表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪と善と妹(仮)  作者: 結城コウ
49/59

蘇生

「ぐっ!」

パワードスーツの装甲に守られているとはいえ、墜落の衝撃には歯を食いしばった。

場所は想定した通り、無人島の内部、木々が生い茂る森の中だった。

バトルモードを解除する事で銃とカートリッジだけを残し、パワードスーツは転送された。

バトルモードの際の転送にはエネルギーを必要としない。

何故なら、バトルモードのコスチューム、パワードスーツ自体に転送装置が内臓されている為だ。

但し、汎用性(はんようせい)は高くなく、装着と解除の際しか使えず、それ自体の転送しか行使出来ない。

パワードスーツが転送した事で此方は取り残されたように大の字で寝ていたが、いつまでもそのままという訳にはいかず、起き上がるといないはずの者がそこにいた。

「坂本真白……何故?」

気を失ったままの魔法少女に駆け寄る。

――息がなかった。

『アクトおにー……』

咄嗟に少女を仰向けにし、心臓に向けて掌を何度も押し込んだ。

そして、少女の鼻を撮んで口から空気を送り込んだ。

……ところで我に返った。

「……なんで、俺はコイツを助けようとしてる?」

『やるのなら、最後までやったらいいと思う』

「玲?」

『でないと、後悔するよ、きっと』

「……」

その言葉は何故か腑に落ち、心肺への圧迫を再開した。


何度か続けて、真白は蘇生した。

それを見届けると手頃な木の元に座り、寄りかかった。

身体中から出ている汗の感触が気持ち悪い。

戦闘の数倍疲れた気がする。

「玲、俺はどうして助けたんだ?」

『……助けたかったんでしょ?』

「殺そうとした相手を、か?」

『気が変わった、とか』

上を見上げると、心地いい風が吹いた。

「なら……アイツはなんで此処にいる?」

『此方の転送に感応し、一緒に跳んだの』

「どういう事だ?アイツは今まで転送なんか……」

『ステッキに反応した』

「!?」

『あのステッキ……形状がパワードスーツのランスに似ていると思わないかな?』

「……カニバサミだけだ。似ているのは」

『でも、魔法少女は転送した。それはステッキがあったからだよ?』

「何がいいたいんだ?」

『…………アクトおにーちゃんだって薄々感づいているんじゃないの?』

「何が、だよ……?」

『そう……普段勘のいいアクトおにーちゃんでも、気づけなくなってる、か……』

「玲、だから、何がいいたいんだ?」

『……強力だって事だよ。暗示が』

「――――」

何を言っているんだ、そう口にするより先に玲の考えが脳裏に浮かんだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ