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ギャルゲ主人公、今後について考える。

「…あ、なぁ莉愛」

「ん~?なあに?」

「莉愛は受験勉強しない方が良いんじゃない?」

「え?…あ、あ~そっか」

そう、莉愛が新入生代表になると花野 紫陽ルートのフラグが立つ。

「ついでに言うと帰宅部の方がいいよな」

「そうだよね」

委員会や部活によってはルートが解放される。俺としてはルートなんて解放されずに無関係のまま過ごして欲しい。

「確か…新入生代表の挨拶の時に秋葉に目を付けられるんだよね。秋葉は惜しくも2位だったから」

「嫌がらせも回避するには目立たない方が良いと思うけど」

「そうだけどさ~。手抜き過ぎて落ちるのもな~」

「莉愛なら大丈夫でしょ」

「他人事だと思って〜。…それに、手加減して1位を譲るのは秋葉に失礼だと思うよ?」

また秋葉か。

「…莉愛はやけに秋葉を気に掛けるよな。ライバルキャラなのに」

「だって気になるんだもん」

「俺も気になって来たわ。会ってみたいかも」

「あ、それは駄目。琉依は私のことだけ気にかけてればいいの」

「はいはい」

まったく、可愛い奴め。


 「私秋葉と友達になりたいんだよねぇ」

「何で?」

「ゲームじゃ私学校に友達いなかったの。攻略対象以外は」

「ヒロインなら友達位いくらでも出来そうなのに」

「そうでもないよ。攻略対象って人気者だから仲良くしてると女子からは結構妬まれるの。実際ゲームじゃ秋葉に嫌がらせされても女子は助けてくれなかったし」

「五色花に進学する友達とかいないの?」

「う~ん…五色花って結構偏差値高いからね~。私の周りにはいないよ」

確かに五色花は進学校だった。葉華高校も同じ。

「それにさ、嫌がらせされる位なら、友達になっちゃえば良いでしょ?」

「そうかぁ?別に関わらなければ良いんじゃね?」

「分かってないなあ。一方的に妬んだりするよりかはお互い競い合った方が良いと思うよ?テストとか行事とか。正々堂々全力で挑んで勝ったり負けたりするのって、青春じゃない?」

「それはそうだけどな…」

 莉愛はそう思っても秋葉は違うかもしれない。友達になった後で裏切られたりしたら、莉愛がどれ程傷付くことか。

「私は秋葉に嫌がらせなんてしてほしくないの。私だけじゃない、誰に対しても。不幸になる人を減らせるなら、できる事をしたい。せっかく転生したんだから」

でしょ?と続ける莉愛に、思わず笑みが零れる。俺の彼女はやっぱり優しい。

「無理そうなら止めるよ。心配しなくても大丈夫だって」

「莉愛がそうしたいなら止めないよ。でも何かあったらすぐに言って」

「は~い」

高校が違う俺にできる事なんて無いかもしれないけど。俺の知らない所で傷付いてほしくはないから。


「琉依も、生徒会でハーレムとか駄目だからね」

「はいはい」

「他の子とデートしたりとかも駄目だから」

「分かった分かった」

「ヒロインだけじゃないよ?女の子と連絡先交換したら絶対私に報告すること」

「わぁ〜かったって」

「複数人で出掛ける時も、女の子がいたら…」

「分かってるから。もう良いって」

こいつもしかして束縛気質か?いや良いけどさ。




 家に帰ると俺の部屋からギャーギャー騒ぐ声が聞こえてきた。ドアを開けると、

「アンタ何様のつもり?琉依の義妹だからって調子乗らないでよ!!!」

瑞季がいた。

「そっちこそ只の幼馴染みじゃないですかぁ〜。家族でもないのにお兄ちゃんのこと分かった様な口利いて、なぁんにも知らないくせに〜」

千百合もいた。

「アンタなんてせいぜい数ヶ月の付き合いじゃない!!!!それにその口の利き方、年上に対する態度じゃないのよ!!!!!」

「それ今関係あります?話そらすとか、負けを認めたようなもんですよ~」




 やっぱ莉愛の家戻ろっかな。




 「あのー、部屋の外まで声響いてるから、一旦落ち着こう、な?」

「琉依!アンタの義妹なんなの!!!いつもいつも生意気な口ばっか利いて!!!」

「そっちこそいつも勝手に部屋入ってきて、迷惑してるんですけど~」

「だから落ち着けって。何で喧嘩してるんだよ」

そもそもここ俺の部屋。


 なんとか瑞季を宥めて話を聞く。どうやら俺の部屋で2人がエンカウントしたらしい。こういった事は今までにも何度かあったし、2人はその度に口論になっていた。


「瑞季。勝手に部屋入って来るのやめろよ。千百合、お前も。付き合いの長さとか関係ねぇし」

2人はぐっ、と言葉を詰まらせる。俺は瑞季に、

「いちいち怒鳴る癖治した方がいいぞ。千百合の物言いは今に始まった事じゃないだろ」

という。瑞季は悔しそうにでも、だってとかもごもご言っている。勝ち誇ったような顔をしている千百合には、

「お前はその態度を改めろ。瑞季の言う通り、口の利き方には気を付けた方が良い」

と忠告する。千百合は不満気に

「お兄ちゃんのバカ」

と言って部屋を出て行く。瑞季もすぐに部屋から出て行った。


「あ~疲れた。何なんだあいつら。」

ベッドに仰向けになり、そう呟く。喧嘩するのは勝手だが、俺の部屋でするのはやめて欲しい。そもそも何であんな頻繁に喧嘩するんだ。

 …いや、理由なら何となく察しがつく。あいつらはきっと…







「何で私の味方しないのよ。琉依のバカ。どうせ気付いてるんでしょ。」



「お兄ちゃんのバカ。どうせ気付いてるくせに。」







……私に好かれてるってこと。

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