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3

服を着たユエは剣を持って家に帰るべく歩き出した。

その後をランスが追う。


「ついてくるな」

「いいだろ別に、同じ方向だし。てか、タオルくらい貸せよ。

 こうなったのはお前のせいなんだからな」


そう言ってまだ服から雫が垂れる腕を広げる。

一瞬ランスのほうを見てユエは舌打ちをする。


「中には入れないからな」

「はいはい」


家に着くとユエはランスにタオルを投げつけた。


「それ持ってさっさと帰れ」


そういって扉を閉めようとするのをランスが止める。


「おいおい、本当にこのまま返す気か? お茶ぐらい出したっていいだろ!」

「そんな義務、私にはない」

「誰のせいでこうなったと――」

「お前が勝手に勘違いしただけだろ」


ユエが再び扉を閉めにかかったのを見てランスは強引に家の中に入った。


「体が冷えてるんだよ。一杯くらいいいだろ」

「……一杯だけだ」


「不本意」と顔にでかでかと書いて鍋に水瓶から水を汲んで火をつけた。

カップを二つと茶葉を用意して着替えるべく自室に向かう。

この間に一度もランスのほうを見なかったのはささやかな仕返しだろうか。

ランスは気にする様子もなく、体を拭きながらテーブルに腰かけた。


なんとなく周りを見渡していると、女の一人暮らしにはいかにも不釣り合いな長剣が一振り目についた。


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