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悪と善と妹(仮)  作者: 結城コウ
37/59

最大火力

「アクションスターみたいな真似をするんだね」

真白が窓から乗り出す。

道路に(なん)なく着地したところで気の休まる時間はない。

「『浄化の(クリーンアップ・)(ピラー)』」

真白の詠唱と同時に地面を蹴った。

後方に跳躍し、寸前のところで光の柱を回避した。

此方を追い詰めるにはすぐに追撃を掛ければいい。

だが、周囲には建物がある。当然、無人ではない。

だから、魔法少女はそんな真似は出来ない、『善』(ヒロイン)である限りは。

『アクトおにーちゃん、今ならいけるよ』

「ああ……!」

銃のグリップの底、カートリッジ挿入口に予備のカートリッジを持っていき、カートリッジ同士を繋げた。

そして、銃口を掴み捻ると銃身が上を向く、父が記した武装を最大火力で展開するパターンだった。

光の柱が途切れる前に引き金を引き、ありったけの『悪』を込めた。

光の柱が消えた後、暗黒の『悪』の柱がそこにはあった。

「……キミ」

「奥の手、だ。避けるのも無防備な俺を攻撃するのも自由だが、その場合、街は火の海だ」

『悪』の柱は高層ビル程の高さまで伸びている。

地面に到達し、エネルギーが制御出来なくなれば、火の海というのもハッタリでは済まないだろう。

「……下衆(げす)、だね」

「悪人に何を言う。ヒロインだというのなら受け止めてみせろ――――行くぞ」

真白に向けて柱を刃に――振り下ろした。


「『触れ得ぬ領域へ(サンクチュアリ)』」

真白はその身にバリアらしきフィールドを纏うとステッキの先に光の刃を展開し、『悪』の柱へと突撃した。

「お得意の射撃魔法ではないか!」

確かに魔法をぶつけるより、自身が直接ぶつかったほうが被害は少ないだろう。

「うああああああっ!!」

真白は柱を押し返そうとしていった。

「力勝負でええええっ!」

それを押し戻し、柱の中心に真白を叩き込んだ。

「うぅぅ……サンクチュアリが持たない!?」

直接『悪』を喰らい続ける真白のフィールドは剥がれ落ちていく。

「なら!」

瞬間、真白の身に光が収束していった。

「!?」

そしてその光は真白の背に光の羽根となった。

「『急天降下(エンジェル・ダイヴ)』ッ!」

そのまま刃を向け、此方へと突撃していく。

「貫けぇっ!」

『悪』が押し戻されていく、それでもなお、柱に『悪』を込める。

『アクトおにーちゃん!!』

玲の絶叫が限界を意味していた。

それでも、此処で引く事は出来ない。

「俺を討つか、魔法少女!」

「ああああああああっ!」

玲が『悪』の柱を乗り越え、この身を貫こうとした時、その刃を左手が受け止めた。

「!!」

その驚愕は何方(どちら)のものだったのか、わからないまま行き場を失ったエネルギーが二人の近くで暴発を起こした。


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