勇者対策
勇者の底知れぬ強さに、
去っても頭を悩まされた…
先生が面倒な勇者引かせた意味では、
戦術的には勝利したかもだが、
向こうが力を思い知らせた意味では、
戦略的には敗北したかも…
「ど、どうしたら…」
私が一体何年剣の修行したら、
あいつに勝てるんだろうか?
一生掛けても今回の超人舐めプにも、
到底及ばない…
首長竜と蟻くらい戦力差有る!
やや回復して先生は、
爪刀を納めて立ち上がった。
「落ち着け大倉、
奴にも弱点は有る…
うぬに好意を抱き、
友になれると思い込んでいる事ぞ」
「確かに私を殺そうと思えば、
簡単に殺せたのに、
口説いて来ました…
でもだからと言って、
こちらが口説き返す方法も、
分からないです…」
「あいつ雌でも発情して、
姐御と交尾したい眼してましたし、
色仕掛けしたら、
倒せるんじゃないすか?」
「サワイ今はそういう、
性的な話は辞めて…
真面目な話しているの…
惑わしたところでトドメも、
刺し方わかんないし…」
「///」
私の色仕掛けと聞いて、
ゴートはいつぞやの事を、
思い出した様だ。
「ううーん…
兜割りの修行は続けるけど、
それと別に考えなきゃ…」
取り敢えず私たちは歩きながら、
勇者対策を考える事にする。
怪獣映画の人間キャラは、
リアクション要員と思っていたのだが、
こんな心境だったのかも知れない…
モンスター好きな私が、
言いたくない表現ではあるが、
勇者は化け物だ…
先生VS勇者の、
戦闘巻き添え範囲は広く、
暫く歩いてようやく、
木々が伐採されてない森に着いた。
すると森に似つかわしくない、
先ほど魔法使いドルゼが出した、
ケーキスタンドより、
濃い甘い砂糖の匂い…
なんとお菓子の家が、
有るではないか!?