怪物の魔女一味
新手配書の私は、
若くて制服で刀で、
かなり忠実になっていた!
前ギルドで貰った、
旧手配書を取り出し並べたが、
凄い進歩だ!
しかし南方のグレた貴族令嬢と書かれ、
エスニックなネックレスしてたり、
扶桑刀でなくシャムシールなど、
微妙には違っていた。
「おぉ!俺地面から出てる!」
サワイは地面から這い出る図で、
ワイバーンだからと飛んでいた、
旧手配書とは凄い違いだ!
羽根も破れていて、
私たちで一番忠実度高い!
「おらこんなじゃないだ…
報償金高過ぎるだ…」
ゴートはゴーレムのイメージ先行か、
人型のゴーレムが四つん這いで、
虫や蟹に近い本物とは違っていた。
しかし主犯の私や、
分かりやすいサワイより、
サポート徹するゴートのが報償金高い点に、
人間達の冷静さを感じた。
「こ…これは…
わしのつもりなのか!?」
一方先生はと言うと、
東方の刀使うドラゴニュートの、
イメージ先行していて、
モナカ王国には一番身近な東方だからか、
蓬莱国のモンゴル風の遊牧民服に、
蓬莱国の柳葉刀を持っていて、
頭は鹿角や鬣の東洋龍ではなく、
サワイの様な真っ直ぐで複数角の、
西洋ドラゴン頭だった。
先生は新入りでいて、
奥でなかなか前に出なかったからか、
情報少なかった様だ…
報償金も一番安い!
しかも私は怪物の魔女、
サワイは大地の翼、
ゴートは万術機と格好良い、
厨二な二つ名ついたのに、
先生は東龍剣豪とやや安直だ。
「アハハハ!ジジイ全然似てね~!」
サワイが先生を嘲笑い始めた!
先生は手配書を握り締め、
プルプルと震えている…
「うぉおおおぉおおぉおおお!!!」
先生は何処かに、
走り去ってしまった!
「え、えーと…」
「ドラゴニュートは戻って来るから、
ここで待ってな」
取り敢えず先生は追わず、
魔女の話を聞き続ける事にした。