ギャル聖女~聖女として異世界転移したギャルの話
【転移聖女現れる所乱あり】
と皆様もご存じの慣用句ですが、
この世界には時々異世界から聖女がやってきます。
カーン!カン!カン!カン!
【転移者警報!赤!赤!騎士団と魔道師団は王城召喚の間に集合!】
赤は最も危険な聖女の隠語です。
「さあ、王女殿下、礼装ドレスに着替えて頂きます」
「分かったわ。お願いするわ」
私はアルーシャ、この国の王太女。
転移聖女の姿は、茶髪、金髪、黒、様々だが、目は黒目、10代から20代の女性。
話す言葉は、奇妙な言語、未開に聞こえます。しかし、徐々に大陸共通語に慣れる様は恐ろしい。
今回現れた聖女様は茶髪に爪は何やら部族の呪いがかかれているわ。
服は破廉恥な・・・腕と肩周りが丸見えで太ももも見えるスカート。
正直怖いわ。
「(あ~、彼ピッピとガソリンスタンドにいたら、呼ばれた系?ウケる~。あれ、頭の中に浮かんできた・・・翻訳?)あ~テステス、本日は晴天なり!って・・・」
聖女様が現れたら丁寧に扱う。もしかして、心穏やかな聖女様かもしれないから。
私のお父様、陛下、自ら言葉をかけるわ。
「聖女様、ようこそ我が王国へ」
「あれ、王様系~?あのさ。スマホの縦読みマンガ、ウェブトゥーンとなろう原作区別つかないのですけど!」
「と申されましても・・・」
とりあえずこの世界のドレスを着せて聖女様としての生活を保障したけど・・・
美人?!変なメイクを落としてたが肌が綺麗。
茶髪も黒髪に変わったが、見栄えが良い。
これが本物の聖女様ではないかと錯覚した。
私はお世話係という名の監視係に就任した。
「アルーシャ、何歳?」
「はい、16歳です」
「そ、なら、私が年上、20歳じゃん」
皆は、婚約者を取られるのではないかと心配したが、鼻で笑う。
「はん。私の彼ピッピは世界一、アルファード乗りじゃなくて、アルト乗りだったけど、チョーイケメンじゃん」
「まあ、ハンサムだったのですか?」
「うんにゃ、顔普通じゃん。彼ピッピの洋は、オタク系?でもね。あ~しを助けるために、体を張って助けてくれた系~」
☆回想
コンビニに行ったら、駐車場で車を見せびらかしているヤンキーにナンパされた系~
「おい姉ちゃん!そんな格好をして男と遊びたいのだろう」
「へへへ、車に乗せてやるよ」
「フン!ただのバイトの帰りだよ」
無理矢理車に乗せられそうになったら、店員の洋が出てきて。
「やめて下さい!警察に通報しますよ!」
「あ、なんだ!コンビニの店員か!」
「やっちまえ!」
「お客様!店の中に避難して下さい!」
とね。一生懸命に庇ってくれたけど、ボコボコにされて・・・
私は子宮がキュンとなったじゃん。
これは運命の出会いだって。
その日のうちに交際を申し込んだ系。
「付き合って系~!」
「ヒィ、僕はただ仕事しただけですよ」
「傷の手当てさせて系~」
何回も断られた系。洋は大学の苦学生で・・・・
・・・・・・・・・・・
話は何となく分かったわ。
平民のように自由恋愛を満喫しているのね。
私の婚約者は公爵家の令息、ダーゥイン様とは婚約だけど、愛を育んでいるわ。
聖女様は皆と打ち解けるようになった。主に令嬢たちの恋の相談相手になっているわ。
「あ、それ、モラハラ系~、おとんに言いつける系」
「は、はい聖女様」
「1人で抱え込むのはなろうヒロインだけで十分系!」
「男は1人だけじゃない系~義弟は諦める系~」
「・・・でも」
「後ろ指さされる関係にロマンスを感じている系~、少し距離をおいて他の男と比べる系~それでも義弟が好きなら、平民落ちを覚悟すべし系」
結構、常識的な事を言っている。
相変わらずに殿方の求愛を拒んでいるわ。
これは、本当に無害な聖女様なのかしら。
お父様とお母様も安心して、聖女様の待遇を良くしようとしているわ。
このまま何事もなく生活が続けば良い・・・と思ったけども。
「大変です!公爵閣下謀反です!」
「何と!」
王国軍の主力が遠征に出ているすきに公爵が挙兵したわ。
何故?
私の婚約者は公爵家令息。
城は取り囲まれて、近衛騎士団が頑張っているけども・・・
「陛下!持ちません。どうか落ち延びて下さい!」
喧噪がこの王の間まで聞こえてきたわ。
先頭にいたのが、私の婚約者ダーウィン様。
「やあ、マーシャル!君たち王族は処刑だ!」
「な、何故?何故謀反を起したの?」
「フン、聖女現れる所乱が起こる?逆なのさ。聖女が来たので乱を起す。政権交代を起すのさ。我が、リンドン公爵家は王国開闢以来の名門、なのに、王にはなれない。
悲願達成だ」
「ですから、私と貴方は婚約を結んだ・・・貴方との子が王位を継ぎますわ」
「そうだ。だから面白みのない女と婚約を結んでやったのさ。でも聖女が無害ならこちらで乱を起す。ア~ハハハ」
ヒドい。
私達は囲まれたわ。
ここにいるのは、お父様、お母様、妹たちと近衛騎士団長と数名の騎士。
・・・と聖女様?
聖女様は肩をゴキゴキならしながら、私に聞く。
「あの男、殺していい系?」
「はい、にっくき敵なれど、聖女様の御身が大事ですわ」
聖女様は寸鉄も帯びていない。ドレスと装飾品だ。
しかし、スタスタとダーウィンに向かう。
「お、聖女か。顔はいいな。第4夫人くらいにはしてやるぞ。ア~ハハ・・・あれ、地面が逆さまになってい・・・」
コロンと首が落ちた。
早くて何が起きたか分からない。
指が光っている。
「ネイル斬り系?今日は激おこプンプン丸!」
兵達は恐怖にとらわれたわ。
「ヒィ、あんな馬鹿みたいな聖女に馬鹿な方法で殺されたく・・・」
「何だ。そのステップ、頭がわるくな・・・ギャアアアアーー」
次々に殺されていく。
「キックトックダンシング!スキル、馬鹿と言う方が馬鹿!」
数百人が戦死し、兵が恐怖で逃げ出したが。
異変を察知した貴族の兵団が王都郊外で討ち取り。
この乱は終結したわ。
しかし、聖女様は・・・
「「「聖女様!」」」
薄くなっているわ。透明になっていく・・・
「エネルギー使いすぎた系?アドバイス系?公爵の子息があ~しとの真実の愛のために婚約破棄をして、乱を起した系に・・・した方が読者受けは良い系」
そうだわ。伝承の聖女様は短命だわ。もしかして、この世界の自己修復能力かしら。
「分かったわ。気持は分かった。でも、私は本当の事を言うわ。聖女様の気高さ、優しさ・・・グスン」
「ではさよなら系!洋に会いに行く系!みんな。アザマル~」
ピカッ!
聖女様は光と共に消えたわ。
聖女様がヒロシ様に会えるようにと毎日願っているわ。
最後までお読み頂き有難うございました。




