表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/20

第12話 ログ管理室

白い光の中に落ちた。


足が床に着く。


金属音。


俺は顔を上げた。


そこは、


部屋だった。


広い。


天井が高い。


壁一面に、赤い光が走っている。


文字。


数字。


無数のログ。


空間の中央に、


巨大な円形の装置。


その上に、


人が立っていた。


白い服。


黒い髪。


さっき見えた人影。


管理者。


俺を見る。


表情が変わる。


「……侵入?」


低い声。


俺は周囲を見る。


無数の画面。


王都の映像。


ダンジョン。


街。


ログイーター。


全部映っている。


俺は呟いた。


「監視室か」


管理者が言う。


「ログ管理室だ」


少し間。


そして、


俺を見て言った。


「どうやって入った」


俺は答える。


「1027回目だ」


管理者の眉が動く。


「……何?」


俺は部屋を見回す。


赤いログ。


世界の記録。


無数の履歴。


俺は笑った。


「やっぱりな」


管理者が聞く。


「何が」


俺は言う。


「世界の裏側」


管理者の目が細くなる。


そして。


空中に手を動かす。


画面が開く。


ARCHA MEMORIA


文字が出る。


その下。


LOOP RECORD


1027


管理者が息を止める。


「……何だこれは」


俺は言う。


「俺の履歴だろ」


管理者は画面を見る。


スクロール。


履歴。


死。


崩壊。


世界の終わり。


1026回分。


管理者が呟く。


「ありえない」


俺は肩をすくめる。


「俺もそう思う」


そのとき。


後ろから声。


「ほらね」


エリシアだった。


管理者が振り向く。


目を見開く。


「……お前」


エリシアが笑う。


「久しぶり」


管理者が言う。


「消えたはずだ」


エリシアは首を傾ける。


「そうだっけ」


俺は二人を見る。


「知り合いか」


管理者が言う。


「そいつは」


少し間。


「旧観測AIだ」


俺は眉をひそめる。


「AI?」


エリシアは笑った。


「ひどい言い方」


管理者が続ける。


「世界観測システム」


「エリシア・モデル」


俺は彼女を見る。


白い髪。


淡い瞳。


エリシアは肩をすくめる。


「バレちゃった」


俺は聞く。


「……つまり」


エリシアが答える。


「私は」


少し笑う。


「この世界を見てる側」


管理者が怒鳴る。


「なぜ残っている!」


エリシアは赤いログを見る。


王都の映像。


ダンジョン。


そして俺。


「観測対象が面白かったから」


俺はため息をついた。


「……おい」


エリシアが笑う。


「だって」


俺を見る。


「1027回だよ?」


管理者が画面を見る。


ログ履歴。


世界崩壊。


繰り返し。


繰り返し。


繰り返し。


そして呟く。


「……バグだ」


俺は言う。


「そうかもな」


管理者が俺を見る。


冷たい目。


「なら」


赤い画面が開く。


DELETE PROCESS

RESTART


管理者が言う。


「ここで終わらせる」


エリシアが小さく笑う。


「それ」


「できるかな」


管理者が手を動かす。


ログが流れる。


世界が揺れる。


その瞬間。


俺は剣を握った。


「……いいぜ」


ログ管理室の空気が凍る。


「1027回目」


俺は言う。


「初めてだな」

読んでいただきありがとうございます。


面白かったら

ブックマークや評価をいただけると嬉しいです。


次話も更新します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ