〝昼食〟と〝話し合い〟
投稿が大変遅れてしまってすみません・・・
4話目なのに全て同じ日なのは素人なので見逃してください・・・
レイモンドを仲間に迎え、もう一度ギルドに戻ってパーティー登録を済ませたジェミナ達は、いつになく真剣な表情で話し合っていた。
「では、私の創り出した宝石を売るというのはいかがでしょうか?」
「でも、スズ。わたくし達は宝石店の場所など知りませんわよ?」
「それに、そういう店は贔屓の商人からしか仕入れないことが多いぜ。持ってったって、買ってくれるかどうかもわかんねーしな」
「では、やはり・・・」
「ええ。ギルドに戻り、依頼を受けるべきですわね」
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・・・・・・
・・・
時は少し遡り、レイモンドにジェミナの正体を明かした後。しばしの硬直からスズの呼びかけによって復活したレイモンドは、スズを質問攻めにしていた。
「なあ、ジェミナ様は何の神なんだよ?なんでこんなとこにいんだ?なんか使命とかあんのか?」
「五月蠅いです。黙ってください」
「・・・扱いひどくね?」
思わずそうもらしたレイモンドを完全無視し、スズは独り言をつぶやく。
「まず、ジェミナ様にふさわしい宿を見つけなければ。あとは・・・こちらでの生活にあった衣服などの購入と、魔王についての情報を入手、ですかね・・・」
そのつぶやきを聞き、
「ん?魔王様について知りてーのか?」
と質問したレイモンドに胡乱気な目を向け、
「ええ。まあ、貴方よりは私のほうが詳しいでしょうが」
と言ったスズは、なんだとーと怒るレイモンドを横目にため息をつく。
「おい、スズ!おまえ、本当に俺より魔王様について知ってんだろうな?」
「ええ、そのつもりですが、何か文句でも?」
「ふん、そんな詳しいってんなら知ってること全部話してみろよ」
レイモンドの分かり易い挑発にのり、スズが
「魔王とは魔族の王であり、代替わりを繰り返しています。前回の代替わりは約30年前であり、魔族にしては穏やかに後継者が決まったそうですね。死者も出なかったとか。そのことから、歴代の魔王に比べて比較的温厚であるとみられます。身体的特徴としては、魔族は蝙蝠のような羽であるのに対して魔王は大型の鳥のような翼であることが挙げられます」
と言うと、レイモンドが若干呆れたように
「そんな知ってんなら情報集める必要なくね?」
と呟く。それを聞いたスズは、
「公式的な情報だけでなく、非公式の情報も集めなければ。噂程度のものだとしても知っておく必要はあります」
と反論する。
と、ギルドへのパーティー申請のついでに街を見に行っていたジェミナが帰ってき、
「街の方がたくさん食べ物を下さいましたの。昼食を買って帰ろうと思って屋台を回っていたのですけど、この国の通貨を持っていないことに気が付き、どうしましょうと呟いたら、親切な方が次々と・・・」
両手に荷物をもったジェミナを見て大体を理解したような顔をしていたスズたちに向けて説明する。
ジェミナを見た途端姿勢を正したスズは、
「では準備をいたします」
と言いながら自然な動作で荷物を受け取る。それを見てなんだか悔しそうな顔をしているレイモンドを冷たく見やりどこからともなく椅子と机、紅茶のカップをとりだしたスズは、完璧な執事の礼をしながら
「どうぞ、ジェミナ様」
と言う。そして
「夕食の準備をしておきますので、お食事をお楽しみ下さい」
と続けながらレイモンドの首根っこを摑まえ、自分はもう一度美しい礼をしながら前を辞する。
わめきながら引きずられていたレイモンドは、しばらくして解放されるとスズを睨みつけ、
「何すんだてめー!」
と叫ぶ。が、なんだか慌てた様子のスズが
「そんなことより、問題は貨幣です。私とジェミナ様は持っていないので、貴方が・・・」
と言うとわめくのをやめ、
「まあ持ってるっちゃ持ってるけど、大した額じゃないぞ?中級宿に一泊泊まれるかどうかってとこだな」
と、自分の持ち金を確認しながら言う。
「まずいですね・・・」
というスズのつぶやきを聞き、レイモンドは不思議そうに
「なんでだ?後払いにしてもらって明日稼げばいいじゃねーか」
「ジェミナ様がそのようなことをなさると思いましたか?もし稼ぐとしたら・・・」
言いかけたスズの声にかぶせるようにして
「今日のうちに、ですわね」
と声がする。昼食を食べ終えたジェミナが会話に入ってきたのだった。スズは直ちに首を垂れ、
「はい、ジェミナ様」
と賛同する。
そして、どうやって金を稼ぐかの話になり・・・
最初に戻るのだった。
「なんか意外と面白いかも?」
「レイモンド頑張れww」
「ジェミナ様の顔見てみたいなー」
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