーム会場が一つでも、私達のオフィスはここニューヨーク一つだ。近いうちにアメリカの他の都市に新たなオフィスを作るつもりでいる。ゲーム会場同様に特殊な亜空間を開けてオフィスを作っている。


「これから定例会議をはじめる。」

いつものように定例会議が行われた。

「次にゲーム推進部採用担当ベン・ハワードとケイジ・パーカーから新入社員の発表を行います。採用担当の2人お願いします。」

ベンとケイジは壇上に上がる。

「採用担当から新入社員の発表を行います。デイブ・ハリス、アリシア・ホワイト…」

次々と新入社員の名前が発表される。

「以上20名が入社します。」

「続いて教育担当の社員の発表です。デイブ・ハリスにはジェイ・トンプソンがつきます。アリシア・ホワイトとジョセフィン・ウッドにはララ・フォスターがつきます。スザンヌ・ベンシャトリとエンゾ・トルナトーレにはアミール・アッバース…」

次々と担当の社員の名前が発表される。

「採用担当からは以上です。」

会議が終わり、採用担当と教育係は集まることになった。

「それぞれ仕事がたまっているようだから手短に話す。この後情報部からまとめて貰った新人のプロフィールリストのデータを送る。自分の直属の部下の特徴をよく把握するように。」

「弁護士がこの会社に入るとかはじめてだよね?」

「確かに。」

「それと今回新人と行う合同任務も割り当てた。各自確認するように。」

「めちゃくちゃ遠いところだったら面倒くさいな。」

「私新人の時ロサンゼルスだったわ。」

「ケイジ5人も一気に受け持つの?」

「何か問題でもあるか?」

「新人同士の差がより発生しやすいわ。」

「ただ適当に5人を選んでるわけじゃない。2人成績上位者を混ぜてる。そんなに心配する必要はない。」

「流石ケイジだな。」

ジェイはケイジを見て言った。

「無理なら俺が少し手伝うこともできるけどな。」

「俺は誰の助けもいらない。お前に助けを求めるほど他力本願な人間ではない。」

「そうか。それなら俺もこうする。俺はお前やクリスティーナの助けを求めないでいる。」

「あの2人仲悪いの?」

「そう言うわけでは無さそうよ。」

「仲悪かったら目を合わすこともないでしょ。ただのライバル関係よ。なんせこの会社は超実力主義の会社なんだから。」

「ケイジ、この後良いか?」

「何をする気なんだ?」

「良いからチェ・ジュンソを連れて来い。」

「何でだ?」

「理由はあとだ。」


「クリスティーナ、聞いて!」

カミーユとクロエとフエンが彼女のもとに来た。

「何よ、そんなに急いで。私はこれからヘンリーと次の現場についての打ち合わせするのよ。」

「そんなことしてる場合じゃないって。ケイジとジェイ、太一とジュンソがバトルルームで決闘してるのよ!」

バトルルームとは社員同士が戦う場所。

「面白そうだから見に行こうよ!」

「そうそう!」

「は?何その冗談。呆れるわ。そもそもバトルルームでの決闘するなら事前申請と告知義務があるはずよ。」

「いきなりやるから面白いんじゃん。」

「それにヘンリーもバトルルームにいるのよ!」

「あの馬鹿!そんなことしてる場合じゃないのに!」

クリスティーナは急いでバトルルームに行った。

「ケイジ行け!」

「ケイジさん、頑張れ!」

「ジェイ頑張れ!」

クリスティーナが来る15分前、ケイジとジュンソはバトルルームに入った。

「やっと来たな。」

「太一まで何でここにいるんだ!」

「これからお前にバトルを申し込む。俺が勝てば俺が計画してるプロジェクトに協力してくれ。」

「お前さっきまで俺の助けは借りないと言ってただろ。」

「少し考えが変わってな。基本的にお前の力は借りないがゲームの場合は何かをかけたいもんだ。ゲームに負けた方は勝った方の言うことを一つ聞く。」

「プロジェクトに協力するのがお前の要望か?」

「そうだ。」

「それならお前が負けたらゲーム推進部から離れて俺の専属料理人になるのはどうだ?ゲーム推進部では一生働けずに給料もだいぶ下がるが、夢がかなって良いと思うだろ?」

「そんな条件引き受けるわけ!」

「良いだろう。受けて立つ。」

「待って、俺達は何で一緒に?」

「太一とジュンソはどれくらい成長したか社員達に見てもらう為に戦ってもらう。それとお前らも何かをかけてみろ。」

「太一、負けたほうが1億を払うのはどうだ?」

「良いだろう。」

太一は一流企業の社長の息子で社長候補だがお金を捨ててまでここに来た。ジュンソも職業軍人の地位やお金を捨ててまでここに来た。負けたらどっちのダメージは大きい。

「これから行う勝負はみかん撃破ゲームだ。ルールは簡単だ。1人は3つのみかんを相手プレイヤーから守る役割をし、もう1人の相手プレイヤーは腹にあるボタンを押されないように守ること。3つのみかんが切られたら守ってるプレイヤーの負け、そしてボタンを押された場合そのプレイヤーは負けだ。」

「それで役割は?」

「コイントスで決める。」

ジェイがコインを投げた。

「表ならお前がみかんの守備で、裏なら俺がみかんの守備だ。」

ジェイはコインを受け取る。

「裏だ。」

ケイジは鎧を来た。鎧には小さなボタンがついていた。

「それでははじめる!」

ジュンソと太一は違うゲームをしていた。

「お、ケイジとジェイが戦ってるぞ。」

「あっちでは太一とジュンソも戦ってる。」

ギャラリーがどんどん増えた。

「ゲームで戦うって。剣術とか銃術で競う合うのかと思ってたわ。」

ケイジの方は剣と盾を持っていた。ジェイは剣だけだ。

「俺そのものが鉄壁だからここは通れない。」

「そうさせるか!」

ケイジはジェイを押しのけて進んだ。

「みかんは切らせない。」

ケイジはすぐに1つ目のみかんを刀で切った。

「ケイジ行け!良いぞ!」

「ケイジのほうが明らかに有利じゃん。」

「そうでもないと思う。遠距離攻撃までくらったら命中率が高くなる。どっちが勝つか楽しみなところだな。」

「くらえ!」

ジェイは雷の攻撃や銃などを使っても良い。

「この程度の雷じゃ俺を倒せない。」

ジェイはかなりの雷を発動したがケイジは何事もなく全て受け取った。雷にも耐性を持っている。

「ケイジさんもジェイも強すぎる。」

「ヘンリー、あんたここにいたわけね。打ち合わせだっていうのに。」

「クリスティーナ。」

ケイジとジェイは剣を使って戦うが二人とも中々勝負を進められずにいた。

「こんな盾、もういらない。」

ケイジは盾を捨ててジェイの足元に投げた。その隙を狙ってケイジはみかんの所に行った。

「何!?待て!」

ケイジは2つ目のみかんを切った。そして3つ目のみかんを切ろうとしてジェイに止められた。

「盾を捨てるなんて大したもんだな。」 

「こんなもんなくてもお前に勝てる。」

「それなら俺もこうしよう。」 

ジェイは銃を投げ捨てた。

「銃なくてどう戦うんだ?」

「剣一つでお前の腹のボタンを押す。」

二人の戦いは剣一つで再会する。

「もうお前はあの時のジェイじゃないんだな。」

「入社したばかりの俺じゃない。俺は俺の力で上りつめたんだ。今日はお前を倒す日だ。」

「絶対に倒させない。」

二人とも剣で戦い続ける。中々の良い勝負だ。二人とも剣術は同じくらいのレベルだ。

「剣で駄目ならこれで行くしかないな。」

ケイジは高くバク転し投げた剣を受け取りみかんを切ろうとした。

「そう来ると思った!」

「何!?」

ジェイは剣をケイジのボタンに突き刺した。

「ジェイが勝った…」

「ジェイすごいぞ!」

バトルルームのあちこちで拍手の音が広がった。

「ケイジ、俺の頼みだ。俺のプロジェクトに協力しろ。」

「負けたからお前のこと手伝うしかないだろ。」

「だが人がいるところでは話す内容ではない。今度2人でリモートで話すぞ。くれぐれも部下には聞こえない所にしてくれ。分かったな?」

「分かった。」

ジュンソと太一は引き分けだった。

「ヘンリー、バトル観戦は終わりよ。」

「太一が勝つと思ったけど、まさか引き分けとは。それにジュンソの奴あんな強かったんだな。よしこの後部屋に行ってサッカー観戦だ。」

「あんたね、これから次のゲーム会場の運営の打ち合わせをこれからするのよ!」

「悪い。すっかり忘れてた。」

「もうあんた1年経つのにこれなの困るわ。新人に先越されるわ。」

「今年の新人そんなに優秀なんだな。」

「少なくとも今年はあんたみたいな間抜け新人はいないはずよ。」

クリスティーナとヘンリーは打ち合わせをはじめた。


その頃面接に来た連続殺人犯のジョーンズは豪華な食事をしていた。

「お前ら気が利くな。」

「だってお前は特別で優秀な新人だからな。」

「ケイジ、疲れたからマッサージしてくれ。」

ケイジはジョーンズに何でもした。豪華な食事から世界のブランド品何でも与えたり、マッサージ師などを用意したりと特別な対応だった。

「ジョーンズ、退屈だろうから特別に映画を見せてやる。」

ケイジはジョーンズにVRゴーグルを被せた。

「中々良い女が揃ってるな。」

彼が見ていた架空世界には女性達がたくさんいた。

「何だ!?やめろ!やめろ!」

彼の目の前には火が広がり彼は火傷と煙で苦しみ続ける。もちろん架空世界なので死ぬことはないので一生苦しい状態が続く。

「そうだ。ゴーグルを外せば。何!?外せない。」

現実世界では手も足も縛られている。

「この苦しみから早く抜け出したいか?今すぐ俺の言うことを聞けばお前を解放してやる。」

ケイジはVRゴーグルを外した。そしてアイマスクをつけた。

「お前ら、この男を運べ。」

クロエとジュンソがジョーンズを運ぶ。

「着いたぞ。今日からお前はここで働いてもらう。」

「嘘だろ!」

「死にたくなければここで働くしかない。」

「お前は今日から動物達のもとで働いてもらう。」

動物と言っても危険生物だ。


数日経つとこの会社にも変化が起きた。

「今日からゲーム推進部に配属されるデイブ・ハリスです。よろしくお願いします。」

新人社員はたくさん入社して来た。

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