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政治経済エッセイ

 都知事&都議補選結果は「無所属の勝利」 石丸氏の”裏側”と立憲共産党について

作者: 中将

筆者:

 本日は当エッセイをご覧いただき誠にありがとうございます。

 

 今回は都議選と都議補選について僕の個人的な感想を語っていきたいと思います。



◇50人超えても選択肢が無かった都知事選挙



質問者:

 色々ありましたけど結局は現職の小池さんが圧勝で3選と言う形でしたね……。



筆者:

 投票率が60%を超えるぐらいと言う感じでしたね。これだけ話題になったので、もうちょっと上がるかなと思ったんですけどね。当日が暑すぎたせいもあるかもしれません。


 小池氏は都議補選の選挙応援に関わらなかったことで無党派層からも3割強ほど取ったことから上手い事「無所属の演出」に成功しましたね、


 1万円の商品券配りを宣言することや防災ブックに自分の顔を乗せたなど「現職の強み」も最大限に活かした形でしたね。

 

 また、宗教法人は都道府県の長の認証が必要なので公〇党は「都議は国会議員より地位が上」とまで一部では言われているほど都は重要なんですね。


 つまり、都知事を「公〇党が支援」したという事は「死ぬ気で動員をかける」という事を意味するので投票率7割以上で有力候補者一本化しないと勝てないですね。


 ただ、都庁職員からは「突然のトップダウン政策」などで不評も大きいですし、学歴詐称問題は残っているため順風満帆な4年間にはならないと思いますね。


 (自民党と公明党は支援団体から支援で公認ではない)



質問者:

 石丸さんはあの蓮舫さんにも勝ったというのは凄いことじゃないですか?



筆者:

 「石丸氏の一人勝ち」と言う報道もありますが僕はそれは無いと思っています。


 これは僕の私見なので石丸氏を応援していた方は受け入れがたいかもしれませんが、

 彼はマスコミと一部の資本家に持ち上げられた「裸の王様」と言う可能性もあると思っています。


 と言うのも、同日行われた石丸氏が市長を務めていた安芸高田市長選挙では石丸前市長批判の藤本氏6746票で当選。

 石丸氏の路線を引き継ぐと訴えた熊高氏4541票で敗北と地元での石丸市政は評価が低かったんですね。

(もともと安芸高田市長選挙で再選見込みが薄いから他に転進するという見方があった)



質問者:

 えっ……そうだったんですか?



筆者:

 というのも、石丸氏は安芸高田市は蓮舫氏のような「コストカッター」で良い事業も切り捨てていたので地元の不評を買っていました。


 また、自分を批判する相手に対して自ら裁判を起こすも2度敗訴しています。

(24年7月5日に2020年に行われた市長選をめぐり、ポスター製作費などの一部、73万円を支払っていないとして印刷業者が支払いを求めた裁判で、石丸氏側に支払いを命じた判決が最高裁で確定)

 

 若くて弁が立ってインパクトのある発言をして目立つからと言って、

 政治家として有能と言うわけでは必ずしもないということです。


 ご高齢が政治家がいつまでも居座り、利権で蔓延っている状況よりマシというだけですね。


 石丸氏の都知事選挙も「安倍派の支援者」のようなラインナップだったので、

 私見ですが反小池票を分散させ、小池氏を当選させるための巧妙な”両建て戦術”の可能性すらあったと僕は思っています。


 本人は否定するでしょうし、根拠はなく感覚だけで語らせてもらっているので事実とは異なるかもしれないですがね。



質問者:

 そ、そんな可能性すらあるとは……。


 蓮舫氏はまさかの3位だったという事ですが、やっぱり2位を目指したら3位になっちゃうと世間で言われているようですけど、そう言う事なんですか?



筆者:

 まぁ、そう皮肉られても仕方ないですね(笑)。


 下の方に書いてある都議補選の結果分析を見ても分かるのですが、

 結局「脱共産」しなくては立憲民主党は国政総選挙で勝つ可能性はゼロという事が如実に現れたのだと思います。


 今の「自民裏金」のイメージが強く残る状況、そして国政補選や静岡県知事選挙で連勝していた「アゲアゲムード」で“この有様”は大敗と言って良いでしょうね。


 今の立憲民主党が反自民の受け皿になり切れていないという事が選挙結果で明確になったのだと思います。


 公約達成がほとんどされていない小池氏、

 東京都では無名だった地元にすら人気が無い「裸の王様」石丸氏(マスコミの報道はされまくり、元資本家も付いたが)、

「共産色全面」蓮舫氏とやはり選択肢はどれもしょうも無かったという事を如実に示していたのだと思います



◇無所属新人女性の躍進と立憲共産が伸びなかった都議補選



質問者:

 都議補選ってあんまり注目されなかったですけど、どういう感じだったんですか?



筆者:

 自民党は国政補選では島根以外は不出馬で逃げましたが、

 9選挙区のうち8選挙区で公認候補者を出して“初めてまともに政治資金問題の審判”を受ける形となりました。(自民は9選挙区のうち、5議席を持っていた)


 一方で立憲民主党と共産党は「すみ分け戦略」を取りました。

 立憲が立候補したところには共産を立てず、共産が立候補したところには立憲が立てなかった――つまり完全なる「選挙協力」をしたと言えます


 しかし結果は、


・江東区

 当選 無所属三戸氏87249票 2位自民山崎氏75654票 4位共産大嵩崎氏35521票


・品川区 

当選 無所属篠原氏60094票 2位自民芹沢氏57641票 3位立憲民主菅原氏37812票


・中野区

 当選 都ファ荒木氏56552票 2位自民出井氏43297票 3位共産長沢氏28664票


・北区  

当選都ファ駒崎氏58523票 2位自民戸枝氏44630票 3位共産清野氏29932票


・板橋区

 当選自民川野氏91448票 2位共産竹内氏62749票 


・足立区

 当選立憲民主銀川氏141326票 2位自民榎本氏140564票


・八王子市

 当選諸派滝田氏141500票 2位自民馬場氏97000票 ※立憲も共産も出馬せず


・府中市

 1位自民増山氏50996票 3位共産甲田氏29138票


・南多摩(多摩市・稲城市)

 1位都ファ遠藤氏48018票 2位立憲民主44748票 (自民候補は唯一おらず)


計 都ファ3議席 自民2議席 立憲1議席 無所属2議席 諸派1議席


 と、自民も支持されませんでしたが、まさかの立憲民主党と共産党も合わせて1議席にとどまりました。


 しかも、共産党単独地域はほとんど3位以下となり、来年の都議選本選でも中選挙区で2人以上当選するところでも勝てるか怪しい状況になりました。


 特に無所属が2と言うのは驚きでしたね。当選した江東区、品川区は共に新人若手女性だったことから、「自民も立憲も嫌だ」と言う民意が如実に反映されたという形になったと思います。


(ただ、三戸氏は元江東区議、篠原氏は東京大法学部卒業と普通の方ではない)



質問者:

 立憲民主党は選挙協力したのに1議席にとどまるって痛すぎますね……。

 しかし、蓮舫さんもそうですがどうしてこんなに伸びなかったのでしょうか?



筆者:

 反自民や非自民はどう見たって共産党にくっついている立憲に入れたいとは思っていないという事です。


 立憲民主党がかつて民主党時代に政権取れたのも共産党と距離を置いていたからです。


 それが今は党勢が弱くなって「組織票」と思って共産党に近づいた結果が“この有様”ということです。



◇共産党は日本人の8割がアレルギーがある



質問者:

 共産党はどうしてそんなにも嫌われているんでしょうか……。



筆者:

 やっぱり依然として党綱領に「革命」と言うのが掲げてあり、

 公安調査庁から指定されている破防法(破壊活動防止法)による調査団体にも指定されています。


 旧ソ連のコミンテルン日本支部として創設したためにソ連寄りの存在として始まりましたけど「共産党」と聞くと今現在は「中国」のイメージが付きまといます。


 アンケートにもよりますけど「中国から嫌いが8割」、調査によっては9割を超えることもあります。

 この世論では「共産党」というだけでマイナス面の方が多いという事を知らなくてはいけないと思います。 (ロシアのイメージも良くないですけど)


 2022年の参院選の共産党の比例票は約360万票で、日本維新の会の約785万票の半分以下にとどまりました。


 立憲民主党は全国で360万票を得るために無党派層の8割を失うというのを受け止めた方が良いだろうと思います。(今回蓮舫氏は無党派層は約2割)



質問者:

 全国で360万となると東京都だと50万ぐらいですけど、それでは当選できませんから“劇薬“と言う感じですね……。



筆者:

 共産党は女性の田村氏が最近代表になりましたが、“危険なイメージ”は全く変わらなかったという事です。

 

 革命を容認すると秩序は乱れ、暴力と暴力が衝突する修羅の世界が誕生するのでここを党要綱から消さなければ問題外です。


 現在の金持ちが絶対勝者の構造(法人税減税、消費増税)と言う状況も異常だと言えるので、党名・綱領の抜本的変更、破防法からの指定解除があれば受け皿になれる可能性はありますね。

 (某国の支援あっての存在だろうからそういう方向性にはいかないと思いますけど)



質問者:

 という事は共産党が方針を大転換しない限りは、

 立憲民主党は共産党と関係を切らない限りは政権交代は難しいと?



筆者:

 そう言う事になります。

 ただ立憲民主党幹部は、これまでの国政選挙の敗北は「消費税減税を掲げたのは間違いだった」とか言っていますからね。

 「共産党と組んだのが間違いだった」という事に早く気付くべきです。

 少なくともこの都知事選挙で気づけなければ党として終わるでしょう。


 これに気づけなければ「立憲民主党こそ自民党が与党にい続けるためにアシストしている」といっていい存在とも言えると思います。

 

 しかし今回の都議補選を見るに「無所属地元の若手女性」の方がもしかしたら地域によって異なるかもしれないけど有望なのかもしれないとも思いましたね。

 補選の事前の調査では無所属が2人も当選と予想したところは無かったですからね(立憲と共産が共闘! とばかりあった)。



◇今回の選挙で僕の視点での見直し


 

質問者:

 都知事選挙全般の話に戻りますが、

 

 以前から筆者さんは立候補ハードルを下げてネット選挙にするべきだというお話がありましたが、今回の立候補者乱立を見るとやはり危険なのではないでしょうか……。



筆者:

 ただ、以前もお伝えした通り供託金は世界で見たら日本はむしろかなり高い方であることは間違いないのです。


 供託金を“ビジネス化”によってペイできてしまっていることが問題なので、

 「ペイできる方法」を新しく考え出した人は供託金が青天井になっても立候補し続けるでしょう。


 供託金の金額の多寡は「ヘンな人対策」にはならないと思います。



質問者:

 それではどうしたらいいのでしょうか……。



筆者:

 供託金が安い先進諸国では立候補のための一定数の署名が必要になっています。

 

 例えば首長選挙、国会議員は地域有権者の1000分の1の署名でもって立候補とするなどしたほうがいいと思います。


 1400万都市東京なら東京都在住の1万4千人の署名、10万人の選挙区ならその選挙区在住100人の署名という事ですね。

 20枠取りたければ東京都で28万人も署名が必要ですからまず“掲示板ジャック”することは不可能になります。


 元々それぐらい集まらないと当選に向けて勝負にならないですから“やる気”をはかる上でもいいと思います。

 この視点を持てたのが僕的には収穫でしたね。



質問者:

 なるほど、それならヘンな人も難しいでしょうね。



筆者:

 後はポスターを事前届け出にして掲示板が建てられると同時に一斉に掲示と言う方法にすれば問題は抑止できます。


 やはり立候補の自由や表現の自由は残さなくてはいけないですから、

お金と言うよりもどちらかと言うと“手間”でもって事実上の規制をした方が良いと思います。


 どのみち“足”で票を稼ぐことの方が多いですからね。

署名を集めるという地味な内容ではインプレッションにもならないでしょうし、とても有効な策だと思います。



質問者:

 “どぶ板選挙“とか今でも言葉があるぐらいですからね。

 真面目で地道な努力をした国を憂う人が一人でも当選して欲しいですね。



筆者:

 本当にそれを切に願いますね。


 という事で今回はここまでありがとうございました。


 今回は東京都知事選挙と補欠選挙の総括と選挙制度改革についてお話をさせていただきました。

 このように時事ネタや政治・経済、マスコミの問題について個人的な解説をしていますのでどうぞご覧ください。

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― 新着の感想 ―
[一言] 一番の問題点は 簡単に洗脳される10~20代の層がやばいって事
[一言] 得票数を見て一言、ゆりこといしまるはグルでしょ。
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