エルフの里の秘密
自分の服は、
服飾職人が預かったため、
暫くエルフ女たちの、
着せ替え人形をやらされた。
ファッション拘るのも、
楽しく思いかけてきた…
しかし結局、
何故かゴートが持っていた、
首狩高校制服を取り敢えず着て、
1人でエルフの里を、
町ブラする事にした。
驚く事に庶民向けスーパー銭湯や、
公園の公衆トイレすら、
水の精霊ウンディーネにより、
王宮に近い設備と清潔さだった!
アダムワールド時代の金欠で、
私は無意識にハローワーク的な、
職業安定所にも行ったが、
ここが一番驚いた。
「えーとモナカ王国通貨の、
1フラット=日本円100円で、
妖精通貨の、
1トールキン=200円…
エルフの里最低賃金は、
時給10トールキン…
馬鹿な!時給2000円!?
1日8時間働いたら、
日給1万6000円も!?
それを土日約9日休んだとして、
月約30日として21日働いて…
月収33万6000円!?
エルフのバイトって、
アダムワールド日本の、
正社員より稼げるの!?」
そして奴隷と言えば、
エマの街のアンデッドみたく、
鞭で打たれて強制労働みたく、
分かりやすく可哀想な者を連想する…
しかしエルフ職安を調べると、
エルフの里の奴隷は、
単に日雇いで色んな仕事する、
非正規の派遣社員的な存在だったのだ!
「この時給や、
庶民向けインフラ的に、
アダムワールド日本の派遣社員より、
優遇されているじゃないか…
さすが地上の神…
自称するだけある…」
しかも最低賃金は、
オークは12トールキン、
時給2400円でもっと高く、
だから皆肥え太れるのかと、
納得してしまった…
オークインフラまでは、
まだ分からないが…
オーベロン王は顔や詩なぞでなく、
インフラや最低賃金で釣れば、
私は危なかったかも知れない…
いや、王族だからそこまで、
庶民生活分からないか…
つまりオーベロンが王でなく、
派遣社員ぽい奴隷のが、
私のポイント高かった?
むしろエルフ女たちが王族でなく、
一緒に非正規労働して、
給料日の贅沢にスーパー銭湯行く、
フリーター仲間なら、
人型苦手な私も堕ちていたのか?
「商店街にも寄ってみたが、
試食の漬け物美味過ぎるな…
これなら試食だけでも満足…」
「エルフの里の肉うめ~!
どんどん持ってこい!」
さっきから見なかったサワイ、
なんと商店街の肉屋前で、
生肉を食べ漁っていた!