宇宙よりも深く、海よりも広く
今回の話題は暗黒物質に関してのお話である。
理解し難い料理をその様に呼称する事もあるが『SF考察的な何かと戯言の数々』との表題がある通り、ここで扱うのは天文学で語られる方の話題である。
では暗黒物質とは何か?
簡易的な説明にはなるが、これは宇宙を大多数を構成するであろうと考えられている未知の物質の事である。
現在、人が認知できている物で証明されている宇宙と云うものは全体の5%程度に過ぎず、残りの95%は謎のままである。
そして奇妙な共通点であるが、地球全てを見た場合、それが判明しているのも5%程度であり、残った95%は未だ未解のままである。
こと地上に関してだけに限った話に限定してしまえば8割程判明しているが、それでも全てが分かっていない。
私の好きなアニメに『宇宙より遠い場所』と云うのがある。
2018年に放映された民間の南極調査隊に参加する為に右往左往する青春アニメであるのだが、自身にはこれを文字で表現する術を持たないので、この様な話が書けるようになりたいと思える程素晴らしい内容のアニメである。
さて、今回の暗黒物質に関する話題とアニメ『宇宙より遠い場所』に繋がりがあるかと言えば、自身もその様な話を書きたいとは思うものの、その才は自身には無い。
なので、設定と云うかSF的考察もまじえつつ、誰かそれを汲んで執筆してくれないかなぁ? と、云う希望も込めて書き捨てようと思った次第である。
そもそも何故、暗黒物質と云うものが存在すると仮定され、それがどうして観測されないのか。
まずはそこから自身のSF的考察によるでっちあげ理論で語りたいと思う。
現在、人が観測可能な事象は全て可視光線によるものであり、その範疇を超えるものは全く存在しない。
ではこの可視光線とは何かと云うと『光』な訳であるが、この光とは1秒間に地球を7周半する速度を持ち、この世で最も速い移動速度を持っているとされる存在である。
こと科学を語る上でこの『光』と云う存在は欠かせないものであるが、この存在がある故に色々と科学的説明で制約が発生する事も多い。
ではこの『光』の速度を人類は到達できたのかと云うと、その答えは否であり、同時に応でもある。
と、云うのも実験によって光の速度の99.9%までは加速器を用いて計測するのに成功している。
これは光の速度に到達したと言っても良いだろう。
だが、100%の光の速度では無い。
そう云う意味では否であり応であると云う事なのである。
では何故100%の光の速度を観測できないのか?
自分はここでSF的なでっちあげ理論を交えて語りたいと思う。
このSF的考察では実は100%以上の光の速度と云うものを人類は出せているのではないかと私は思うのである。
なのに実際は観測はされていない。
結論を先に述べてしまえば、ここに暗黒物質が観測されないと云う共通項を自身は感じるのだが、皆さんはどう思うのだろう。
『光』は可視光線であると云うのは先に述べたと思うが、この速度が100%を超えた場合、可視光線で無くなると云う変化がおきているのではないか? と、私は思ったのである。
可視光線ではなくなると云うのは簡単に言えば『消えてしまう』のである。
可視光線であると云う特性が変化して消えてしまうのであれば、可視光でしか観測できない機器でいくら探してもそれの判定は出来ない。
故に99.9%までの速度の判定は出来ても100%の速度の判定は出来ないのは言ってしまえば当たり前の事であり、納得もできる。
つまり人類がいまだ判明出来ない95%を占める暗黒物質は実は光の速度を超えたもので構成される可視光以外の何かで構成されたものであると考えられる訳である。
可視光以外と言われて赤外線や紫外線、X線などが思い付く方々も居るだろうが、これらも可視光の一部である訳で『可視光以外の何か』を判定する為にそれらの可視光を用いたとしても計測する事は不可能かそれに近い状態であろう事は想像に難くない。
自身はSFは大好きであるが、実際は科学的な知見をそれ程持っている訳でも無く、それらしい理屈をでっちあげられるだけである。
だからこそのSFなのであるが、それが科学的に正しいかどうかよりも物語を面白くする為のエッセンスとして用いるだけなのである。
だが、その様な荒唐無稽なでっちあげ理論は時として本物の科学の理論を飛び越えて、その回答だけを提示していたりする事も稀に存在する。
そこがSFと云う物語の面白さでもあり、人の想像力の素晴らしいところだと私自身は思っている。
では、その光の速度を超えた不可視の存在と『宇宙より遠い場所』の様な青春物語をどう結び付けるかであるが、自身は以下の様な物語を妄想してみた。
幼少の頃、深海生物に魅せられた主人公は自らの肉体で深海調査をする世界でも類をみない深海潜水師を目指し日々大学の勉学に励んでいた。
だが現実には深海潜水師なんてものは存在しない。
存在しなからこそ主人公はその存在に憧れ、自らがその第一人者になろうと海洋学に関する勉学の他に様々な分野にも積極的に取り組んでいた。
そんな中で宇宙工学を学ぶもう一人の主人公である学生と知り合う事になる主人公。
海洋学と宇宙工学、まるで接点の無い様な学問であるが、それは宇宙服と潜水服と云う意外な共通項で繋がる事をなる。
「宇宙より深く、海より広い場所を一緒に目指そう」その言葉で二人はお互いに夢を語り、時にはぶつかり合ってその友情を深めて行く。
その夢を現実のものにするのには学生であった時間だけでは足りず、お互いに社会人になり、研究職に進むもなかなかカタチに出来ずに何度も挫折しそうになる。
夢を語って、すでに孫も存在する様な歳になった時、その夢は現実になった。
日本海溝1000mを超える深海に自ら挑む事はできなかったが、ついにその夢は実を結ぶのだった。
…って、こんな物語を誰か書いてくれませんかね?
深海に挑むSFってのは古くは『海底二万里』とかの古典SFでも存在するので、舞台としては悪くは無いと思うのですよ。
え? 暗黒物質についてはドコに行ったのかって?
それは今回の話題の導入でしかなく、暗黒物質について思いを馳せていたら深海に挑む若者の青春物語って良いなと云う妄想に繋がってしまったので、その妄想の出発点となったのを残しておきたいと思って触れただけで本文とは多くとは全く無関係です。
もし、その深海に挑む物語で暗黒物質に触れるとするなら、もうひとりの主人公が宇宙工学の分野の話題として触れる事はあったとしても本編そのものに直接関わって来る様なネタでは無いと思われます。
光の速度を超えたら不可視になって測定できなくなるってのもSF的には面白い材料だとは思うので、それをネタに何か思い付いた人が存在し、それを題材に物語を書いてくれる人が居るなら、ソレはソレで読みたいので、どうぞネタ元として使ってください。
今回もどうしようもない戯言に付き合って頂きありがとうございました。