§ブラッド・バード
やっぱコメディタッチには出来ない(汗
俺の名はブラッド
────ブラッド・バード
今までに34もの刑務所を脱獄してきた。さすがにほとんど独房暮らしだったけどな。
何でそんなに脱獄したがるだって??
趣味さ。
世界中の監獄に入れられてきたけど看守と囚人も紙一重。
ちょっとやればすぐ出れる。もちろんリスクは高いが。
今じゃ俺は禁固485年。笑えるだろ??
捕まる口実は全部盗み、人殺ししてちゃ〜いつか死刑になっちまう。
昨日俺はまた脱獄してきたばっかり。次は世界最悪の刑務所“ファイナル”に挑むつもりだ。
待ってろよ!
これを脱獄したら俺の名は歴史に永遠と残るだろう。
ははははは!!
─しかし彼は間違っていた。この“ファイナル”の残酷さを軽く見ていた彼は地獄を見ることになる……
3日後─
ブラッドは銀行の前に立っていた。手にはショットガン、顔には覆面などしていない。
「オラァ!!有り金全部出せや!!」
そう叫ぶや否やロビー真ん中の椅子に腰を下ろした。
客は8、9人。犯人の意外な行動に唖然としている。
煙草を口に加えて一呼吸する。
ん?
まてよ……
ブラッドはここであることに気が付く。 “ファイナル”は世界で最も難関である、それに太平洋のど真ん中だ。
銀行強盗くらいであそこに入れるのか??しまった………先走りすぎた!このままじゃその辺の刑務所にぶち込まれる。引き返そう!!
出入り口に振り返る。
《ガシャン》
たった今シャッターが出入り口を塞いだ。
え!?
ブラッドは受け付けに目をやり一人の男と目があった。
男の手は机の下の方に伸びていた。
くそったれ……
「気が変わった!お前、来い」
ショットガンで指したのはさきほどの男。男はかなり動揺していて、なかなか動こうとしない。
「早く!!」
男は動かない。
ブラッドは散弾を天井にぶちまける。今まで静かだった客が一気にざわめいた。
「うるせぇ!!黙らねえと今度はてめえら撃つぞ!早く来い!」
男は急いでブラッドの元に来た。来るなり男の首に腕を回し腰からだしたハンドガンでこめかみを押さえつける。
ブラッド
「警察は呼んだのか!?」
男
「は、はい!!すみません!」ブラッド
「よし、お前を人質にする。けど傷つけたりしない。オーケー??」
男
「は…はい……」
丁度その頃外でサイレンの音が鳴り始めた。
ブラッドは銀行の二階に行き外を見渡せる窓の前にたった。そして窓を割り姿を見せた。
警官
「ただちに人質を解放しなさい!彼は関係ない!」
ブラッド
「わかってるよ!!でも条件がある!!」
警官
「なんだ!?上に俺から伝えてやる!!」
ブラッド
「…………俺を“ファイナル”にぶち込め!!!」