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熱が奪われる瞬間の話

 どうも、中身の人の筆者です。

 今回からタイトルを"SF考察的な戯言の数々"から"SF考察的な何かと戯言の数々"へ変更しました。

 何故かって?そりゃ、SF考察的なモノのネタが意外に書ける事無くて行き詰まったからですよ。

 でも筆者個人は物書きの真似事みたいな事もしているから覚書の様なものも残して置きたい。

 そんなんで今までのタイトルから単語ひとつを加えて戯言を書いても大丈夫なようにしたって訳です。

 そんなんで先を見据えてたり、書く事すら何も考えずに思いのまま戯言を吐いてるからそんな事になるんだよ!って云う皆様からのツッコミもあるでしょうが、今回のテーマに行きましょうか。


 今回のテーマは"なろう小説において読者が醒める瞬間"です。

 サブタイトルが"熱が奪われる瞬間の話"だったので、そこらのSF的考察を期待していた方がいたらゴメンナサイ。

 もうSFとは全く接点が無くなって感情的な戯言だけの状態になりましたね……

 良いんです、その為にタイトルを変えたんですから!

 んで、読者が醒める瞬間って話題でしたね。

 あくまで私個人の偏見が多分に含まれますが、世界観に説得力が感じられなくなった瞬間に読者は離れると思われます。

 これは書籍化されて連載を続けているような作品であっても……です。


 異世界でのチート、無双、ハーレム等、なろうに御都合主義と呼ばれる物語は数多く存在しますが、それでも話が面白いと思えるものが存在するのは何故か。

 キャラクターそのものの魅力で押し切っているいる物語ってのも多いのは事実ですが、筆者も含め私達が生活している現実世界を投影している部分ってのが多いと思うのですよ。

 それ故に細かい説明が無くても何となく世界観が掴めたりするってのがライトノベルの手軽さの一面だと思うのですが、その現実世界から何であれ逸脱してしまう"何か"があると途端にライトノベルにおける世界ってモノは崩壊をはじめます。

 何故なら一般常識と呼ばれる多くの人が共通認識である部分で物語の世界は構築されているから。

 それは説明を省く事で容易に物語に誘う事が可能な手法ではありますが、同時にその共通認識から外れた瞬間に説明が成されて無かった故に世界が崩壊します。


 今回何故その様な話題を出したかと云うと書籍化までされて、現在も連載を続けているある作品でそれが起こり、あまりに私自身が耐え切れなくなってブックマークをそっと解除したからだったのです。

 その物語はチート系物語で、異世界では入手不可能な物を現実世界から取り寄せ、その道具を使って困難に立ち向かうと云う結構なろうでは見掛ける事の多いお話なのですが、一気に筆者が醒めてしまったのは貴族に招かれ、そこで無理難題を吹っ掛けられると云う部分で世界そのものが崩壊した様に感じられ醒めてしまいました。


 世界が崩壊したと感じられたのはどんな事が書かれていたのか。

 それは身分的には平民の主人公が貴族の元に呼ばれ、そこで無理難題を通り越して貴族が集まる中で見世物として命を狙われます。

 主人公は命を奪われまいと抵抗しますが、その命のやり取りしている以外の貴族達はそれを娯楽として楽しんでいる状態です。

 この描写を読んで筆者は『この世界終わった』と思いました。

 多分その作者的にはローマの奴隷による闘技場の戦いをイメージしての描写だと思われますが、確かに見世物として剣闘奴隷って存在していましたが、殺すまでは戦わせるって事は無かったのです。

 これは奴隷も貴重な労働力である為と、戦闘を行える人材の育成がかなりの時間を割く為に安易に殺してしまうと見世物として成り立たなくなるからです。

 もちろんコレは歴史上の話であり、演出を派手にする為に死ぬまで戦わせると云う描写もありえるでしょう。

 しかし見世物とするなら観客は安全な場所から観戦する必要性があります。

 ですが、私が醒めてしまった物語は主人公が暴れる場所に一緒に存在しており、何かの間違いがあれば命を落としかねない場所で呑気に見世物もして、主人公が命のやりとりをしている行為を見ている訳です。

 これらの常識から逸脱した考え方を持つ登場人物達が居る世界、それらの説明が何も成されていないと読者側は理解する事が出来ずに違和感を感じる事になります。


 そしてこの主人公の大立ち回りが終わり、少なからず貴族の命を奪ってしまった主人公は権力を振り翳す彼らの前で更なる無理難題を言い渡されます。

 ……って、おかしいだろ!

 そんな民を民とも思わない国が存在出来る事自体が歴史上有り得ませんから!

 そんな貴族の娯楽の為に民を蔑ろにするような国なら、一人一人の力は小さいとは言え革命起こされて国なんて転覆しますから!!

 歴史上有名な逸話としてはフランス革命のキッカケになったとも言われるマリー・アントワネットの『パンが無ければお菓子ケーキを食べればいいじゃない』って言葉。

 貴族達の贅沢の為に国民は小麦が入手出来ずにパンすら食べる事の出来ない状態が長く続き、それを脱する為にフランス革命は勃発する訳です。

 この"パンが無ければ~"のちゃんとした翻訳は『パンが無ければブリオッシュを食べればいいじゃない』が正しく、ブリオッシュは小麦を使用したパンよりも大きく、そして安く作る事の出来る甘いパンの類です。

 しかし、そんな訳の正しさなんて国民にとってはぶっちゃけどうでも良いのです。

 だってソレさえ食べられない程に国民は飢え、貴族は贅沢を尽くし国民の生活を見て無かったのですから……

 国民の生活を改善出来ず贅の極みを謳歌していた貴族達は討たれて当然ですよね。


 歴史上の話で物語の世界の崩壊から逸れてしまいました……

 しかし、歴史でも国民(平民)を蔑ろにする国ってのは国として"終わっている"訳ですよ。

 でもそこは創作物語ですから、もし主人公がそんな場面に出くわせば勧善懲悪では無いですけど、圧倒的な力で押し潰し自身を押し通すってのが物語の爽快感につながると思うんですよね。

 しかし、私が醒めてしまったその物語は貴族の権威に主人公は恐れ(力あるのに何故恐れるのか読者側としては理解不能)、媚び諂うだけ。

 その物語を読み進めた時、そこに国と云う物語上の体裁はあっても国も人も生活していないのを感じてしまい、一気に世界観の崩壊が起こった訳です。

 今まで約65万文字書いて来てもか1万文字に満たない描写で世界は一気に崩壊するってお話でした。


 この戯言を書きはじめた時、筆者は『"好き"に至る筆者のフォーマットとは何かと言えば、その文字だけの世界に人が生きていると云う事を感じられるかどうかの一点に尽きる』と書いたが、今回のこの戯言もその"好き"だったモノの熱が醒める時の過程を説明したに過ぎないのを感じた。

 物語って結局主人公だけで成り立つものでは無く、人が生活を織り成している世界で行われている訳で、それが感じられるなら筆者はかなり突き抜けた状態の話であっても"好き"になってしまう。

 打ち切り風味で最近物語を終わらせた作者さんの物語があるが、それは最後まで人や世界が息づいていた。

 だからこそ少年漫画の打ち切り風味な終わらせ方をしても筆者は最後まで"好き"のままでいられた。

 それらが感じられなくなってしまっては例え書籍化と云う実績があったとしても筆者はブックマークを解除し、その続きを二度と読む事は無いだろう。

 だって、その世界には敵役風味な人形は居ても世界で生きる人は存在しないんだもの……そんな血の通わないつまらない世界に時間を割いている暇は書き手としては無いのである。

(そのクセ、こうやって戯言ばかりにかまけていて、連載本編を更新もせず誤魔化し行為ばかりなのは許して…w)


 今回の戯言はそんな感じです。

 感情論と言えば感情論な訳ですが、血肉の通わない世界で熱くはなれませんよね……って、話でした。

駄文な戯言に付き合って頂きお疲れ様でした。

感想欄に戯言を読んでの文句や感想等を頂けると筆者は画面の前で小躍りしてしまいます。

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