夢の良し悪し
こうして私は人間をやめて、
先生描き直させた記念で、
午後は楽しく1日を終えた。
羽根の魔女は室内に、
泊めてくれると言ったが、
生憎今日ほど野宿したい日は無い…
「姐御、狼のまま寝るんすか!?
人のままの姐御と寝たかったすが…
せめて頭に耳の獣人のが…」
「良いの良いの、
獣同士直ぐ慣れるから、
おやすみ~♪」
今夜の夢は、
これまた楽しい夢だった。
ニホンオオカミの姿のまま、
私はアダムワールド日本に戻るのだ…
早速帰宅した私は、
お義母様の喉笛噛み付き、
老メイド養老も噛み殺し、
学校で、カルト宗教で、
次々嫌いな人達を噛み殺して行った。
嫌いな人達肉は、
自分の血肉にしたくないから、
食べずに吐き出すが…
途中保健所職員の格好した、
勇者パーティに捕獲されかけるも、
ゴートと魔女が転位ゲートを開き、
サワイと先生が助けてくれた。
保健所職員としての勇者どもは、
あまり強くなくて良かった。
若メイド若本は居なかったが、
居たらどうしよう…
人類滅ぼすと言いつつ、
彼女だけは唯一好きな人間だが…
魔女に若本も変身させようか?
貴女ならモンスターの姿、
喜んでくれるよね?
「むにゃむにゃ…砂痛い!
寝たら人間戻るのか…
そういやゴート敷き布団前は、
野宿大変だったな~」
しかし横にサワイは居ない…
「サワイ何処~?ゴート~先生~」
「へへへ姐御ここっすよ、
俺が分かります?」
声がする方を見ると、
緑髪ショートで背が高く、
胸が大きい女が居た。
Tシャツとショートパンツなど、
ドハワールドよりアダムワールドの服装だ。
後ろにもっと背が高い、
ツンツンした銀髪で眼鏡の、
気弱そうな男が居る、
何故か私の首狩高校の男子制服だ。
老武士は何回か見慣れた、
先生の人間態だ。
生き試しにアダムワールドぽい、
人間を連れて来てくれたのか?
このアマ妙に馴れ馴れしいが、
人なら問答無用で斬る!
勇者より弱そうだから斬れる!
いや夢通り噛み殺すか!?
「わー!姐御俺すよ俺!
サワイっすよ潜るワイバーンの。
ババアに頼んで俺と金属は、
姐御と逆に、
人間に変身してみたんすよ」
「人間をモンスターにするより、
モンスターを人間にする方が、
簡単らしいだ…」
吉夢から覚めると、
悪夢が始まった。