兄(仮)
それで、どうするの?
(……)
このまま、死んだ事にするのは自由だけど、そうはいかないでしょ?
(だけど、死んだじゃないか、俺は)
そうだね、死んだ。
(ほら)
でも、それはあの二神アクトの話。
(え?)
彼の死によって貴方は死の恐怖と絶望を体験した。
(彼?)
そうだよ、オリジナルである貴方は此処にいるでしょう?
(オリジナルの俺?それは戦って、散った……)
それはアンドロイドの二神アクト。オリジナルの二神アクトは……此処に、転送装置の本体、その中にずっといる。
(!?)
そう……そんな事も忘れさせられるのね。まぁ、そうでなければ本気でやれない可能性があったのだろうけど……
(パワードスーツ……そうか)
思い出したのね?
(パワードスーツを展開した時、オリジナルの精神はパワードスーツの中に居るアンドロイドに乗り移る……だから、死んでも、精神さえ無事なら本当は生きている。)
……貴方は臨死体験をした事で死の恐怖と絶望を体験した。どうする?それでも、行くの?ブーストと武装は生きている。生身ならまだ戦えるけど?
(ああ、行くさ。まだ死ぬ訳にはいかない。妹を助けなきゃな。そうだろ、玲?)
そう言うと思ったよ、アクトおにーちゃん。
目を開けるとこの身は宙に浮かんでいた。
ブーストは肩に面白いようにはまっている。
上空には戦っている、聖と真白。
そこに向けて、ブーストを加速させた。




