領怪神犯
〜作者〜
木古おうみ様
〜あらすじ〜
『その神々は、人間の手には負えない。』
この世界には善とも悪とも呼べない、理解不能な神がいる。
毎年身体の一部が村に降ってくる神、姿を現すことなく村人の死後内臓を食い荒らした事実だけを残す神、ダムの底でエレベーターに住まう死者を迎える神、一切の記録がなくただ信仰だけが残る神––––
理解もできず、対処もできず、平穏を脅かす神々と、ただ記録し続けるしかない役所の人間たちの話。
〜感想〜
カクヨムコンテスト7でホラー部門大賞とComicWalker賞を受賞した作品ですので、面白さは折り紙付きです。
人間には理解不能の神様が怖ろしく、それでいてなんとかしようと奮闘する人間と、なんとかなった......のか?となる奇妙な後味の悪さが実にホラーじみてて、本当に面白いです。
主人公たちはあくまで公務員であり、触らぬ神に祟りなしな一面もあって比較的淡々と進む文体も魅力。
さらに、読みこむほどに明かされていく世界の真実と作りこまれた世界観に引き込まれること間違いなし!
この作品はジャンルとしてはホラーなものの、民俗学に踏み込んだ作風であり、怖い話が苦手な人でも読みやすい作品なので万人にお勧めできます。
日本古来の畏怖や未知を神様に昇華したような、和風でありながらSFのような新たなホラーテイストの作品、ぜひ読んでみてください。
〜URL〜
https://kakuyomu.jp/works/16816700429286418017
コミカライズ第1章が以下のURLから読めます。小説も素晴らしいですが、コミカライズも迫力あって本当に素晴らしいので、まずはこちらからでも気軽に読んでみてください。
https://comic-walker.com/detail/KC_005017_S?episodeType=first