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飛行機操縦2

プレイヤー達はゲームオーバーになったことに納得いってなかった。

「ゲームマスター、俺達何にも当たってないのに何でゲームやり直しなんだ?」

「いや気がついてないだけで1羽の鳥がぶつかった。」

「それなら映像を見せろ。」 

「映像では見せれない。当たった鳥は透明鷹だ。」

「透明って、俺達にどう見ろと言うんだ?」

「その透明な鳥は卑怯だ。」

「悪いな。未知の生物で困惑させるのが俺の趣味だ。俺がゲームマスターな限り生物兵器がたくさん出てくるからな。」

「この野郎、そいつ目見る方法はあるのか?」

ザックが聞いた。

「おやおや、そんな汚い言葉じゃ君達の言葉は聞かない。「お願いします。ゲームマスター」って言わないとな。それと土下座したらヒントを教えてやっても良い。」 

「何で俺が!」

「ザック、不服だけど謝っておけ。このゲーム終わらせたいだろ?」

ディーンが言った。

「分かった。謝れば良いんだろ。」

ザックは皆が見てる前で土下座をした。

「何頭をあげてんだ。やめと言うまで頭を上げるな。」

ザックは5分間土下座した体勢だった。

「君なりの誠意は伝わった。苦戦する君達にヒントを教えてやろう。その前に10km砂漠の中をランニングだ。」

「なめてんのか!こっちが下でに出れば!」

「ザック、落ち着け。あのゲームマスターにどうやっても勝ち目はない。俺もあいつに納得言ったわけじゃない。だけど優先するものが何かよく考えておけ。」

ディーンが彼を止めた。

「ランニング10kmとか正気かよ。」

「君達、俺がそう簡単にヒントを教えると期待したか?残念だけどそんな生ぬるい条件じゃヒントを教えない。とっと走るんだな。」

中には疲れ果てているプレイヤーもいた。しかしこの地獄から脱出する為にはどんな理不尽でも乗り切るしか彼らに選択肢はなかった。ジェイはケイジとまた違う悪魔だ。

「やっと終わった…息がきれる。」

「いきなり10kmも走るなんて聞いてないぞ。」

プレイヤー達は走り終わった。

「おい、ゲームマスター走り終わったぞ。何食べてんだ?」

「マカロンだ。」

見せびらかしながら食べた。

「あいつだけ良いもの食いやがって。」

「肝心のヒントは?」

「そう焦るのではない。あと一つマカロンを食べ終わってからだ。」

ジェイはプレイヤー達がお腹が空いてる中さらに挑発した。

「まだか?」

「ただでさえお腹空いてると言うのに。」

ジェイはマカロンを食べ終わった。

「さてヒントを教えてやろう。透明な鳥に対抗できるものは君達がゲームで使ってる機内にある。コックピットだけにはないことは伝えておく。機内のどこかにこのステージだけの生物図鑑がある。その図鑑にはステージにいる生物のヒントがたくさん書いてある。それを見つけるのが近道だ。」

「よし今から探すぞ!」

プレイヤー達は機内の方に走った。

「ただし、ゲーム中以外に見つけたら違反行為としてペナルティを課す。」

プレイヤー達はすぐに立ち止まった。

「君達、マカロンを美味しそうに見ていたな。今日は特別にモニターに映る俺を見ながら食べて良い。」

プレイヤー一人一人にまた美味しくないパンが支給された。

「こんなので満足するわけないな。」

「1人だけおいしいもの食うなんてムカつくな。」

「もう俺はあいつの為に怒らない。」

ジャクソンは言った。

「あいつに泣きついた所で助けてくれるわけがない。」

「おっと、それは違うな。」

リックが言った。

「あのゲームマスターは確かに助ける気はないだろうけど上手く交渉するのは大事だ。」

それから何回かゲームを失敗した。1日できる回数は限られている。プレイヤー達の食事や休憩の時間の確保、ジェイ自身の就寝、何と言っても「飛行機操縦」ではプレイヤー達の飛行時間がかなり長く失敗率も高いからだ。そして3日が経った。

「第12セットをはじめる。」

合図とともに飛行機は離陸した。

「地上に火吹きカバと火吹きワニの大群を発見。くれぐれも刺激しないように。」

「また消音モードか。」

操縦チームは機体の操縦するコマンドを一通り理解できるようになった。プレイヤー達のようにパイロットの経験なくてもある程度操縦できるようにできている。

「ジョージ、危ない!」

ジャクソンが彼の銃を奪った。

「何するんだよ!」

「今鳥を撃ちそうになってたぞ。よく狙って撃て。」

「消音装置のせいで遅いな。あっという間に敵機に囲まれたな。」

容赦なく攻撃しようとする。もちろん反撃するが倒してもきりのない数だ。

「火吹きワニと火吹きカバの群れを通り過ぎない限り危険だ。もちこたえるんだ。」

しばらく銃撃戦が行われた。サーマンが攻撃でジョージとジャクソンで守りに入っていた。

「生物図鑑は見つかったか?」

「まだ見つからない。それより四面楚歌状態だ。はやく攻略法を探さないと同じところでつまづくぞ。」

「分かってる。」

手がかりになるものを見つけれずにいた。

「消音装置解除。スピード上昇だ。」

鳥の大群を避けて通った。

「さっきよりかだいぶましだ。」

飛行機を襲う機体も少なった。その時一つの飛行機がやって来る。

「よし撃破するぞ。」

狙撃班の3人は銃を乱射する。

「よし、木っ端微塵だ。」

「これで完璧だ。」

機体は粉々になり下に降りて行く。

「ゲームやり直しだ。」

「何でだ?」

「操縦班のせいじゃないのか?」

「俺達は普通に操縦しただけだ。」

「操縦班は通信班の指示に従って障害物を全てかわした。」

スティーブンが言った。

「お前ら狙撃班が間違えて鳥でも撃ってしまったんじゃないのか?」

ザックが狙撃班の3人を問い詰めた。

「それはあり得ない。彼らが撃破したころにはカモメが前方に3羽いた。狙撃班は機体の後方。生き物を撃てるはずがない。それに地上にもサンドワームとかもいなかった。」

「それなら何でだ?」

「まさか!」

「サーマン、お前何かしたのか?」

「君達、何故ゲームオーバーになったか解説してやろう。」

ジェイがモニターから現れた。

「狙撃班が生き物を撃ったからだ。」

「どういうことだ?俺達は撃って」

「いや、撃ったんだ。敵機の中に生き物を。」

「君達が撃ったのは飛行機内にあったガジュマルだ。」

「植物も駄目なのかよ!聞いてないぞ!」

「植物を立派な生き物だ。」

「確かに敵機にあった。」

「それなら気がついてたのに言わなかったサーマンのせいだな。」

ジョージはサーマンに殴りかかろうとした。

「おい、やめろ!これ以上騒ぐとどうなるか分かってるな?」

ウィルは小声で言った。ウィルが手をつかむとジョージはすぐに大人しくなった。

「まさかゲームマスターが言う生き物の定義に入ってると思わなかったんだ。普通動物とかをイメージするだろ。」

プレイヤー達は全員狙撃班がガジュマルの植木を打ち砕く映像を見た。

「それでは2時間後ゲーム再開とする。」

ジェイがモニターから消えた。

「狙撃班がちゃんとやってくれれば順調だったのにな。」

数人のプレイヤーは狙撃班を責めはじめた。

「静かにしろ。」

リックは大声で叫んだ。

「狙撃班に文句を言ったところで過ぎた時間はもとに戻らない。」

「お前は狙撃班の味方なのか?」

「味方でも敵でもない。俺はただこのクソみたいな環境をはやく抜け出したいだけだ。俺は別に友達ごっことかは興味はない。こんなにゲームに真剣なのはお前らの為じゃなくて自分のためだ。こうやって争って時間を無駄にする行為は煩わしい。」

リックは言った。

「俺もリックと同じだ。俺もただこの環境から抜け出したいだけだ。」

「だけどウィルは逃亡犯なんだろ?ここにいた方が都合良いんじゃないのか?」

「ここは牢獄より悪趣味な場所だ。俺はこんなところからいち早く抜けたいと思ってる。」

プレイヤー達は全員で作戦を企てることになった。そして2時間が経った。それからもゲームに何度か失敗した。

「第18セットスタートだ。」

合図とともに飛行機が離陸する。

「南西方向に敵機が2機接近中。狙撃班、敵機を撃破せよ。」

敵機がすごいスピードで向かってくる。

「地上にも危険生物がいる。」

「生物図鑑ここにあった。」

「どんなやつなんだ?」

「砂イルカだ。やつらは砂ミサイルを飛ばしてくる。」

「対抗手段はないのか?」

「ここに書いてある。」

リックは図鑑を見せた。

「弱点は塩だ。一粒でも砂になってしまう。」

「それなら簡単だな。」

塩を撒くとあっという間に砂イルカは砂になった。

「通信班、この先にトラップがないか調べてくれ。」

「分かった。」

通信班は調べた。

「2km先に竜巻を検出。北西のルートを避けるように。」

「引かかったな!」

ジェイの声が響いた。

「何だこれ!」 

「耳が!」

爆音が飛行機に響いた。

「トラップは他の方向にも仕掛けてある。」

「うるさすぎる。」

「耳栓しないと。」

操縦班も狙撃班も耳栓をした。

「まずい。これだと狙撃班とも操縦班とも連絡が取れない。」

通信班の中でもコミュニケーションが取れない状態だった。

「こうするしかない!」

飛行機を下降させた。

「何やってるんだ!」

「地上にもトラップがあるかもしれないんだぞ。」

「それしかないんだ。」

下降していくとどんどん音が小さくなる。

「操縦班聞こえるか?」

「聞こえる。」

「まだトラップは空にはたくさんある。スピードを上げてくれ。青の飛行機が爆弾を落としてる。」

「ディーン、ロバート、スピードを上げるぞ。」

「ここからはトラップがない。上昇させろ。」

「分かった。」

上昇すると敵機がたくさん集まった。ここからは狙撃班が忙しくなる。

「あの機体には植木がある。植木を撃たないように。」

「まぶしい。」

敵機は不快な光をたくさん出した。

「ジョージとジャクソン、通信班からサングラスをもらった。」

「いいタイミングだ。」

サングラスにより光を気にしなくていいようになった。

「前方から敵機が15機検出。」

「遠回りするぞ。」

狙撃班の方向では対処できないため迂回した。

「これだといつまでたっても目的地に到着しない。」

「俺だって分かってる。それなら他にルートはあるのか?」

ウィルが聞いた。

「探してる。」

危険地帯が多いのでルートを何回も遠回りしてる。

「通信班、お前達からも速く行けるルートを探してくれないか?」

「残念だがこっちで確認出来るのは敵やトラップがどこにいるのか確認することくらいだ。」

「本当に方法ないのか?ぶっ通しで運転してるとそろそろ体力的にきつくなって来るんだ。」

この飛行機は3人で運転しないと操縦できない仕組みになっており一人でも欠けることは許されない。

「世の中限界というものがあるんだ。努力と言うきれいごとじゃ通じない限界が。」

「そんなこと言ってる場合じゃないだろ。」

「そうだな。だけどルート検索するのは無理だ。だから他に方法がある。」

リックが言った。

「俺達の考えた案はポジション交代だ。」

スティーブンが言った。

「お前達、操作の仕方知らないだろ?」

「他に助かる方法はない。」

「それにポジション交代禁止とはゲームマスターは言ってない。ルール上何も問題ない。」

「分かった。お前達に頼むしかないようだな。」

「俺も同意だ。」

操縦班と通信班はメンバーをすぐに交代した。一番体力のあるディーンだけは残った。通信班はリックだけが残った。

「メンバーチェンジか。面白い。見せてもらおう。」

ジェイはプレイヤー達の様子を監視していた。

「後方に敵機と鳥の大群を発見。くれぐれも鳥を撃たないように。」

ロバートが狙撃班に言った。

「あれ?ロバート?」

「メンバーチェンジだ。とにかく気をつけてくれ。」

少しずつゴールに近づいていく。

「ゴールまで10kmだ。」

「よしこのままスピード上げてまっすぐ行くぞ。」

「おう!」

スピードがどんどん上がって行く。そして石像の方に向かう。

「石像付近に巨大亀を発見。くれぐれも飛行機で踏みつけないように。」

プレイヤー達は最後まで気を抜くことはできない。

「あのゲームマスターのことだから木も障害物としてカウントしてる。だとしたら着陸作業によく集中しろ。」

「もっと右だ。」

「次は少し左側に。」

どんどん下降していく。そして飛行機はついに地面に着く。

「操縦班、スピードをどんどん落とせ。」

「いや、後から鳥が追ってきている。」

「気にするな。通信班が秘密アイテムを見つけた。」

飛行機に鳥用の結界を張った。するとどんな鳥も飛行機と逆方面に行った。

「あと少しだ。」

ついにプレイヤーは目的地に着く。プレイヤー達の目の前には仮面をつけたジェイの石像が立っていた。

「ゲームマスター!」

「ゲームマスター!どこにいるんだ!」

30分声をかけてもジェイは現れなかった。

「何でいないんだ?」

「いつもならどこでもモニターとか見せるだろ。」

「おかしい。」

「きっと俺らのこと騙したんだ。それなら俺は俺達の閉じ込められてる所の出口を見つける。」

スティーブンの言葉でプレイヤー達はゲームを放棄しようとした。

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