ある恋のうた。
恋をしていた。
たぶん、あれは、恋だった。
ただ側にいて。側にいたくて。
それだけで、幸せだった。
きらきらと、輝く季節。あなたと共に、日々を過ごした。
すべてが輝いていた。
すべてが喜びにふるえた。ただ、あなたがいるだけで。
恋をしていた。
たぶん、あれは、恋だった。
いつか終わりが来ることは知っていたのに、
永遠に続くものだと、なぜか思っていた。
ただ、側にいた。
ただ、輝く時間を愛した。
あなたと。
今、思い返せば、
なんて幼い日々だったのだろうと思う。
滑稽なまでに全力で、
馬鹿馬鹿しいまでに傷ついて、
そうしてあまりに、
あまりに、すべてが愛おしい。
恋をしていた。
きっと、あれは。恋だった……。