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魔法少女あさね!  作者: のぞみ
6/6

第6話 初めまして 俺と私


「1」


皆〜待たせたのぉ〜ワシじゃ。ひぐらしじゃ。

今回はこのワシが「前回までのあらすじ」をやらせてもらうとするかのぉ〜。


パラレルワールドの自分に変身できる主人公、「朝根遊次」。だがそれは小学生の少女、「朝根詩織」じゃった!

今日は魔法少女ハウスで仲間の照美たちと魔法少女の勉強をしていたのじゃが…突然大量の魔獣たちが姿を現し、照美たちの宿敵である「あの男」も現れた事が分かったのじゃ!

遊次とワシを残して現場に向かう照美たちじゃったが…それは罠だった。


男の名は「エリクト」。魔獣軍の団長じゃ。

魔獣たちを囮に魔法少女ハウスへ現れたあ奴は遊次とワシを謎の空間に無理矢理連れ出し、照美たちと分断させたのじゃ。


そこで遊次はある「真実」を知る事となる。

なんと今まで夢の中で話をしていた詩織は…詩織ではなかった!

詩織の闇の力である別人格。「朝根 黒子」だったのじゃ!


エリクトとの裏取引で遊次たちを裏切った黒子は遊次から詩織の魔法少女の力を奪う!

じゃがその時に遊次と黒子は精神世界で「ある取引」を行っていた…!


目的を達し、その場を去るエリクト。

それに続こうとする黒子の手を握ったのは……遊次と黒子によって蘇った本物の「詩織」だったのだ!



「………いやいや、長ぇ〜よあらすじ。」

「何じゃと!?人がせっかく懇切丁寧に説明しとると言うのに…!」

「人‥?まぁそれはいいや。いつも俺がやってるくらいでいいって言ったじゃん。」

「じゃが分かりやすくするためにのぉ……って遊次よ。おヌシ今出て大丈夫なのか?」

「大丈夫じゃないから代役頼んだのに見てられんのよ!」

「す・すまぬ。」

「はぁ…。ともかく続き、始めようぜ?」

「お・おう。そうじゃな。では待たせたのぉ皆のもの!魔法少女あさね!新展開クライマックス第6話、始まりじゃ!」

「やれやれ。」




〜謎の空間〜


「詩織。」

「…黒子。」


同じ顔を見る詩織と黒子。

黒子は手を振り解こうとするが詩織は離さない。


「どうなってんのか…説明してくれるんでしょうね?」

「…ひぐらしにでも聞けばいいじゃない。」

「アンタが『約束』を守ってくれたのは感謝してるけど。この状況は何よ?何で私の力奪ってるの?そして…この身体は「何」?」

「!!」


詩織の言葉に何故か驚く黒子。

ひぐらしは固唾を飲んで見ている。


「やっぱり……アンタは……。」

「え?きゃっ!?」


今度は闇の力で詩織を吹き飛ばして強引に引き剥がす黒子!

ひぐらしが微力ながら吹き飛んだ詩織を受け止めてくれた!


「いったぁ〜…ありがとうひぐらし。」

「だ・大丈夫じゃ。それより。」

「詩織。」


再び去ろうとする黒子は振り返りながら詩織に話しかける。

その顔はとても怖かった。


「今のアンタに話す事は何も無いわ。どうしても聞きたければちゃんと知る事ね。今までのことを。」

「はぁ!?何…を……ッ!?」

「無茶をしてはいかん詩織!魂や魔力が戻ったばかりなんじゃ。」

「ひぐらしの言う通りよ。お互い、ここは大人しく撤退するのがベストだわ。……あら時間ね。それじゃ。」



エリクトが作った移動用の亜空間へ飛び移る黒子!

すると亜空間が消え始める。

それに手を伸ばす詩織…!


「待っ…て……黒子……私…は……!」

「(いいから寝とけ。復活したばっかりなんだから。……この大馬鹿娘。)

「!?……今の……だ…れ…?」


そして詩織の意識が…ここで途切れた。



「2」


〜魔法少女ハウス〜


「………眩しい。」


目を覚ます詩織。

そこは見慣れた光景。魔法少女ハウスのソファーの上だった。

ちゃんと毛布がかけられていて暖かい。

上体を起こす。


「ここ…アジト?あっ。」


横を見ると照美が絞っていた濡れタオルを落とし、座っていた星蘭が泣きそうになってて、美琴が口を開けて目を見開いていた。


魔法少女の仲間たちが詩織を介抱していたのだ。


「詩織…。」

「詩織…ちゃん…!」

「し・おり…。」

「照美お姉ちゃん…!星蘭ちゃん…!美琴さん…!えっと……………ただい…ま?」


えへへ…と苦笑いをする詩織。

次の瞬間!


(パァン!)


「ぶっ!?」


3人の手のひらが詩織の顔面を真正面から同時に叩いていた!


「え!?いたっ……え!?」

「本気の平手打ちは勘弁してあげる。でも……」


そう言った照美は詩織を思いっきり抱きしめる!

その上から星蘭と美琴も抱きしめて…。


「馬鹿!詩織の馬鹿!ホント馬鹿!……心配したんだから……ホント……!」

「詩織ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ〜!!!本物ぉぉぁぁぁぁ!!!もう離さないぃぃぃ!!!」

「照美の言う通りだ。今回は許さないよ詩織。私たちがどれだけ…辛かったと思ってるんだ?………悪い子だよ……!」


皆泣いていた。

詩織も状況を理解し、涙が溢れてくる。


「ごめんなさい…ごめんなさい…!うぇぇ〜…。」


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少ししてようやく落ち着いた一同。

今は昔のように意気揚々と喋っている。


どうやら詩織が気絶した後にあの謎の空間へ照美達もたどり着いたらしい。

ひぐらしが事情を説明し、全員で詩織を連れて脱出したようだ。(発生した魔獣は全て片付けたらしい)



そして………詩織は照美達から聞いた。知った。

自分がいなかった間のこれまでのことを。

「全て」を。



「パラレルワールドの私が…男!!!???」

「そうじゃ。ワシと照美も最初はビックリしたわい。」

「………最初から知ってたのね詩織。パラレルワールドのこと。」

「うん…。ひぐらしが行き来してるのを偶然見かけちゃって、色々聞いたんだ。」

「そうだったのね。まぁそれについても後で詳しく聞くとして…。」

「そうじゃな…詩織、『遊次』はどうしたんじゃ?」


朝根遊次……パラレルワールドでの詩織。同一人物。

詩織が目覚めてから行方不明になっている。


「分からない…。」

「詩織ちゃん。あのケダモノは詩織ちゃんに変身出来てたわ。詩織ちゃんも……嫌ですけど出来るんじゃない?」

「………………………ダメ。出来ない。まず黒子が私の中にいた時と同じ感覚が今は無い。変身できるのは魔法少女だけ。」

「それじゃあ遊次さんは…。」

「……………。」


無言になってしまう一同。


「(朝根…遊次……黒子とは違う別世界の……私。会いたい。会ってみたい。でもどうしたら…?)」

「(…じゃあそろそろ出番か?)」

「え?」


頭の中で声がした。

そして突然!詩織の右目が光出した!

それを見て驚く一同!


「な・何じゃ!?」

「詩織!?光ってるわよ右目!?」

「だだだだだ大丈夫!?詩織ちゃん!?」

「詩織!」


光が収まる……すると……!


「…………なるほど。こうなったか。」

「「「「え????」」」」


詩織の口調が変わった。いやそれだけじゃない。

右目の色も変わっている!


「詩お……え?もしかして…!」

「あぁ、工藤。俺だよ俺。心配かけたな。」

「!?」


さわやかな顔で「俺」と言う詩織。

間違いない。

彼は……!


「ただいま。色々説明しなきゃいけない事があるからな。そろそろネタバラシってやつだ。」

「「「「遊次!!!???」」」」



「3」


〜所変わらず 魔法少女ハウス〜



「詩織ちゃんを何処に隠したのよぉー!さっさと吐きなさいこのケダモノ〜!あぁでも詩織ちゃんの良い匂い…!くんくん。」

「待って待って宮本さn…!話す!話すから!あと吸わないでって!色々とマズイ!」

「こ〜ら星蘭。詩織…いや遊次さんの首根っこ掴んで揺らさない。」


星蘭を引き剥がす美琴。

そして皆の前にいるのは「見た目は詩織」、「人格が遊次」。

どうやら目がオッドアイ状態の時は「遊次」になっているようだ。


「ふぅ……詩織はいるよ。ちゃんとここに。俺が表に出てる時は意識が無い状態だけど。俺が詩織に変わろうと思えばいつでもチェンジできる。」

「遊次の意思で?詩織は出来ないってさっき言ってたわよ?」

「そりゃ詩織からは出来ないさ。一応、俺の身体なんだから。」

「遊次の……身体?」

「何言ってるの!何処からどう見ても詩織ちゃんの身体じゃない!」

「…!?まさか遊次、おヌシ!?」


何かに気付いたひぐらし。

落ち着いて話を続ける遊次。


「ああ。黒子に詩織の魔法少女の力を奪われる際、アイツと取引したんだ。詩織の魂と身体を取り戻すために……俺が「繋ぐもの」になるから何とかしろってな。」

「繋ぐもの?何それ?」

「…………ぶっちゃけると俺の身体を詩織に譲渡したって話さ。」

「譲渡!?それって…。」

「遊次よ。その取引でおヌシは…自身の身体「全て」を媒介にして、詩織に変換したという事じゃな?」

「…………まぁそういう事だ。」

「「「!!???」」」


驚くべき真実を告げた遊次。

これにはさっきまで暴れていた星蘭ですら言葉を失う。

だが遊次はすぐ笑顔になって…


「でもまぁ、また黒子に会えれば何とかなるだろ。」

「何とかって…遊次、アンタ…!」

「俺はこの選択、後悔はしてないぜ?あの場で詩織を見捨てる方がよっぽど後悔する。それに…ちゃんと謝らせる事も出来たしな。」

「そう…かも…だけど…。」


俯いてしまう照美。

震えながら両手を強く握っている。


「あっ。身体譲った事さ…詩織には内緒にしてくれないか?」

「何故だい?遊次さん。」

「この事知ったらアイツ、責任感に押し潰されちまう。初めて中から詩織を見ていて…そう思ったんだ

。」

「…そうかもしれない。詩織は色々と背負ってしまう子だからね。」

「それにさ……コイツはまだ『小学生』なんだよ。俺からしたらまだ早いと思うんだ。色々とさ。」


子供である詩織に重荷を背負わせられない、そのための遊次からの案だった。

少し沈黙があったが星蘭が…


「分かりました。詩織ちゃんには、アナタが自分の身体を譲渡した事は言いません。約束します。」

「ありがとう…宮本さん。」

「ですが、少し気になる事が。」

「?」

「さっき「初めて詩織ちゃんを見ていて」と言ってましたね?もしかしてアナタは…詩織ちゃんの時でも…?」


あっ!?と嫌な予感がして全員が遊次に注目する!

だが鈍感な遊次は…。



「あぁその事か。もちろん俺は詩織の時でも意識はちゃんとあるぜ?この右目からアイツの見てるモノは見えるし、外の声も半分は聞こえ…………あっ。」


普通に答えてしまった。


「そうですかぁ〜。良かったですね〜今は詩織ちゃんの身体で。アナタが自分の身体を取り戻した際には遠慮なく…闇とカマイタチの風で切り刻んであげますので。ふふふ。」


ワナワナ震えながら遊次に笑顔でそう告げる星蘭。

周りの照美と美琴も笑顔だが確実に「怒りマーク」が見える!

ひぐらしは「ワシもう知〜らん」って顔。

焦る遊次。


「ま・まてまて!仕方ないだろ!こんな仕様にしたのは俺じゃないって!黒子のやつが…!」

「「「女子のプライベート覗くとか…最低(です・ですね)。」」」

「ぐっ…!」


多くの冷たい目線が遊次を見つめている!


「なんでこ〜なるんだよ!?ちくしょう!てめぇ〜黒子〜!!!」


「4」


〜魔界 エリクトの城〜


「へくしっ!」


くしゃみをする黒子。

今彼女はエリクトの城で散歩をしている。

そして彼女の隣には…。


「風邪でも引いた?」

「ずずっ…平気よ。誰か噂でもしてるんじゃない?それよりメリア。いつまで私についてくるのよ?」

「エリクト様からアナタの監視を任されているから。私だってホントは嫌よ。」


銀髪黄眼の女魔族にしてエリクトの右腕である「メリア」が一緒に歩いていた。

戦闘要員ではなくどちらかと言うと「科学部門」の幹部である。


「それに私たちの敵である魔法少女の1人が裏切るなんて怪しすぎるじゃない。私の身体検査も嫌がるし。」

「嫌に決まってるじゃない!何されるか分かったもんじゃないわ。」

「はぁ…漫画に出てくるようなマッドサイエンティストとでも思われてるのかしら私…こう見えてふつーの科学者なのに。」

「そうは思ってないけど…魔族の科学者はふつーじゃないわよアンタ。」


まるで友人のように話し合う2人。

少し歩くと、黒子は城から見える「魔獣たちの村」を高い所から見下ろす。


「ホントに違うのね。私達の町に現れる魔獣とコッチの魔獣って。コッチだと普通に生活してるもの。」

「最初は同じだったけど、エリクト様と私達で変えたのよ。「知性がある行動は人間のみとは限らない。」ってね。」

「…………何をしたいかよく分からない男ね。」

「私にも分からない時があるわ。でもエリクト様の御心のままに、私たちは責務を全うするだけよ。」

「…………。」


黒子はメリアを見つめる。

その目は何処か悲しそうだった。


「ちなみに…何故アナタが魔法少女たちを裏切ったのか?何故エリクト様がアナタを信用しているのか分からないけど。エリクト様の『弟君』にした事を私たちは忘れないわよ。」

「弟君?…あぁ〜、ゆ…あの子の事?」

「無事なんでしょうね?」

「無事もなにも元気よ元気〜!気になるなら会いに行けばいいじゃない?」

「うるさいわね。分かってるくせに。」

「ふふっ。」


黒子の態度にプチっときたメリア。

人差し指をたてる。すると指先から緑の光の縄が出てきて黒子の首を捕える!


「ぐぇっ!?」

「城で自由に動けるようアナタの首輪を作ってあげる。ついてきなさい。」

「ちょいちょいちょい!そんなの要らないって!首締まるからコレ外してぇ〜!ねぇメリア〜!」

「うるさい!私の自由のためでもあるの!あくしろ!」

「やっぱりふつーじゃないよこの人〜いやぁ〜!!!」


魔界に響き渡る黒子の叫び声。

…………なんだかんだ元気そうだ。


----------------------------------------


〜???〜


「…………………え?」

「気が付いたか?詩織。」


自分の右目が光ったところまでは覚えてる。

その後気絶してしまって……そこからが分からない。

そして今私は謎の空間にいる。


周りが真っ白だ。

足元を見るとそこには…明らかに自分の形をしていない影があった。男の影だ!

さっきの声は影から聞こえる!


「わりぃな。下から話しかけてよ。こっちも最初はこんな状態予想外だったよ。」


聞いた事がある声。

同じだ。私を「大馬鹿娘」と言ったあの声と。


「あの後、工藤たちに説明し終えたらバタンってまた寝ちまったよ。だからここは「夢の中」。…………黒子に言われた通りだったな。アイツとも夢の中、此処で出会ってよ。」


何故か安心する声。

どうしてだろう?

多分…「知った」からだと思う。この声の主を。


「聞いたよな?ヒデェんだぜアイツ。自分は詩織だって言って俺を騙してたんだぜ?おかげでお前を演じてる時に違和感ありすぎ。似てない!って言われたよ…。」


不思議な感覚だ。

だって普通こんな経験はない。

どう反応していいか分からないよ。

でも………。


「あ、俺ばっかり話しててごめんな。俺は…」

「…遊次?」

「あっ。」


彼の名を呼んだ。

もう1人の私を。


「アナタが朝根…遊次。パラレルワールドの…私。」

「………あぁ。初めまして、朝根詩織。俺はお前。そしてお前は俺らしい。」



彼も呼んだ。私の名前を。

私たちは…………『魔法少女あさね』だ。




第一部 完


つづく?


読んでいただきありがとうございます!

「魔法少女あさね!」の第6話です!


前回の続きで詩織の復活!!!そして黒子はどうするのか…遊次はどうなったのか!?

詩織との邂逅ははたして……?

新展開のクライマックス、お楽しみいただけたら幸いです!


そして今回で魔法少女あさね!の「第一部」が完結となります!

第二部なのですがしばらく執筆を休止します。(生活の変化等々により)

年内にはまた再開したいと思いますのでよろしくお願いします!

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