表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界から戻ったおれが、双子の姉の姿になっていた件。  作者: ねこた まこと
三章 おれと愉快な仲間達の日常。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

27/35

仁の相談。


10月の終わりの土曜日。クロを連れて理緒の所に、遊びにきているひなは、

理緒の部屋で、最近のクロの話をしながらお茶をしていた。


クロを抱っこして理緒は、側にいるおにゃんこさんと、比べながら話す。


「 クロ。ちっちゃいよね。おにゃんこさんが、7キロもあるせいかな?」

「 生後半年って聞いたから、もう少し大きくなるんじゃない?」

「 へぇー。飽きたって理由で、前の飼い主の人手放したんだよね?」

「 その話なんだけど、兄さんが、改めて理由その人に、訊いたんよ。そしたらさ、動画サイトに可愛い猫の動画を投稿したくて、飼い始めたけど、想像以上に猫の世話が大変だったからなんだって」


一瞬の沈黙のち、理緒の怒りの声が、響く。


「 はああ? なんだよ、それ! 意味わかんない。自分の趣味の為に猫飼うなよ」

「 うん。理緒ちゃんの怒りは、最もだね。猫だけじゃなくて、犬や鳥やハムスター他にも、色々人間に飼われてる生き物全般そうだけど、人間の都合の良いおもちゃじゃないよね。少なくとも、私は、そう思う」


ひなは、そう言うと、手元のお茶で喉を潤してから続けた。


「 とにかくね、人間が生き物飼う時は、最後まで、面倒みんにゃ駄目よ。何らかの事情で、飼えんくなったら新しい飼い主を責任持って探さんといけんと、思うんよ」


ひなは、そこまで、言うとお茶を飲み干した。

言いたい事を言って、落ち着いたのか、おにゃんこさんを呼んでみた。


「 おにゃんこさん。おいで」

「んなん」


おにゃんこさんは、とことことひなの側にやって来ると、体をスリスリとすり付けた。


「 んなー。んなん。(さっ、可愛い吾が輩を撫でて)」

「ひなさん。 おにゃんこさんが撫でてって」


理緒は、おにゃんこさんのセリフを一部訳さずに、伝えた。


「 おにゃんこさん、撫でてほしいの? わかったよん」


ひなは、夕陽程ではないがやはり、猫バカである。

笑顔で、おにゃんこさんを撫でていた。


ひなが、おにゃんこさんと戯れている頃、夕陽は、自宅マンションから、歩いて数分の駅で、拓人と仁を待っていた。


夕陽の今日の服装は、紺と白のボーダーのカットソーと淡いブルーのスカートを着ていた。


「 仁の野郎、相談って何じゃろ?下らん事じゃったら、ぶっ飛ばす!」


夕陽は、一人ぶつぶつと文句を言っていた。 久しぶりに、拓人と二人きりになれるのに、(お邪魔虫)のせいで、二人きりになれないので、イライラしていた。


しばらくして、拓人と仁がやって来た。

話しやすいという理由で、駅前に出来たファミレスに入る事になった。



「 ひなに告るタイミング?」


夕陽は、食べていたパフェから顔を上げて、そう聞き返す。


「 ひなに告ろって、思ったはええけど、最近、中高祭(なかこうさい)の準備が忙しくて、なかなかタイミングが掴めんのよ」

中高祭(なかこうさい)って、文化祭の事か?」

「 ほうなんです。 旭ヶ丘は、6月に体育祭と文化祭一度に済ますでしょ。でも、中島高は、6月に体育祭やって、11月に、文化祭やるんです」

「へー。 うちは、文化祭無くて、合唱祭やって終わりだもんな」

「 中島高の文化祭は、地域のイベントにもなってて、賑やかなんよね。おれも何回か行ったよ 。中島高ってさ、普通科以外に、食物調理科と生活文化科があるんよね。食物調理科の人がレストランやったり、生活文化科の人がファッションショーやったりしとったっけ」


夕陽は、去年行った中高祭の様子を二人に話して、聞かせた。


「 あっ思いだした。そういや、中高生(なかこうせい)の告白大会ってあるんよね。そこで、告れば?」

「 何その、中高生(なかこうせい)の告白大会って?」


仁は、難しい顔で訊いてくる。


「 えーとね。体育館のステージから、好きな人に大声で告るんよ。何年何組の○○さーん、好きです。みたいな感じで」

「 そりゃ、面白そうだな。そこで、ひなさんに告白しろ。ついでに、見届けてやる」


拓人は、意地悪な笑顔で言う。


――ゼッテー面白がっとるし。俺があがり症のヘタレなん知っとるけぇじゃわ。

あっでも、部外者入れんかもしれんし。


「 でも、部外者入れる?」

「 入れるよ。見学に家族とか、友達呼ぶ人もおるみたい。おれ、部活の先輩に言われて、同級生の娘連れってたもん告るのは、何も、中高の生徒じゃないと駄目みたいなルールが、ある訳じゃないみたいよ。今年は知らんけど」

「ほうなん」


――林原先輩をこさせないという目論見は、瓦解した。まぁしのご言う手も仕方ないか。


「 はあ、そこでしかチャンスはないと思うけぇ、そこで告るよ」


と仁は、項垂れながらもそう言った。


「言ったな?男に二言は無いよな。夕陽も聞いたよな?」

「うん。バッチシ聞いた」

「という訳で、見に行ってやる」

「もっ好きにしてください」


大勢の前で告白せねばならないというプレッシャーと、林原先輩(あくま)がやって来るというプレッシャー。その二つのプレッシャーで、仁の心のHPはゼロになりかかっていたのだった。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ