怪物帝国
すると羽根の魔女も来た。
「おや随分余計な事してしまって、
悪かったね…
お詫びになるか分からないけど、
良い事教えてあげるよ」
人間に変身しない方法か、
人間滅ぼす方法だろうか?
いや「お詫びになるか分からない」
て辺り、
あまり期待してはいけなそうだ…
「あんたが勇者達を倒すには、
とにかく仲間を増やす!
怪物会話能力をもっと活かして、
数でゴリ押しするのさ」
「数だけで勝てるとは思えない程の、
圧倒的な質だったんですが…」
「質は数の中で生まれる!
例えばあたしら妖精の王、
オーベロン陛下らエルフ達なら、
心強い味方になってくれるよ!
勇者どもに次ぐ魔力だしね!」
「確かにそこまでの質集めたら、
理論上対抗出来るかもですが…
モンスター人間態の次は、
限りなく人間ぽいモンスター…
本当にお詫びならないですね…」
「フェフェフェフェフェ!
まあそう言わさんな、
見た目以外では気に入る、
面白いとこが有るよ」
見た目以外!?
どう言う意味だろうか?
「オーベロン陛下はあんたを、
気にかけているらしいけど、
エルフの里に入るために、
推薦状書いとこうかね…」
「おらもオーベロン陛下知り合いだが、
門番おっかないから宜しく頼むだ」
ゴートは妖精王と知り合いなのか!?
門番どんなモンスターだろうか?
エルフよりそっちを期待してしまう…
そして先生は何かを提案した。
「しかし森妖精どもも従えるなら、
何かわしらの軍団名を決めよ。
屯所で輩どもはみな粋な、
軍団名を名乗っておったぞ」
「私はギルド登録してないけど、
パーティ名ですか…
怪物の魔女一味とか…」
「それでは山賊と変わらぬ、
勇者どもは確か無敵戦隊。
一味で勝てると思うか?」
無敵戦隊!?妙に馴染むのは、
スペイン無敵艦隊に近いからか?
確かに強いヒーローチームぽいパーティ名!
イングランド艦隊の様に勝たなきゃ、
イングランド…大英帝国…そうか!
「怪物帝国ってどうですか!?」
「帝国…わしの弟子に相応しいな」
「怪物帝国!格好良いすね!」
「強そうだ!」
女神には怪獣軍団結成と言ったが、
怪物なら獣でないメカや怪人も含む…
今はたった四体だけの帝国…
勇者め!言われた通り、
モンスターの国を建国してやったぞ!
和平だけはしないがな!