TRPGプレイヤーが異世界で最強ビルドを目指す ~ヘンダーソン氏の福音を~
~作者~
Schuld様
~あらすじ~
一人の男性が不幸にも命を終えた。しかし、彼は瞑想の中で神と邂逅し、異世界へ“自身を望むがままにする”権能を与えられて送り込まれることとなった。遠大な神が考えることは分からない。与えられた福音は、ただ「汝が為したいように為すがよい」との形なき代物であった。
「TRPGだコレ」
しかし、主題を与えず、キャラビルドに制限を設けない権能を与えてはいけない人種が一つ存在した。それはマンチキン、データマンチや和マンチとも呼ばれる、データさえ存在するなら神殺しにさえ興じる変人。彼はデータを隅から隅までなめ回しながら、世界を巡る旅に出る。
ヘンダーソンスケール行方不明のハイファンタジー冒険譚、ここに開幕。
副題:だからキメラクラスはプレイアブルにすんなってあれ程(ry
~感想~
超王道の転生ファンタジー小説ですが、TRPGという要素を組み込むことで、突発イベントや成長の方向性が極めて面白い方向に進んでいく小説。
TRPGとなろう系小説がここまで相性いいと思わなくて初めて読んだ時とても驚いた覚えがあります。
作品のあらすじで流れがしっかり語られており今更補足する部分もないのでおすすめポイントを紹介させていただきます。
・王道でありながらテンプレを独特で魅力的な作風に昇華している点
王道というのはある程度読み込むと何度も見る光景ですから目新しさがないと段々飽きてクサく思えてしまうものですが、それに対してTRPGというダイスの出目やプレイヤーの動き方次第で如何様にも展開が変化する世界観が下地にあるというのは完璧な解答だなと思いました。致命的な失敗や理想的なクリティカルのようなご都合主義と言われかねない展開の変化さえ、ダイス次第であり得るのがTRPGの怖いところだよなと納得してしまえる、そんな世界観に魅力されました。
・ヒロインの魅力
本作ではハーレムは今のところありませんが、複数の魅力的な女性との出会いがあります。その中でも幼馴染であるアラクネの少女が大変魅力的です(思いっきり個人の性癖)。種族特性が狩人として優れているが故に子供の遊びに孤立しがちな幼馴染をみんなと遊べるようにさりげなく工夫していく主人公と、そこから派生して主人公をしっかりじっくりと落としにかかるヒロイン。大好きです。
・主人公の効率主義かつロマン主義
あらすじにもありますが彼は効率主義で最強を目指しながらもロマンを併せ持つため、彼が目指す先を想像するだけで読む手が止まりません。彼の今後がとても楽しみです。
~URL~
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