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飛行機操縦1

イザベラはまだ別室で軟禁状態だった。ジェイはイザベラに自作料理を届ける。

「あんた軟禁してる割にはかなり好待遇ね。」

「あんたのような人間を非人道的なやり方で閉じ込めるわけにはいかない。俺とあんたは上司と部下の関係だ。」

イザベラは料理を口に運ぶ。

「あんたスイーツ以外も作れるのね。中々良い腕前よ。パティシエの道あきらめたんでしょ。」

「その話は今する必要はない。」

「そう。だけどあんたが私を軟禁したことは私が言わなくてもそのうち会社で騒ぎになるわ。」

「騒ぎになろうが実力で上の社員達を圧倒させるつもり。よくそう言うセリフは1人前に成果を出してから言えといういう奴がいるがそれは俺の信念にはあってない。結果がどうなるかより自分の信念に進んでいくことのほうが重要だ。」

「今回のあんたはかなり逆のことしてるわ。」

イザベラは食事を終えた。

「それであんたプレイヤー達が対立してる状態どうするつもり?ただその無様な様子を楽しむだけが仕事じゃないのよ。」

ジェイは彼女にティラミスを与えた。

「あんたがゲームを管理するプレイヤー、支配者になってるけど、プレイヤーの中にも支配者が出てきたわ。」

「ウィル・ムーアのことだろ?」

「そうよ。あいつ一見ゲームのことをよく考えて規律をさりげ守るプレイヤーに見えるけど本当は化け物の要素があるのよ。自分の意にそぐわないものは力で言うことを聞かせる。ゲームを誰よりも真剣に取り組んでるように見えるけど、ゲームで足を引っ張ったりする人間には制裁を加えてるし、自分がゲームをはやく終わらせるのには暴力で相手を言い負かせることに躊躇しないわ。」

「この人選は君の計算だと思った。」

「私の反応を伺いたいのかしら?無駄なことを言ってないではやくゲームを再開しなさい。」

ジェイは皿を片付ける。

「またこのパンかよ。」

「もっと美味しい物食べたいけどな。」

プレイヤー達は会場でご飯を食べていた。

「強いて言うなら刑務所の食事よりかは衛生的でマシだけどな。」

ディーンが言った。

「お前、自分の子供殺したんだよな。どんな気持ちだ?」

ザックが面白半分で聞く。

「何度言ってるがあれは息子と口論なってたまたま刺してしまったんだ。事件じゃなくて期待もしてない事故だ。」

「その口論の理由は?」

「君に答える理由などない。」

「プレイヤー諸君、元気にしてるか?」

ジェイがモニターから現れた。

「やっと第二ゲームのはじまりか。」

「第二ゲームは場所を変更する。」

ジェイはテレポート装置に番号を入力してプレイヤー全員を指定して彼らをテレポートさせた。

「あれ、俺達さっきまであのスタジアムみたいな所にいたのに。」

「おい、ゲームマスター、いったいここはどこなんだ?」

リックが聞く。

「ここはゲーム会場内にある施設だ。」

ジェイが答えた。

「施設と言うか砂漠だろ。」

「こんな莫大の土地をどうやって?」

「亜空間か何かか?」

「ここがどこに関しては教えない。君達がゲームを全クリアしようがクリアしないだろうが教えることはない。」

プレイヤー達は当たりを見回した。すると1台の飛行機が降下した。砂ぼこりが舞う。

「この飛行機は?」

ディーンが聞く。

「第二ゲームで使うものだ。第二ゲームは飛行機操縦だ。」

「そのままの名前のゲームだな。」

ウィルが言った。

「ルールを説明する。今君達の目の前にある飛行機でこの砂漠から森にある俺の石像の前について触ればゲーム完了だ。俺の石像を予め見せる。」

モニターには仮面をつけたジェイの石像が映っていた。

「よく目にやきつけておけ。見せるのは1回だけだ。」

1分間プレイヤー達はジェイの石像を見た。 

「この石像って仮面取れるのか?」

ザックがスティーブンに聞いた。

「そんなことよりこの石像の所に確実につく必要があるだろ。」

画面はジェイがいるところに切り替った。

「このゲームには役割がある。コックピットで操縦する係を3名、全体の様子を確認する係を3名、狙撃班を3名だ。」

「狙撃班?」

「このゲームには注意点がある。1回でも何かがぶつかれば最初からやり直しだ。ここの会場にはたくさんの障害物を用意してある。狙撃班は飛行機を攻撃する機械を攻撃する役割を行って貰う。ただし生き物を攻撃したらペナルティを課す。」

ゲームで使う生物は全てAIでできた生物だ。

「質問はあるか?」

「飛行機は安全なのか?俺達一人でも死んだら全員死ぬんだぞ。」

「それなら大丈夫だ。お前らのような人間でも墜落しても生き残れるように設計してある。ゲームマスターに感謝しろよ。」

「それならまともな飯を与えてから言えよ。」

ジョージとスティーブンはまだ食事のことで不満だった。

「人を散々殺したり傷つけておいて都合が悪くなると好待遇を求めたり生き延びたいと思う。君達の欲でいっぱいな姿人間らしくて見応えがあるよ。気がついてると思うが君達は飼われてるモルモットよりいや昆虫より価値のない人間だ。だからこうやって君達のことを観察するのがこの上なく楽しい。それでは役割が決まったらゲームスタートだ。」

「操縦士3人はどうするんだ?」

「まずは狙撃班を決めたほうが良い。」

リックが言った。

「それなら任せて欲しい。銃を使ってるところ全員見ただろ?」

サーマンが前に出た。

「俺もやる。動体視力は良いほうだ。動物なみだ。」

ジャクソンも狙撃班に加わる?

「あとはどうする?」

「俺が操縦士をする。」

ウィルが手を挙げた。

「リックは?」

「俺は観察・通信班をやる。スティーブンもいたほうが良い。俺の提案だがロバートは狙撃班が良いんじゃないか?」

「俺はパイロットが良い。」

「まじかよ。俺もパイロットやりたいのにニガーと一緒かよ。狙撃班の方が良いんじゃないか?映画に出るようなパイロットじゃないじゃん。むしろパイロットを襲撃しそうだよな。」

ザックは差別的なことをたくさん言った。 

「てめー、ふざけんな!」

ロバートはザックを投げ飛ばした。彼は砂まみれになった。

「図に乗るな。死んでもそう言う冗談を俺の前で言うな。」

ザックは中指を立てた。

「おい、いくらなんでもやりすぎだろ!こいつが怪我して使えなかったらゲームが成立しないだろ!」

ディーンがロバートに言った。

「何を言われようが俺はこいつとは話すつもりない。」

「それならあんたが操縦士で、ザックの野郎が狙撃班で良いか?直接奴と話さずにすむだろ。」

ウィルとリックが決めた。

「俺、操縦士やる!」

ジョージが操縦士になった。

「俺は通信班か。」

「ディーン、頼んだぞ。」

「ゲームマスター、全員の役割が決まった。」

「よろしい、全員飛行機に入ったら開始する。」

プレイヤー達は飛行機の中に入る。

「ゲームスタートだ。」

飛行機は合図とともに離陸する。

「通信班より、後方に隕石が落ちてる。速やかに避けるように。」

「前には鳥の大群がいる。避けるぞ。」

「そっち方向に動かすな。」

「分かってる。」

無事に鳥と隕石を避けられた。

「ヤバい、南西方向にいる飛行機からミサイルが…すぐに避けよ。」

一方狙撃班はミサイルを出してる飛行機と戦っていた。

「ディーン、撃つの下手すぎかよ。」

「俺は銃を使わない主義なんだ。」

「銃が使えない言い訳だろ。とにかくちゃんと狙いを定めてくれ。」 

スティーブンが言った。

「お前らが俺のぶん撃てば良いだろ。」

「それは駄目だ。このゲームの狙いはプレイヤー同士の連帯だ。」

リックが言った。

「一人でもゲームを抜けるようなことをしたらあのゲームマスターがいつ俺達に罰を課すか分からない。」

プレイヤー達は全員ゲームをしょうがなくした。

「避けるぞ!」

コックピットでは全員障害物を避けようとした。

「ゲームオーバーだ。よって第二ゲーム最初からやり直しとする。」

「障害物は避けたはずだ。」

「避けられてない。機体の下の方に石がぶつかった。よって最初からやり直しだ。地上にもたくさんのトラップを仕掛けてある。次のゲーム開始は1時間後だ。」

プレイヤー達は集まった。

「通信班は一緒に行動しない方が良い。」

「そうだな。あくまで俺達の役割は操縦士に指示を出すことだからな。」

スティーブンが言った。

「第2セットをはじめる。」

飛行機が離陸する。

「もっとスピードを上げろ。」

ジョージが眉間にしわを寄せながら言った。

「駄目だ。危険すぎる。このゲームはスピードより障害物を避けることのほうが重要だ。」

彼らはミサイルや鳥の大群などを避ける。

「こっち来るな!数が多すぎる。」

「しつこいな。」

狙撃班はたくさんの飛行機と戦っていた。

「機体下方の方向より石が直進してる。すぐに避けるように。」

「スピードを上げるぞ!」

ジョージはスピードを上げた。

「駄目だ。目の前は飛行機だらけだ。慎重にルートを考えるんだ。」

「うるさい!」

そのまま飛行機は直進するとミサイルにぶつかり墜落してしまった。

「やり直しだ。」

プレイヤー達は飛行機から出た。

「ジョージ、何やってんだよ!」

「俺はノロノロしてるのが嫌いなんだよ。」

「馬鹿か。ただ速く操縦すれば良いわけじゃない。」

ウィルが彼に言った。

「ちゃんとやれよ。」

ウィルはジョージを睨みながら言った。ジョージはウィルに殴られた時のことを思い出した。

「分かれば良いんだよ。」

「ジョージ、お前には操縦士を外れてもらう。俺と一緒に狙撃班だ。」

「ディーンが操縦士か。銃もろくに使えないから操縦士の方がましだ。」

そしてゲームが再開した。

「こっちだ。スピードはこれで良い。」

「小さいけどトンボがいる。」

操縦チームにとっては小さい障害物や生物は避けるのが難しい。

「砂漠にサンドワームがいる。」

「逃げるぞ。」

サンドワームが口を開きどんどん吸い込まれて行く。

「狙撃班、操縦班では対処しきれない。サンドワームを倒すんだ」

リックが言った。

「いや、ここは逃げたほうが賢明だ。」

サンドワームはスティーブンの予想通りプレイヤー達の機体を追ってきた。サンドワームは口を開いて何でもすいこんだ。そして機体まで吸い込んでしまった。

「ゲームやり直しだ。」

「敵は空だけじゃない。地上にもいるんだな。」

「サンドワームもきっとあのゲームマスターやらのペットだ。下手に狙撃はできない。」

「サンドワームがいるあのルートは極めて危険だ。ルートを変えたほうが良い。」

「サンドワームに気がつかれないように飛んだほうが良いだろ。他のルートだと遠回りであっという間に時間が過ぎてしまう。そうすれば俺達の持久力は持たない。」

「俺はリスクを負ってもサンドワームの所を通るべきだ。それにコクピットに何か防音する工夫があるだろ?奴らはきっと音で俺達を認知してる。」

スティーブンが言った。

「俺もスティーブンと同じだ。操縦士が何とかすれば良い。」

「人ごとみたいに言うな。」

「持久力の問題が出るのは俺達狙撃班も一緒だ。エネルギーの使い方をよく調整するんだ。」

サーマンが言った。全員さっきと同じルートで行くことに決まった。

「第4セットスタートだ。」 

ゲームが再開した。

「後方に2機ほど襲撃に来てる。狙撃班、対処せよ。」

スティーブンは指示をした。サーマンは追ってきている機体に銃を放つ。

「サーマン、こっちにも来てる。」

「ジョージ、無理だ。こいつの対処が先だ。こいつを倒してから後援する。」

「操縦班、2km先に火吹きカバと火吹きワニの大群がいる。くれぐれも刺激しないように。」 

サンドワーム意外にも厄介な生物がいた。

「ディーン、お前の操縦上手いな。」

「そうだろ?子供の時パイロット憧れてたからな。あれが火吹きワニと火吹きカバだ。ルートを変えるか?」

「いや、変えない。消音装置を一時的に使う。動きは遅くなるけどこれしか手はない。」

ウィルは消音装置を押した。

「通信班、消音装置により速度低下。狙撃班にも伝えてくれ。」

「分かった。」

狙撃班はたくさんの機体と戦っていた。

「逃げるか?」

「この数は俺達3人じゃどうしようもできない。逃げるぞ。」

サーマンが逃げるように通信班に伝えようとした。

「ちょうど通信班からだ。」

「消音装置により速度低下。」

「嘘だ。」

「もうこうなったら戦うしかない。打ちのめすぞ。」

サーマンとジャクソンは本気を出した。ジョージは戸惑いながらも敵機を撃破していく。

「よし、この数ならまだ大丈夫だ。」

狙撃班は順調に敵機を倒して行く。

「狙撃班、よくやった。よし、ロバート、消音装置を消してくれ。」

消音装置を消したことによりスピードが元に戻る。

「消音装置解除により速度上昇。」

どんどんスピードが上がる。 

「ゲームやり直しだ。」

ピンチを切り抜けたがあっさりとゲームオーバーになった。

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